会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

「起業に興味はあるが、十分な自己資金がない」
「将来的に起業してみたいが、今の会社の仕事も気に入っている」

という方は、会社員としての仕事を続けながら自分のビジネスに打ち込める「副業」での起業がおすすめです。
 

考えるサラリーマン
 

最近は、従業員の副業を推進・容認する企業が増えてきました。
所属する会社の利益や社会的信用を損なうような事業でなければ、会社に勤めながら起業しても法的な問題はありません。

副業からのスタートは、あらゆる起業方法の中でも、もっともローリスクな方法の1つです。
本業と副業を両立する以上、自ずと固定費や先行投資をかけないスモールスタートになるため、自己資金が乏しい方でも気軽に始められます。

また、OLやサラリーマンとしての給与所得を継続的に得られるため、もし事業がうまくいかなくなっても生活に困るようなことはありません。

この記事では、会社員の方の起業に「副業」がおすすめな理由や、副業から小さく起業する際の注意点を解説します。
将来的に起業を考えているOL・サラリーマンの方は、ぜひ参考にしてください。
 

ポイント 起業はローリスクに始められる!副業からの起業が注目される4つの理由

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

高額な資金
 

起業に興味を持っていても、「高額な開業資金が必要」「失敗したときの損失が大きい」というイメージをお持ちの方が少なくありません。
確かに、いきなり脱サラして独立開業したり、無理な資金調達を行ったりすると、起業した後のリスクは高まります。

しかし、必ずしも「起業=ハイリスク」とは限りません。
むしろ、最近は会社員を続けて安定収入を得ながら、副業として小さく事業をスタートさせるローリスクな起業方法が一般的になりつつあります。

まず、起業に関心を持っている層が、具体的にどのような点をリスクととらえているかデータで見てみましょう。
2019年に日本政策金融公庫が行った調査では、興味はあるが「まだ起業していない理由」として、「自己資金が不足している」と回答した人が全体の53.1%を占めています。

2番目に多い理由が「失敗したときのリスクが大きい」で、こちらは全体の35.3%です。
そのほか、税金や法律の知識などのノウハウの不足を挙げる人が全体の21.1%、製品・サービスについての知識や、仕入れ・広告宣伝などのマーケットに関する知識の不足を挙げる人が、それぞれ全体の19.3%、19.0%に達しています。[1]

つまり、一般的に「起業のリスク」として理解されているのは、資金不足・失敗への恐れ・知識やノウハウの不足の3点であることがわかります。

副業からの起業なら、これらのリスクのほとんどを回避できます。
副業として小さく事業を始めれば、多額の自己資金を準備する必要がありませんし、もし事業が失敗してしまっても、本業という安定した収入源が残っています。

それでは、スモールスタートで起業する3つのメリットを見てみましょう。
 

1. 副業なら自己資金が少なくてもOK

いきなり脱サラして独立開業する場合は、一般的に多額の自己資金が必要です。
事業の規模が大きくなればなるほど、事業を始めるのに必要な設備投資や、店舗・事務所の取得費が増大します。
合同会社や株式会社を設立する場合は、定款認証や会社の設立登記などの開業準備そのものに数十万円単位のお金がかかります。

こうしたイニシャルコストに加えて、電気光熱費や通信費、従業員の人件費、税金や保険料の支払いなどのランニングコストも考慮しなければなりません。
起業一本でやっていく場合は、事業がうまくいかなかった場合の生活費も準備しておく必要があります。
一般的な目安としては、およそ半年~1年分の生活費が必要になるため、独立開業すると生活費だけでも大きな負担になります。

しかし、サラリーマンをしながら起業すれば、自己資金がそれほど多くなくても大丈夫です。
2019年に中小企業庁が行った調査では、働きながら起業する「副業起業家」の開業費用として、10万円未満・10~100万円未満の層が6割近くを占めています。

また、開業費用「10万円未満」の層については、特定の組織に属さずフリーランスとして起業したケースや、副業・フリーランス以外のケースと比べて、「副業起業家」の割合がもっとも多くなっています。[2]

副業である以上は、自ずとスモールスタートになります。
本業との両立のために事業規模を小さくしたり、インターネットビジネスのようなイニシャルコストの小さい業種を選んだり、独立開業する場合よりも低リスクなスタートを選ぶことになります。

多くの方は開業届のみを提出し、初期費用がかからない個人事業主として起業する道を選んでいます。
そのため、法人設立に伴う金銭的負担が発生するケースもほとんどありません。

本業からの安定収入が得られるため、ランニングコストの負担も小さくなります。
独立開業するケースと違い、事業の運営に必要なお金をあらかじめ確保する必要はありません。
運転資金はサラリーマンとしての給与所得からまかなえます。

もちろん、起業した後の生活費を心配する必要もありません。

また、本業と副業の両方から収入を得られることで、開業資金を効率的に貯めることも可能です。
事業が軌道に乗ってきて、自己資金がある程度溜まってきたら、あらためて独立開業するかどうか考えることもできます。
起業した当時よりも知識やスキルが向上しているため、いきなり独立開業するよりも有利な状況でチャレンジできます。

