
記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業する時に、友達と一緒に会社を作ることはお勧めしていません!
正直、まず失敗するでしょう。。
ですが、自立した人間同士で、組んで仕事をする場合には、その限りではありません。一緒の会社ではなく、プロジェクトチーム、傭兵部隊のように、取引先として対等の関係で仕事をするのです。
一緒の会社でやる場合はもちろんのこと、対等な立場で仕事をする場合でも、起業の成功はお互いにコミュニケーションがうまく取れるかどうかにかかっています。コーチングはそのコミュニケーションを円滑に図るための手法です。
今回は、起業を成功させるために参考となる、コントローラー、プロモーター、サポーター、アナライザーというコーチングによる4つのコミュニケーションタイプをご紹介します。
1. コーチングでコミュニケーションのタイプを見極める
一緒に仕事をする仲間ですから、コミュニケーションがうまくいくメンバーでなければ困りますね。
血液型や星座など、タイプ分けをして相性をみるツールはたくさんありますが、今回はビジネスシーンで注目されている「コーチング」という手法を取り上げてみます。
コーチングは、コミュニケーションを通じて個人の自発的行動を促す人材育成の手法ですが、その手法では、コミュニケーションの取り方で、以下の4タイプに分けられると考えています。
- コントローラー(プロデューサータイプ)
- プロモーター(タレントタイプ)
- サポーター(マネージャータイプ)
- アナライザー(スポンサータイプ)
以下にそれぞれのタイプを説明します。
1-1.リーダーシップを取れるコントローラー(プロデューサータイプ)
人や物事を引っ張っていけるタイプです。行動力、決断力があり、問題提起を自分でしたら、その答えも自分で出すタイプ。
その半面、自分の意見が一番なので、人の意見はなかなか聞きません。自己主張が強いけれど、感情表出は控えめで感情はあまり顔に出ないでしょう。単刀直入なコミュニケーションを好みます。
グループで議論をしていても「結局あいつの言ったとおりに進むよなぁ」という友人はいませんか? なんとなく、貫禄があって、みんなに一目置かれているような人がいれば、その人はコントローラータイプかもしれません。
1-2.営業向きのプロモーター(タレントタイプ)
いるだけで人が集まってくるような人気者。明るく人を巻き込んでその気にさせるのが得意。
楽しいことや新しいことを思いつくのが得意です。一般的な会社では、営業職に向いているタイプでしょうか。欠点は飽きっぽいことです。
コントローラーと同様に、自己主張は強いのですが、コントとローラーとの違いは良くも悪くも感情が顔に出やすいことです。コンパの席で必ず話題の中心になっている人は、ほぼ間違いなくプロモーターです。
誰とでもすぐに仲良くなって人脈が広い人、気軽に話に乗ってきてくれる人、そういう友人はプロモーターとして活躍しそうです。
1-3.組織管理に欠かせないサポーター(マネージャータイプ)
理屈よりも現場重視で人や物事をまとめます。気配りができて、人の気持ちがよくわかります。穏やかな人。
協力関係を大事にするので、組織人として縁の下の力持ち、というところでしょうか。自己主張は弱く、本音を言うのが苦手です。感情は表に出るタイプ。涙もろい人情家かもしれません。
飲み会の終わりにすでにお会計を済ませ、会費を集めてくれるような友達「お前、この前風邪をひいていたけど、もう大丈夫?」などと声をかけてくれるような人。そんな人はサポーターかもしれません。世話好きなサポーターには、実はみんな頭が上がらない、というようなこともあります。
でも、知らないうちに無理が溜まってしまうのもこのタイプなので、感謝の気持ちを表すと、とても喜んでくれて更に頑張ってくれます。そんな友人はコントローラーとは違った意味で頼りになりますね。
1-4.職人肌のアナライザー(スポンサータイプ)
冷静で専門性が高い職人タイプです。マイペースで計画を進め、忍耐強く、分析が得意なので、事業を進めるときには欠かせない人材です。一見地味で無口、感情は顔に出ないタイプです。
普段は物静かなのに、自分の興味のある分野の話になると、人が変わったように話し続け、その博学さには誰もが舌を巻く、そんな人はアナライザーの可能性が高いでしょう。人付き合いにはあまり興味がなく、自分の世界を大切にしています。
かと言って、意見がないわけではなく、ここぞというときにはコントローラーが最も信頼するような意見を言うのもこのタイプです。しかし、はっきりとタイプ分けできる場合はそうあるわけではありません。一般に、それぞれの傾向を少しずつ持っているのが普通です。
自分、あるいは友人は、どのタイプが一番しっくりくるか、よく検討することが必要です。
2. 4つのタイプの相性を知って成功する
コーチングでは、この4タイプのコミュニケーションの特徴を「自己主張」と「感情表出」という尺度から分析できて、以下のようになります。
- コントローラーは自己主張が強く、感情表出が小さい
- プロモーターは自己主張が強く、感情表出が大きい
- サポーターは自己主張が弱く、感情表出が大きい
- アナライザーは自己主張が弱く、感情表出が小さい
コントローラーとサポーター、プロモーターとアナライザーはそれぞれ正反対のタイプなことがわかりますね。正反対のタイプは、うまくいくと苦手な部分を補い合って、素晴らしい成功を収めるケースがあります。
例えば、アップルの創業者のスティーブ・ジョブズとウォズニアックの2人はプロモーターとアナライザータイプで大成功した実例です。しかし、一般的には、コミュニケーションの方法が正反対であることは、お互いに違和感を感じやすいと言われています。
そんな時には、それぞれの隣のタイプ、つまり、コミュニケーションの特徴が半分ずつ同じ傾向であるタイプが間に入ると、それぞれが潤滑油となって、コミュニケーションがうまくいくことがあります。
そんなわけで、4つのコミュニケーションタイプが皆揃っているチームが最高だと言われているのです。この4タイプが揃ってうまく機能した例は、たとえば次のようなケースです。
華やかで目立つ「プロモーター」ですが、飽きっぽいことと全体を考えるのは苦手なので、先走ってしまうプロモータを抑えて「コントローラー」が舵を取ります。
一方、女房役とも言われる「サポーター」は、持ち前の気配りでメンバーの融和を図ります。例えば、コントローラーとプロモーターが事業の方向で対立しても、それを取り持つのが「サポーター」です。
そして、外部の雑音に惑わされずに冷静に事例を分析して具体的な意見を言い、アイディアを黙々と開発して具体化する「アナライザー」がいるからこそ、事業は実現して行きます。ですから、コントローラーは、いざという時に「アナライザー」の意見を必ず聞きます。
このように、一緒に仕事する際には、自分も含めてメンバーのコミュニケーションの傾向を知ることは大変有益です。コーチングを深めるためにエニアグラムという9つの性格分類もあり、エニアグラムとコーチングの4分類の組み合わせで、さらに詳しい相性を知ることができます。
コーチングの手法による4分類は、自分や友人のおよその傾向を知るには便利です。
しかし、このタイプ分けも万能ではありません。なぜなら、人間は関わりの中で成長するからです。コーチングは人間関係を固定的に決めつけてしまうようなツールではないことは、心に留めておきましょう。
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