記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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今日は「フリーランスと起業家」「独立と起業」の違いについてお話をしてみたいと思います。これは似ているようで全然違う言葉です。
「フリーランス」という言葉があります。似たようなものでは、フリーランサー、彼は独立しているなどと言ったりもします。それといわゆる「起業家」と呼ばれる人たちの違いは、何なのでしょうか?
シンプルに言えば・・・正確な日本語としての定義は違うのかもしれませんが、私は「自分でプラットフォームや仕組みを所有していて、自力で見込み客を獲得し、仕事をクリエイトできる人」を「起業家」と呼んでいます。
対して、フリーランスとは、「自らのスキルや専門性を生かして、組織や起業家からの仕事を請け負う人」というニュアンスです。(もちろん、100%そうだとは言いませんが。)
例えば、デザイナーさんやスタイリストさん、何かの認定講師の先生、コーチなど、多くの人はフリーランスです。組織から仕事をもらってスクール講師をやったり、そのスクールで知り合った生徒さんにコーチングを提供したりしています。基本的に、人からもらう仕事で生活をしている非サラリーマンのことを「独立している人」と表現しています。
対して、起業家は仕組みや組織を作り、見込み客リストを集め、自分のチカラでオファーして仕事を創り出します。自分の商品を売る場合もあれば、人の商品を売る場合もあります。
あなたは起業したい? 独立したい?
多くの人が「私、起業したいです」とおっしゃいますが、独立したいのか起業したいのかが、ごちゃごちゃになっていることが多いです。
確かに、はっきり明確に分けられない部分もあるのですが「どちらを目指すのですか?」とお伺いするようにしています。「あなた自身が仕組みを所有したいのか、あなたのスキルやコンテンツを他人(他社)の仕組みの中で売りたいのか、どっちですか?」ということです。
ちなみに私の場合、最初は独立の状態からスタートしました。そして、次第に起業家側にシフトしていきました。もし、私がフリーランス側に特化していたとしたら、起業支援のスクールから講師として招かれた仕事だけをやっていたり、ホームページを制作する側に回っていたり、そういう状態になっていたと思います。
今は、このようなブログや動画を配信させていただいたり、いろいろな組織を作ったりして、自らお客様を集めて、フリーランスの方に仕事を出していますので、より起業家側になっています。
創業時は両方やるのがよいと思います。どちらか一方に集中してしまうのではなく両方やることで収入が安定します。ですが、実際は、いつまで経ってもフリーランス側だけに寄っている人が圧倒的に多いです。
今は良いかもしれませんが、例えば、仕事をくれている親玉に切られちゃったらどうするのか?「あなたはもう来なくていいよ」とか「若い人と入れ替えだな」なんて言われてしまった時に、どうしますか?
その時、あなたが、或いは私自身が高齢者になっていて、今からゼロスタートは厳しいな・・・という状況だったとしたら、とても困難な状況に陥ってしまうのではないかと思うのです。
公正取引委員会が、組織に属さず働くフリーランスの保護に向け監視体制を強化することが11日、分かった。仕事の発注元による一方的な報酬の減額や支払い遅れなどのトラブルが目立つためだ。来年4月以降、主に下請法上問題になり得る行為の情報収集を担う非常勤の職員を採用し、専用の相談窓口も設置する方向だ。
コロナ禍で働き方の多様化が進む中、企業との契約交渉で不利な条件を押し付けられやすいフリーランスが安心して働ける環境を整える。
少しずつ環境は改善されていくようですが、あくまでも、目指すのは起業家側です。ですが、それは手間も時間もかかります。まずは、フリーランスとして独立し、やりながら起業家を目指す。これがよいやり方だと思います。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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