実際、さきほどの中小企業庁の統計でも、「副業から事業を始めた人」のうち、実に68.0%が本業への移行に成功していることがわかっています。[2]
「起業したいけど自己資金が少ない」「ローリスクに自己資金を貯めたい」という方は、副業から始めてみましょう。
 

2. 失敗を恐れずにチャレンジできる

チャレンジ精神

同様にして、副業からのスモールスタートなら、失敗してしまったときのリスクを恐れる必要はありません。
先ほどの日本政策金融公庫の調査でも、全体の3分の1の人が起業後の失敗を恐れていることが浮き彫りになりました。

同調査では、失敗したときのリスクとして、次のような項目が挙げられています(複数回答)。
 

事前に投下した資金を失うこと 80.3%
借金や個人保証を抱えること 74.2%
安定した収入を失うこと 70.5%
再就職が困難であること 24.6%
事前に投下した資金を失うこと 80.3%

 

しかし、いきなり独立開業するのではなく、副業として小さく始めるのであれば、起業するときに投下する資金はそれほど大きくなりません。

たとえば、副業として人気のあるインターネットビジネスを例に挙げると、初期投資として必要なものはパソコン本体の購入費とインターネット回線の契約料のみです。
同様に人気が高いネットショップ事業でも、近年は在庫を抱えなくても運営できるドロップシッピングが主流になりつつあるため、失敗したときの損失はほとんどありません。

事業の種類にもよりますが、副業であればイニシャルコストがほとんど必要ないため、回収できない資金の総額も無視できるほどのものです。

同様にして、固定費や先行投資を抑えてスモールスタートするのであれば、あらかじめ多額の資金調達を行う必要はありません。
とくに初めて起業する方の場合、外部からの資金調達はハイリスクです。

比較的金利が安い政府系金融機関やメガバンクは、事前の信用調査が厳しく、業歴がほとんどない個人起業家が融資を受けるのは困難です。
事業用の融資でない個人借入や、金利が高い消費者金融からの借入、信用問題に発展しかねない知人・親類からの借入といった手段に頼らざるを得なくなります。

副業からスタートし、イニシャルコストを抑えることに成功すれば、借金や個人保証を抱える心配はありません。

もちろん、サラリーマンとして働きながら起業するのですから、安定した収入を失うことにもなりません。

もし、事業がうまくいかずいったん廃業することになったケースでも、あわてて再就職先を探す必要はありません。
本業の仕事に集中することもできますし、もう一度スモールスタートで別の事業を始めることもできます。

このようにして、万が一起業がうまくいかなくなかった場合のリスクを想定しても、副業からの起業がリスクヘッジの点で非常に優れていることがわかります。
 

3. 知識やスキルを身につける時間がある

副業からのスタートは、「独立開業に必要な経験がまだない」「知識やスキルを身につけてから本格的に起業したい」という方にも向いています。

日本政策金融公庫の調査でも、起業の不安要素として経験不足やスキル不足を挙げている人が大勢いました。
上司や同僚のフォローを得られOL・サラリーマン時代と違い、起業すると経営者としてさまざまな決断をしなければなりません。

事業を健全に経営するためには、
 

  • 所得税や個人事業税といった税金についての知識
  • 収支バランスやキャッシュフローを分析する会計・経理のスキル
  • 事業運営でかかわってくる法律の知識

 
などが欠かせません。

売上を伸ばすためには販売戦略やマーケティングのスキルも必要ですし、ITスキルがあるとWebサービスやシステム開発などをビジネスにできます。
 

税金の知識 税金についてくわしいかどうかで、手元に残るお金が変わってくる
どんな税金を支払う必要があるか、いくら納税するかといった基本的な知識だけでなく、節税対策の知識があると強みになる
会計・経理のスキル 日商簿記検定3級~2級程度の知識があれば、大まかなキャッシュフローを把握し、中長期的な収支目標を立てられる
法律の知識 商取引の基本となる民法をはじめとして、起業後の法的トラブルを避けるために必要
モノやサービスを販売するなら「景品表示法(景表法)」、化粧品や健康食品を取り扱うなら「薬事法」など、業種によっても学ぶべき法律は変わってくる
マーケティングスキル モノやサービスを売りつづけるためには、市場を分析し、ターゲットに合わせた販売戦略をとる必要がある
とくにインターネットを活用したWebマーケティングのスキルがあれば、効率的な宣伝広告ができる

 

副業からのスタートなら、自分のための時間を確保しやすいため、本格的に起業するまでの間にさまざまなビジネススキルを身につけられます。
いきなり大きく起業してしまうと、事業運営に時間をとられ、なかなかスキルアップのために時間を割くことができません。

中には、起業する前に資格の習得などに励み、まとまった勉強期間を設ければいいと考える方もいるかもしれません。

しかし、起業には実際に経験しなければわからないことがたくさんあります。
副業として起業すれば、本やセミナーで学びながら、事業運営にも携わることで、座学だけでは得られない実践的な知識を身につけることができます。
 

ポイント 副業から始める起業とは?個人事業主・週末起業・プチ起業の3つを解説

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

副業するOL
 

副業から起業する方法は、大きく分けて3種類あります。
ただOLやサラリーマンをしながら副業するだけでなく、平日は会社員として勤めて週末だけ事業を行う「週末起業」というスタイルや、まずは月に数万円程度を小さく稼ぐことを目的とする「プチ起業」というスタイルも登場しています。

