教材販売で雑誌記事を引用したいのですが、可能ですか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

英会話教材をネット配信する起業を考えています。日英文の併記で、様々なジャンルの話題やニュースを書いたもので、一般的な教材とは異なるものです。

それをダウンロードしていただき、スマホで読めるようにしたいと考えています。

そこで質問なのですが、話題、ニュースのネタ元の記事をどこかの雑誌やネットニュースから引用したいのですが、出版社に許可を得る必要がありますか?

許可を得るために、売上の一部を支払うなどの契約を提案仕様と思いますが、そもそも可能なのでしょうか? その場合、どのくらいのロイヤリティを払うのが適切でしょうか?

まだ何も進めていませんが、事前に知識を得ておきたく、よろしくお願いいたします。
 

起業前質問集
 

● 回答

要するに著作権のことだと思うのですが、承諾を得ないで利用する場合には制限があります。「著作権の制限」に該当するものなら使用できるわけですが、例えば「私的使用のための複製」及び「引用」などがあります。但し、この場合でも著作者の意図に意図に反する変更や削除を行うことはできませんので、ご注意ください。

また、記事のサマリー(概要が分かる形の要約)にも、著作者の許諾が必要となります。(参考:文化庁「著作権制度の概要」

今回のご相談のケースは、雑誌やニュース記事をそのまま掲載するということですよね。そうなると、引用の範囲を超えてしまうことになる可能性もあります。
 

● 質問読むと運が良くなるメルマガを発行したいと考えています。その中で、いろいろな人の本から言葉を抜き出して紹介したいのですが、著作権上問題はありませんか?  ● 回答引用の要件を満たしていれば問題ありません。ただし、可能でしたら著者へ連絡しておくとより良いですね。毎回連絡することは大変だとは思いますが、上手くいけば著者とつながることもでき、ビジネスにはプラスに働くはずです。 引用における注意事項他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意し...

 

ビジネスとして利用するので、もちろん、私的利用にも該当しません。

となりますと、著作権者に確認することが望ましいと思われます。直接のコンタクトが難しい場合には、出版社を通じて連絡を入れるなど、考える必要があります。

ロイヤリティについてですが、その時の交渉になるかと思います。
 

● 質問著作権について教えてください。資格試験の問題(過去問)などには、著作権はありますか? ブログなどに転載してもよいのでしょうか?  ● 回答基本、許諾を得ずに転載してもよい場合は、私的使用のための複製の場合と引用の場合です。その場合でも、著作者の意図に反した変更や削除はできませんし、要約する場合にも、一般的には著作権者の許諾が必要になります。ご質問の資格試験の問題ですが、難しいですね。問題を持ち帰ることもでき、公開されているなど、一般に周知されている「公知の事実」であるかどうかなど、状況によ...

 

ポイント 引用について補足(2018/04/01 追記)

教材販売で雑誌記事を引用したい

法律
 

文章の引用というよりも、著者個人名の引用はどうかというご質問もいただきますが、紹介ということになると思いますので、まず問題ありません。

大事な部分を繰り返しますが、他人の「著作物」をそのまま自分の媒体(ブログやメルマガなど)に掲載すると「転載」となります。その場合、著作者の許諾が必要です。

ですが「引用」であれば、許諾を得る必要はありません。引用の定義は・・・
 

● 質問読むと運が良くなるメルマガを発行したいと考えています。その中で、いろいろな人の本から言葉を抜き出して紹介したいのですが、著作権上問題はありませんか?  ● 回答引用の要件を満たしていれば問題ありません。ただし、可能でしたら著者へ連絡しておくとより良いですね。毎回連絡することは大変だとは思いますが、上手くいけば著者とつながることもでき、ビジネスにはプラスに働くはずです。 引用における注意事項他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意し...

 

で再確認ください。

引用か転載か迷ってしまう場合には、著作者の許諾を得ておきましょう。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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