記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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「起業って難しい・・・」「まずは何から準備しておけば大丈夫なの?」と疑問に思っていらっしゃる方が、たくさんいらっしゃると思います。
確かに、大きく起業しようとすれば資金調達が必要になったり、特定の業種に関しては独占業務を行うための資格取得が必要になります。
ですが、私たちが提唱する「小さな起業」という起業スタイルには、そのようなものは必要ありません。
小さな起業には、それらよりも「行動のモチベーションとなる心構え」が大切です。
今回は、小さく起業するにあたって「ぜひとも持っておきたい心構え6つ」をピックアップしてご紹介いたします!
小さな起業に必要な6つの心構え
1.キッカケを行動に変える強い意志
そもそも、何のために起業を始めようと思ったのでしょうか?
ある人は毎日のルーティンワークや、いつまで経っても平行線の会議で心も体も疲弊し「こんな生活から抜け出してやり甲斐のある仕事がしたい!」と思い、起業を決心しました。
また別の人は、自分の仕事への評価に納得がいかず「誰かの下に立つなんて嫌だ! 自分の力をトコトン試してみたい!」と腹を立てて起業を考えました。
人によって起業のキッカケというのは千差万別です。
上の2人のように怒りのパワーをきっかけにする人もいれば「勤め先でパワハラを受け続け、逃げ出したい気持ちからだった」というような、ネガティブなキッカケから始まっている人もいます。
どちらでも、何でも構わないのです。キッカケが何であれ、一番大切なのは「キッカケ(想起)から、実際に行動に起こすエネルギーを生み出すこと」です。実際に行動に移せるのであれば、どんな理由であろうと構いません。
2.起業のリスクを大げさに考えない
一般的に、起業とはハイリスクなものとして認識されていますが、それは大きな間違いです。
起業して怖いのは、売上がなくなること。そして、そのために借金が返せなくなることです。つまり、莫大な借金さえしなければ、最大の危機は回避できます。小さくやれば良いのです。
そして、起業のための努力は、一般的に思われているような「辛いもの」ではありません。
優秀な敏腕社長とか、メディアに出るような人だけが起業できる訳ではなく、普通の人が誰でもできるのが起業なのです。要するに、やりたいことを見つけることができて、多くの人を巻き込むことができて、世の中に貢献したいと思っていて、のようなどこかひとつが光っていれば十分です。
今は転職も全く抵抗なく受け入れられていますから、起業も同様に人生の選択肢のひとつとして考えると良いと思います。
3.ご家族の理解を得る
起業してから軌道に乗るまでの数年間は、ご家族に心配かけてしまう可能性があります。
奥さん、或いは旦那さんに起業したい旨を伝えたら、まず第一に聞かれるのは十中八九「収入」のことでしょう。特に小さなお子様がいらっしゃるのであれば、生活費のみならず教育費も必要になります。猛反対されることも覚悟ですね。
説得するためには、具体的な収支のシミュレーションをしてみましょう。決意だけでは、ダメですよ。
- 自分が起業してやりたい事をやるにはどのくらいの出費が避けられないのか
- 家族が安心して生活するには起業前にどのくらいの貯金があれば良いのか
- 起業して数年間はどのくらいの収入を予定しているのか
- 3の根拠はどこにあるのか
諸々を整理すると、ご自身の将来設計も透明性のあるものへと変化していきます。
「家族だから自分の考えを分かってくれるに違いない」という思い込みは捨ててください。根拠もない自信で起業を始めて失敗されると、一家が路頭に迷ってしまいます。
特に安定志向の配偶者様がいる場合、全力で反対されることが多いようです。ご家族だからこそ、しっかりと上記の4ポイントをまとめて、第三者でも納得できる説明をしましょう。家族に説明できない人が、金融機関などに事業の説明ができるとは考えられません。
- 家族が起業において何を危惧しているのか
- あなたにはその危惧を解決する手段があるか
このふたつの解決を試みてください。これが起業後、常に実施しなければならない「問題処理能力」に繋がっていきます。
4.「いつまでに成功する」という期限を設ける
「再来年の◯月☓日までに必ず起業する!」という具体的な日程で、起業までの期限を設けましょう。ご自身の意識、優先事項を起業に集中させ、成長速度を早めていきます。
「明日から起業について考えよう」「今年は起業できなかったけど、来年こそはやろう」と先延ばしすると、ダラダラしてしまいチャンスを逃します。
受験も小学6年生・中学3年生・高校3年生という期限が一応設けられていたから勉強しましたよね。試験は何度でも、いつでも良いと言われたら、あまりやらない人が増えたかもしれません。
同様に、起業もある期限から逆算して・・・
- 起業までに不足している事柄は何か
- 不足事項をクリアするにはどのくらいの日数が必要か
- 毎日どのくらい起業に関して時間を割かなければならないか
以上の3点を踏まえつつ、毎日少しずつ進めていけば良いと思います。
万が一、期限内に起業まで至らなかったら「今の自分にはその起業ネタが難しい」と力不足を素直に認めることです。その場合、お金(信用)、知識(経験)、人脈レベルが低くてもできる、もう少し簡単なビジネスにダウンシフトするのです。それは、失敗ではありません。
夢はステップで叶えるものです。いきなりオリンピックに出ることはできません。まずは、小さな大会から始めますよね。
5.投資を絶やさない
自己投資を続けることは大切です。株や資格取得、セミナー受講のためにお金を使おうと言っているわけではありません。そういう意味ではありません。
健康管理も、勉強も、時間短縮のためのアウトソーシングも、すべて自己投資の一部です。特に大切なのは、時間短縮。アウトソーシングや広告は、とても大切な投資になります。
「これだけのお金がかかっているのだから、必死にやらなくては!」そういう気持ちになれば、起業への意識は自ずと高まっていきます。投資は起業意識向上の起爆剤と考えても良いでしょう。
多くの人は、ある程度の「追い込まれ感」がないとやる気を出しません。損失がゼロですと、のんびりし過ぎてしまいます。でも本当は、時間が一番もったいないのですよ。
私は「起業はリスクがない」とよく言っていますが、それは小さくやった場合の金銭リスクのことです。数千円、数万円程度であれば、人それぞれ額は違いますが、許容することができるでしょう。
その範囲からで構いません。投資をしてください。
6.会社員とは違う人生になることを忘れない
起業家と会社員の働き方には大きな違いがあると把握しておかなければなりません。
起業家の働き方は・・・
- 毎日の仕事が変化する
- 自分の判断が常に重要になる
- 毎月の給与は自分の働き次第
会社員の働き方は・・・
- 毎日の仕事は変動無し
- 上司の指示の下で判断・選択する
- 毎月の給与はほぼ固定
かなり違いがあると分かりますよね。
会社員は受け身でも問題は起きませんが、起業家になるとそうはいきません。起業家は常に判断が必要になり、変化がないというのは有り得ない話なのです。
ここを割り切って、会社員思考から起業家思考へとシフトチェンジした人こそが成功します。
ノウハウよりも心構えから学ぼう
- キッカケを行動に変える強い意志を持つ
- 起業のリスクを大げさに考えない
- ご家族の理解を得る
- 「いつまでに成功する」という期限を設ける
- 投資を絶やさない
- 会社員と働き方の違いを把握する
起業家になるには上記の6箇条が欠かせません。
世の中には起業に興味のある人は多いですが、実際にできる人の数は多くありません。それは、心がサラリーマンのままだからです。
職業は会社員のまま良いのです。でも、心は起業家にならないといけない。
心構えが足りないのなら、ノウハウよりも心構えから学んでください。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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