ここでは、もっとも一般的な副業をはじめとして、3つの起業スタイルを解説します。
 

1. 働きながら個人事業主として副業するスタイル

副業として起業する人の多くは、サラリーマンをしながら個人事業主として起業しています。
個人事業主になるためには、お近くの税務署の窓口で「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」を提出するだけでよく、申請の際に費用は一切かかりません。

手続きにかかる時間も、窓口での手続きなら1日で完了するため、スピーディに起業することができます。
国税庁の「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」を利用している人なら、オンラインでの手続きも可能です。

会社に勤めながら、自らが発起人となって法人を設立する人もいますが、個人事業主と違い、開業の際には数十万円単位の費用が必要です。
自己資金が少ない方や、起業するのが初めての方にはあまりおすすめできません。

また、法人の設立には時間もかかります。
会社の基礎となる定款の作成や、公証人役場での定款の認証、法務局での設立登記など、さまざまな手続きが必要です。

近年、従業員の副業を容認・推奨する企業が増加しているため、サラリーマンの起業は従来よりもハードルが下がっています。
安価に利用できるWebサービス・クラウドサービスの普及によって、個人でさまざまなサービスを展開することが可能になりました。

中には、「日本は起業するハードルが高い」「起業するための法制度が整っていない」というイメージをお持ちの方がいるかもしれません。

しかし、米ペンシルバニア大学の2019年の調査では、「世界各国との関係」「教育を受けた人口」「起業家精神」「革新性」「資本調達の容易さ」「熟練労働者の人口」「技術的な専門知識」「商慣行の透明性」「十分に発達したインフラ・法体系」の9つの観点を比較した結果、世界80カ国のうち日本がもっとも起業に適した国だということがわかっています。[3]

会社に勤めながら、個人事業主として事業を行う方法は、もっともローリスクな起業の1つです。
これから起業したい方は、会社をいきなりやめるのではなく、まずは副業から始めてみましょう。
 

2. 週末の空いた時間を活用する「週末起業」

副業としての起業の中でも、最近注目を集めつつあるのが「週末起業」です。
週末起業とは、平日はサラリーマンとしての業務に集中し、まとまった時間のある週末にのみ事業を行うスタイルのことです。

一般的な意味での「副業」では、どうしても本業が主体となって、本業の合間に事業を行う形となります。
一方、週末起業は副業よりもメリハリをつけ、「平日は仕事、週末は起業」というワークスタイルを確立し、より積極的に事業へ取り組むことができる起業方法です。

土日祝日が休みのサラリーマンは週末起業に向いています。
1週間に1日~3日のまとまった時間を使えるため、副業よりも大きな事業規模でビジネスを展開したり、よりリスクをとった選択をしたりすることが可能です。

利益率の高いビジネスや、固定費や先行投資をかけないビジネスを選べば、週末だけで十分な事業収益を得ることも不可能ではありません。

土日祝だけ事業運営にあてれば、平日の夜はゆっくり体を休められるため、「副業サラリーマン」の課題となりがちな本業・副業の両立もしやすくなります。
とはいえ、あまり無理をすると体調を崩してしまうため、計画的な事業経営が求められる点は変わりません。
 

3. まずは月収数万円以上を目指す「プチ起業」

副業から始める起業のなかでも、もっともローリスクなのが「プチ起業」です。
プチ起業とは、いきなり月に数十万円~数百万円の事業収益を得ることを目指すのではなく、まずは月収数万円~程度の収益を目指す起業方法のことです。

家事や育児との両立が必要な主婦・主夫の方や、学業で忙しい大学生・専門学生の方だけでなく、サラリーマンでも「プチ起業」から始めるケースが少なくありません。

プチ起業は土日祝のまとまった時間を投資する週末起業と違い、収益性やリスクリターンを考慮してビジネスライクに業種を選ぶのではなく、自分の好きなことややりたいことから気軽に始めることができます。
必ずしも事業収益が出るとは限りませんが、まずは起業を体験してみたい方や、将来的に本格的な起業をする前の練習をしたい方が、あえて「プチ起業」という選択肢を選ぶこともあります。
一般的な副業よりも、さらに固定費や先行投資をかけないため、思ったような売上が出なくても大きな損失が出ることはありません。

起業家のサポートを行っている東京都の公益財団法人「TOKYO創業ステーション」も、本格的な起業のためのきっかけとして、「プチ起業」を推奨しています。
たとえば、起業してみたい女性をサポートする場である「女性プチ起業スクエア」では、プチ起業を通じて自分の価値観を再発見し、好きなこと・やりたいことから「対価を得る」方法を学び、さらなるアクションへとつなげるためのきっかけづくりを行っています。

もちろん、プチ起業だけで大きな事業収益を得るのは困難かもしれません。

しかし、
 
「働きながらローリスクに起業して、ゆくゆくは事業を大きくしたい」
「副業で自己資金が溜まってきたら、独立開業や法人設立も視野に入れたい」
 
という方でも、起業を体験するきっかけとして「プチ起業」という選択肢があることを覚えておきましょう。
 

ポイント 起業は会社員でも始められる!サラリーマンが起業に向く3つの理由

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

スタート
 

実は、起業家の約半数は「副業サラリーマン」です。
日本政策金融公庫が「開業時の勤務状況」をまとめた調査によれば、起業家全体のうち42.7%が「現在も勤務しながら事業を行っている」と回答しています。

さらに「勤務しながら事業を立ち上げたが、現在は勤務を辞め事業を専業として行っている」と回答した人も含めると、全体の半数近くである約45%の人が、会社員として勤務しながら事業をスタートさせています。[1]
統計から見ても、「働きながら起業するサラリーマン」は、実は起業家のマジョリティだとわかります。

サラリーマンの副業というと、「会社に迷惑をかけてしまうのでは」「会社に勤めながら内職をするのは体裁が悪いのでは」というイメージをお持ちの方がいるかもしれません。
一昔前まではそういう考え方をする企業もありましたが、近年は副業を許可・容認する企業が増えてきました。

2018年9月に行われた調査では、副業を推進・容認していると回答した企業の割合が全体の28.8%に達しています。
まだ全体の3分の1ほどではありますが、2017年の同調査よりも5.9ポイント上昇しています。

また、企業側が副業を推進・容認する理由としては、「とくに禁止する理由がない」「社員の収入増につながる」といったもののほか、「人材育成・本人のスキル向上につながる」といったポジティブなものもあり、今後も副業解禁の流れが続くと見られています。[4]

ここでは、多くのサラリーマンが働きながら起業する道を選ぶ4つの理由を解説します。
これから起業したい会社員の方は、いきなり脱サラするのではなく、働きながら起業する選択肢がないかどうか検討してみましょう。
 

1. サラリーマン起業家は経済的に安定している

起業家のなかでも、会社に勤めながら起業する人が多いのは、サラリーマンは経済的に安定しているからです。
本人の能力や勤続年数によって金額は異なりますが、会社に勤めているかぎり、定期的な給与所得を得ることができます。

2019年のデータでは、サラリーマンの平均年収は約420万円、マジョリティの感覚に近い中央値で見ると約360万円です。
自らの事業を展開しながら、毎年約360万円~420万円ほどの固定収入を安定して得ることができるのは、とくに起業したての方にとって大きな助けとなります。

また、サラリーマンであれば夏と冬のボーナスも期待できます。
2018年度のサラリーマンの平均賞与は、夏が約38.4万円、冬が約39万円でした。
年2回ボーナスが支給される企業に勤めている方は、毎年80万円近くの臨時収入を得られる計算になります。

毎月の給与や賞与があるため、起業に必要な開業資金の準備にも困りません。

すでにご紹介した日本政策金融公庫の調査でも、副業としての起業に必要な開業資金は、多くの場合100万円を上回りませんでした。
開業資金「10万円未満」「10~100万円未満」の層が、全体の6割強を占めています。

とくにインターネットビジネスなどイニシャルコストの低い業種で起業する場合は、開業資金の問題で困るケースはほとんどありません。
ランニングコストについても、サラリーマンとしての給与所得から補うことができます。

いきなり脱サラした場合は、事業がうまくいかなくなると毎月の生活費さえ厳しくなってしまうことさえありますが、「副業サラリーマン」ならその心配はありません。

会社に勤めて安定収入を得つつ、副業にチャレンジできるサラリーマンは、起業で成功するための多くの条件が整っています。
これから起業をお考えの会社員の方は、まずは副業としてスモールスタートし、安定した給与所得を得ながらローリスクに起業しましょう。
 

2. サラリーマン起業家は会社の福利厚生を利用できる

明細

「副業サラリーマン」の強みは、所属する会社の福利厚生を利用できる点にもあります。サラリーマンとして働いていると、「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「労災保険」「雇用保険」の5種類の社会保険に加入することができます。
このうち、健康保険料(介護保険料もふくむ)と厚生年金保険料については、会社と労働者で折半する取り決めがあります。

たとえば、東京都在住の40歳のサラリーマンの場合、標準報酬月額を30万円とすると、2020年3月分の健康保険料と厚生年金保険料の負担分はそれぞれ17,445円、27,450円です。
労使折半の仕組みに基づき、これと同額をそのまま会社側が負担してくれますので、社会保険に加入していると1月あたり44,895円、1年あたり538,740円も得をしている計算になります。

そのほか、雇用保険料は大部分が会社負担、労災保険料にいたっては全額を企業側が負担してくれるため、保険料の支払いについてサラリーマンは非常に有利な立場にあります。

サラリーマンを続けながら起業すると、こうした社会保険の会社負担をそっくり利用できますので、保険料の支払いを抑えながら自らの事業に打ち込むことができます。

しかし、サラリーマンをやめて起業してしまうと、これらのメリットを享受できなくなってしまいます。
また、そもそも自営業者では加入できない社会保険も存在します。自営業者とサラリーマンの社会保険の違いを表にまとめました。
 

  サラリーマン 自営業者
健康保険 健康保険組合、健康保険組合(協会けんぽ)などに加入
労使折半に基づき、会社が半分を負担
国民健康保険に加入
原則として、全額自己負担
年金 国民年金と厚生年金の2階建て構造で加入できる
労使折半に基づき、会社が半分を負担
国民年金のみに加入
原則として、全額自己負担
雇用保険 加入できる
労使折半に基づき、会社負担分あり
加入できない
労災保険 加入できる
労使折半に基づき、会社が全額を負担する
加入できない
介護保険 40歳以上の人は健康保険と同時に加入 40歳以上の人は健康保険と同時に加入

 

いきなり脱サラして起業すると、健康保険や年金については全額自己負担となるだけでなく、雇用保険や労災保険などのサポートを受けることもできません。
国民健康保険は月々の負担が大きいだけでなく、「傷病手当金」や「出産手当金」などの支給を受けることができません。

そのため、仕事中に病気や怪我をしてしまったり、出産や育児などで仕事を休んだりした場合でも、すべての費用を自分自身でやりくりしていかなければなりません。

このように、サラリーマンであることは福利厚生の面でさまざまなメリットがあります。
働きながら起業する「副業サラリーマン」なら、こうした福利厚生の強みを活かしつつ、自分のやりたい事業を展開することが可能です。
 

3. サラリーマン起業家は本業の知識を活かせる

サラリーマン起業家は、本業の知識や経験を自らの事業に活かすこともできます。
とくに現在勤めている会社と同じ業界で起業する場合は、その業界の収益構造やコスト構造についての経験をそのまま活かせるため、最初から収益性の高い事業経営をすることも可能です。

別の業種で起業する場合でも、自分の強みを活かすことができます。

たとえば、BtoBモデルの企業に勤めているサラリーマンは、製造業者~卸売業者~小売業者といった業界構造についての知識や、顧客やサプライヤーと良好な関係を構築するスキルを自らの事業にも活かせるでしょう。

Webマーケティングの会社に勤めているサラリーマンなら、インターネットを利用した販売促進の知識、顧客の属性(パーソナルデータ)を分析するスキルや、モノやサービスの流通・価格設定などのスキルを幅広く活かすことができます。

専門的な知識やスキルを持っていない場合でも、日頃から経営者目線に立って仕事をしてみることで、ビジネススキルの向上につながります。
漫然と仕事をするのではなく、タスク管理やスケジュール管理を意識して行うだけでも、業務効率化や自己管理能力の向上につながります。

本業から学んだことを副業に活かし、さらに副業で学んだことを本業に還元すれば、効率的なフィードバックループを構築することも可能です。

 
「経営者として大きく成長したい」
「副業を通じて、本業のスキルも高めたい」
 

とお考えの方は、副業での起業がスキルアップのための近道です。
 

ポイント 会社員が起業するときの4つの注意点

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

就業規則
 

しかし、会社員が起業する際は注意すべきポイントもいくつかあります。
思わぬトラブルに発展する可能性もあるため、次の4つの注意点を抑えておきましょう。
 

1. 副業に関する就業規則は要チェック

まず、サラリーマンをしながら起業する場合は、所属する会社の就業規則をチェックしましょう。
最近は少なくなりましたが、就業規則で副業・兼業を禁じている企業も存在しています。

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によれば、副業・兼業をすることそのものは法律で禁じられていません。[5]

しかし、会社に黙って副業をしていると、後々トラブルに発展する恐れがあります。
どうしても副業をしたい場合は、直属の上司に相談するなどして、まずは穏便に解決できる方法がないか模索してみましょう。

なお、サラリーマンの場合とは異なりますが、公務員の方は国家公務員法103条および104条で、副業・兼業が禁じられている点に注意が必要です。

ただし、副業が容認・推進されている企業でも、副業の内容によっては就業規則の「懲戒」に該当してしまう可能性があります。
たとえば、下記のようなケースに注意が必要です。
 

  • 競合関係にある副業を営み、会社の利益を損なったケース
  • 副業を行った結果、会社の社会的信用を失墜させたケース
  • 副業と本業の両立ができず、会社の業務に著しく支障をきたしたケース

 

とくに会社の顧客を自分の事業のために利用したり、会社のサプライヤーや仕入れルートを流用したりした場合は、「会社の利益を損なった」と見なされる可能性が高くなります。
同業種での起業は法律違反ではありませんが、会社の就業規則で「競業・利益相反」が禁じられている場合は注意が必要です。

もちろん、会社の機密情報を流出させたり、会社の名前を使って反社会的な勢力と関係したりするなど、会社へ直接損害を与える行為も懲戒処分になります。

また、本業と副業の両立がうまくいかず、会社の業務に明らかな悪営業が出てしまった場合も、減給や解雇などの懲戒処分が課される可能性があります。

たとえば、長時間の副業を行ったため、本業への労務提供ができなくなった労働者に対し、懲戒解雇処分が課された事例があります。
会社に所属するということは、価値ある労務を提供する義務を負うということです。

働きながら起業する場合は、本業に支障をきたさない範囲でスケジュールを管理しましょう。

現時点で、副業や兼業に関する法的規制は存在しません。
しかし、とくに会社の利益に相反する可能性のある副業は、余計なトラブルを引き起こす可能性があります。

実際、過去の裁判所の判例でも、就業規則を根拠として、懲戒処分を正当とみなしたケースがあります。
サラリーマンをしながら副業する場合は、あらかじめ会社の就業規則の内容に目を通しておきましょう。
 

2. 社内の人間関係にも配慮しよう

外回り中

就業規則や社内規定で副業が容認されている企業でも、職場の人間関係には最低限配慮しましょう。

たとえば、外回りや営業活動中にノートPCで仕事をしたり、勝手に帰宅して自分のビジネスに取り組んだりを繰り返していると、いつか同僚や上司にバレてしまうかもしれません。
とくに本業での業務が忙しくなる繁忙期にそんなことをしているのが露見すると、悪印象を持たれることは避けられません。

もし懲戒処分に当たらなかったとしても、職場での評価や求心力が大きく低下してしまいます。

職場の人間関係でリスクを背負ってしまうと、本業での居心地が悪くなり、ひいては自分のビジネスのパフォーマンスにまで影響してしまいます。

「社内のルールや人間関係に縛られたくないから起業する」という方も少なくありませんが、本業・副業の両立を目指す以上、自分から波風を立てるようなことはやめておきましょう。
焦って仕事をしなくても、事業を成功させる方法はいくらでも存在します。
 

3. 本業と副業を両立するには体調管理も重要
「副業サラリーマン」によくあるのが、本業と副業のリソース配分を誤り、オーバーワークになってしまうケースです。

繁忙期に差し掛かって本業で体力を消耗したり、副業に夢中になりすぎて本業が疎かになったり、本業と副業の両立に悩む人は少なくありません。
精神的・体力的に負担がかからないよう、適切に時間配分する必要があります。

とくに起業するのが初めての方は、最初のうちは余裕を持ってスケジュールを立てましょう。

本業・副業の両立がしやすいのが、土日祝の時間のみ事業運営に当てる「週末起業」です。
平日はゆっくりと体を休められますし、趣味やレジャーに時間を割くこともできます。

副業として起業する際は、自分のライフスタイルを考慮し、無理のない範囲でリソース配分を行いましょう。
 

4. 本業とは別に税金を支払わなければならない

また、意外と盲点になりがちなのが、税金の支払いです。
サラリーマンとして支払う税金は、会社から受け取る給与所得に課せられる所得税のみでした。
起業して個人経営者になると、自らのビジネスから得た事業所得や雑所得に対しても所得税が課せられます。

サラリーマンとしての所得税は、源泉徴収制度によって会社に天引きしてもらえます。
しかし、副業としての所得税については、必ず自分で確定申告をしなければなりません。

確定申告をする際は、その事業年度の1月1日~12月31日までの所得を合計し、お近くの税務署の窓口で手続きを行いましょう。
例年、確定申告ができる期間は2月中旬~3月中旬までと定められているため、余裕を持って手続きをすることが大切です。

ただし、副業としての収入が20万円を越えない場合は、所得税の支払いが免除されます。
「売上」の上限ではなく、「売上-経費=利益」の上限が20万円ですので、売上が20万円を越えていても、確定申告を行わなくて済むケースがあります。

なお、確定申告を行わなかった場合でも、「住民税」の申告は必要です。

通常、住民税の納付金額は所得税と同じタイミングで計算されるため、確定申告をすると自動で「住民税決定通知書」が送付されてきます。

しかし、所得税の申告をしていない場合は、自分で金額を計算しておかなければなりません。
お住まいの市区町村の窓口に行き、必ず申告を行いましょう。
 

ポイント 起業するには開業届は必要?開業届を提出する3つのメリット

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

押印
 

サラリーマンをしながら起業する際、「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」を出すか出さないかで悩む人が少なからず存在します。

実は、副業であれ独立開業であれ、営利目的で事業を行う場合は、事業の開始日から1ヶ月以内に開業届を出さなくてはなりません。

所得税法第二百二十九条では、「国内において新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始」した場合、「その旨その他必要な事項を記載した届出書」を1ヶ月以内に提出する義務があることを定めています。

しかし、この規定を破っても何らかの罰則を科せられるわけではありません。
そのため、法律に違反するかどうかという観点よりも、開業届を出すことのメリットに着目している人が大半です。

開業手続きはほとんど手間がかからず、原則として1日で完了します。
無料で申請できますので、開業届を出すデメリットはほとんどないのが現状です。

開業届を提出する方法は、最寄りの税務署の窓口での手続きや、国税庁の「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」でのオンライン手続きのほか、やむを得ない事情がある場合は郵送での手続きも可能です。

手続きに必要なものは、税務署の窓口でもらうか国税庁のホームページからダウンロードできる開業届の本体と、顔写真付きのマイナンバーカードです。
マイナンバーカードをお持ちでない場合は、顔写真入りの本人確認書類と、マイナンバーを確認できる通知カードでの2点で代用できます。

開業届の本体には、開業日・屋号・事業内容・マイナンバーなどを記載します。

開業届を提出すると、大きく分けて3つのメリットを得られます。
最大65万円の節税が可能になるばかりか、事業所得の赤字部分の繰越や、屋号での銀行口座の取得などが可能です。
 

1. 節税効果が高い「青色申告制度」を利用できる

開業届を出す最大のメリットは、確定申告の際に節税が可能となる「青色申告制度」を利用できる点です。
青色申告制度を利用すれば、最大65万円の特別控除が利用できます。

もともと個人事業主には最大38万円の基礎控除があるため、特別控除と合算すると、合計103万円までを年間の所得から差し引くことができます。
所得税や住民税の課税対象額が小さくなるため、控除額が大きければ大きいほど高い節税効果を期待できます。

また、青色申告制度を利用すれば、経費として計上できる項目も増加します。

たとえば、家族を従業員として雇っている場合は、家族への給与を経費計上することも可能です。
所得税や住民税の課税対象は「売上-経費=利益」の部分ですので、こちらも経費を多く計上することで、税金の支払いを抑えられます。

ただし、開業届を提出しない場合の「白色申告制度」と比べて、青色申告制度では確定申告の際の手続きがやや煩雑になります。
白色申告制度との違いは、次の表のとおりです。
 

  白色申告制度 青色申告制度
帳簿の型式 単式帳簿
簿記の知識がなくても作成できる
複式帳簿
「借方」と「貸方」の違いがわかるなど、ある程度の簿記の知識が必要
所得の種類 雑所得でもOK 事業所得のみ
必要書類 確定申告書や添付書類、収支内訳書のみでよい 白色申告制度の提出書類に加えて、貸借対照表、損益計算書なども必要

 

また、青色申告制度を利用する場合は、開業届を提出する際に「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要になります。

このように日頃から複式帳簿での会計を行って、確定申告の際には貸借対照表や損益計算書などを提出しなければならないというデメリットはありますが、最大65万円の特別控除は白色申告制度では受けられません。
節税対策を行い、手元に残るお金を少しでも増やしたい方は、青色申告制度の利用を検討してみましょう。
 

2. 副業でも「雑所得」ではなく「事業所得」として申告できる可能性がある

確定申告

会社員をしながら副業する場合、得られる収入は「雑所得」か「事業所得」のどちらかに分類されます。
 

雑所得 本業の片手間にお小遣いを得る程度の所得のこと
事業所得 業歴が長いか、本業と同程度の労力を費やした事業から得られた所得のこと

 

所得税や住民税の計算は原則的にどちらも同様ですが、雑所得ではなく事業所得として申告できると、先ほどご紹介した青色申告制度の利用だけでなく、「損益通算」や「赤字の繰越」といった節税対策を打つことが可能になります。

損益通算とは、もし事業で赤字が出てしまった場合に、サラリーマンとしての給与所得と事業所得の赤字部分を相殺し、課税対象となる所得を見かけ上圧縮することができる仕組みのことです。

赤字の繰越とは、損益通算と違い、事業所得の赤字部分を翌年度に繰越して、翌年の事業所得の黒字部分と相殺する仕組みを意味します。

個人事業主の場合、赤字の繰越は最大3年間まで可能です。

損益通算も赤字の繰越も、事業がうまくいかなかったときの保険となります。

雑所得か事業所得かの区分けは税務署の担当者が行いますが、基本的に事業の実態を見ながら判断することになるため、明確な基準が存在しているわけではありません。
しかし、税務署に開業届を提出することで、本業と同程度の本気度がある事業であることをアピールできます。

業歴が短く、本業よりも収入が少ないと原則として「雑所得」と判断されますが、収入が雑所得と事業所得のボーダーライン付近にある場合は、有利な判断を得られる可能性が高くなります。
将来的な節税メリットも考慮すると、まだ収入が少ない状態でも開業届を提出しておいた方が得策です。
 

3. 個人名ではなく屋号で銀行口座を作れる

開業届を提出すると、書類に記載した屋号で銀行口座を作ることができます。
個人口座のままでも起業は可能ですが、生活費などを管理するプライベート用の口座と、事業用の口座を分けておくと便利です。

1月ごとにいくらお金が入ってきて、いくら出ていったのかが、口座の残高をチェックするだけで簡単にわかるため、事業のお金の流れをより把握しやすくなります。
事業規模が大きくなるとプライベート口座ではキャッシュフローが見えづらくなるため、開業届を提出し、早い段階で事業用の口座を作っておくことをおすすめします。
 

ポイント 起業するには情報収集も必須!起業の勝敗を分ける3つの情報収集術

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

本を読んで勉強
 

起業を成功させるには、事前の情報収集が鍵を握ります。
本やインターネットで調べ物をする習慣があったり、起業家向けのサロンやセミナーへ積極的に参加したりしている人は、さまざまな発想や考え方にふれることができます。
自分の強みや弱みを理解し、スタートさせる事業の客観的な立ち位置を知ることができます。

また、手持ちの情報が多ければ多いほど、決断する際の判断材料が豊富になります。
ビジネスは自分1人で行うものではなく、競合他社やマーケットなどの外部環境に大きく左右されます。
日頃から新しく確実な情報を収集していると、現在の状況が自分にとってチャンスとなりうるか、逆に不利益となりうる要素がないか、迅速に判断することが可能です。

ここでは、起業を成功させるために欠かせない3つの情報収集術をご紹介します。
 

1. まずは本やインターネットで手軽に情報収集を

本やインターネットは、もっとも手軽な情報収集術の1つです。

とくに最近はブログやFacebookなどのSNSを通じて発信する起業家が多く、ほとんどコストをかけずに先輩の教えや考え方を学ぶことができます。
起業に関する情報を集積したポータルサイトも利用すれば、有益な情報を集中的に手に入れられます。

自分と同業種の起業家の体験談やアイデアだけでなく、なるべく幅広い分野の情報を収集することを心がけましょう。

また、起業の成功談だけを追うのではなく、「自分はなぜ起業に失敗したか」「あのときどうすれば事業が成功していたか」といった失敗事例から学ぶことも大切です。

ただし、SNSで公開されている情報は正確な裏付けがないことが多いため、情報の正確さや新しさはきちんと検証する必要があります。

起業についての書籍を探す場合は、発行年に注意しましょう。
起業家を取り巻く環境は年々変化しています。
なるべく鮮度の高い情報を手に入れることが、起業家として最前線に立ちつづけるための近道です。
 

2. 起業家を対象としたサロンやセミナーに参加する

セミナーに参加する

民間・公的機関を問わず、起業家の支援を目的としたサロンやセミナーは多数あります。
起業の心得や経営者としてのノウハウなどを講師が解説するセミナー形式のものや、先輩起業家と直接会って話ができる相談会のような形式のものがあり、「生の情報」を得たい方には最適な方法です。

その分野の専門家たちと直に会ってコミュニケーションがとれる機会はめったにありません。
まだビジネスアイデアが固まっていなかったり、税金や法律についての知識に不安があったりするなど、起業についての悩みがある方は、ぜひチャンスを活かしましょう。

起業初心者を対象としたものから、ある程度起業経験があってステップアップを目指したい方向けのものまで、さまざまな人をターゲットにしたセミナーが開催されています。
これから起業してみたい方は、自分の興味関心やレベルに合ったサロンやセミナーを選びましょう。

多くのセミナーには募集期間が設定されているため、気になるプログラムは欠かさずチェックしておきましょう。
 

3. 国や地方公共団体の起業家支援サービスを利用する

民間企業だけでなく、国や地方公共団体が運営する起業家支援サービスも、これから起業する人にとって情報の宝庫です。たとえば、次のようなサ―ビスが利用できます。
 

  サービス名 内容
日本政策金融公庫 創業スクール 国が100%出資する日本政策金融公庫が母体となって、ゼロから事業を起こすために必要な経営戦略・販路開拓・財務管理・人材育成などのノウハウを幅広く提供する
そのほか、飲食店をターゲットにした「飲食店創業支援セミナー」、補助金・助成金の活用や無理のない資金調達方法を解説する「補助金・資金調達準備セミナー」など、テーマごとにさまざまなセミナーが存在
経済産業省 女性起業家等支援ネットワーク構築事業 起業に関心がある女性をターゲットとして、さまざまな地域に点在する創業支援機関のハブとなることを目指す
家事・育児と仕事の両立など、女性の起業家がぶつかりやすい課題の解決に役立つ情報提供も行う
中小企業基盤整備機構 J-Net21 中小企業の起業をメインテーマとして、起業家が知りたいさまざまな情報を集積したポータルサイト
資金調達や経営課題の解決といった起業ノウハウだけでなく、マーケットの分析に役立つ統計やデータも公開されている
公益財団法人大阪産業局 産創館 大阪市で新事業に挑戦する中小企業の従業員、創業希望者を対象として、さまざまなテーマの起業セミナーを行う
漠然と起業したい人から具体的なアクションを起こしたい人まで、レベル別にセミナーがわかれるのが特徴

 

国や地方公共団体は、1人でも多くの起業家を増やすためさまざまな取り組みを行っています。
公的機関が運営するセミナーは情報の信頼度も高いため、開催場所が近くにある場合は検討してみましょう。

ただし、地方公共団体が主催するサービスは、その地域に在住している人しか利用できないことも多いため、あらかじめ公式ホームページなどで確認が必要です。
 

ポイント 会社員が起業するには?まずはローリスクな副業から始めよう

会社員が起業するには?知っておくべきローリスクで始める3つの方法

張り切るOL
 

今回は、会社員の方におすすめの起業方法や、起業する際の注意点などを解説しました。
会社に勤めるOLやサラリーマンの方が起業するには、本業から安定収入を得られ、固定費や先行投資をかけないスモールスタートが可能な副業がおすすめです。

副業としての起業には、平日と土日祝のメリハリをつける「週末起業」や、まずは小さく月収数万円程度を目指す「プチ起業」などがあります。

「副業サラリーマン」は経済的に安定していて、社会的信用が高いだけでなく、会社の福利厚生を利用できるため万が一の事態でも強いという特徴があります。

しかし、会社によっては就業規則や社内規定で兼業・競業が禁止されていたり、社内の人間関係に悪影響を与えてしまったりするケースがあるため、副業する際は周囲の理解を得られるような形で行いましょう。

 
「起業はリスクが大きい」
「起業したいが、会社をやめた後のことが怖い」

 
とお考えの方は、サラリーマンを続けながらできる副業での起業がおすすめです。
起業するのが初めての方でも、起業後のリスクを抑えながら自分のビジネスに取り組むことができます。
 

[1]日本政策金融公庫 総合研究所:「起業と起業意識に関する調査(2019年)」[pdf]

[2]中小企業庁:「2019年版 中小企業白書・小規模企業白書概要」[pdf]

[3]ペンシルバニア大学:Best Countries for Entrepreneurship[英文]

[4]リクルートキャリア:「兼業・副業に関する企業の意識調査」

[5]厚生労働省:「副業・兼業の促進に関するガイドライン」[pdf]

 



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