孫正義の名言「志高く」|2026年AI革命発言と等身大の志のつなぎ方

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

孫正義さんの「志高く」は、ソフトバンクのスケールではなく等身大に翻訳したときに会社員の起業準備で力を発揮します。

2026年4月の入社セレモニーで孫さんが語った「AI革命においてはたった10社くらいが世界経済の中心になる」という発言は、会社員の毎日とはかけ離れた世界に思えます。それでも「志高く」が現役会社員の起業準備に強く刺さるのは、規模の問題ではなく姿勢の問題だからです。

ソフトバンク

この記事でわかること

  • 孫正義さんの「志高く」が示す本質と2026年4月最新発言(出典:ソフトバンクグループ「2026年4月合同入社セレモニー」骨子)
  • 「夢が苦手」な会社員でも実装できる『等身大で志を高くする』翻訳プロセス
  • 26年・60,000人の起業支援現場で見た、志のスケール接続パターン3種
  • 孫正義の言葉と会社員の起業準備をつなぐ実装ステップ

ポイント 孫正義の「志高く」とは何か?2026年最新発言から読み解く

公式メッセージから抽出する志の定義

言葉

ソフトバンクグループの公式採用ページ(recruit.softbank.jp)に掲載されている孫正義 創業者取締役からのメッセージは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念と「志高く」という締めで構成されています。「志高く」は単なるスローガンではなく、ソフトバンクグループの経営判断の最終基準として一貫して使われている言葉です。

2026年4月1日の合同入社セレモニーあいさつ骨子(group.softbank/philosophy/message/2026/20260401)で孫さんは、「AI革命の時代であり、このAI革命においてはたった10社くらいが世界経済の中心的な役割を担うようになる。ソフトバンクグループがそのうちの1社でありたい」と語りました。これは2010年の「新30年ビジョン」発表時から続く、世界の中心10社という具体的な数字での志の表現です。

「志高く」の構成要素は「夢の大きさ」と「達成への執念」

孫さんがあるテレビ番組で高校生に語った言葉として広く伝わっているのが、「自分の持った夢に自分の人生はおおむね比例する。小さな夢でも80%達成できるか50%達成できるか。だから夢はでかい夢を持った方がいい」という考え方です。

ここに込められた構造は明確です。「夢のサイズ × 達成率=人生の到達点」という掛け算で、夢のサイズを大きくすれば達成率が下がっても結果値は大きくなる、という逆算ロジックです。

ポイント 「夢が苦手」な会社員はどう「志」を持てばいいか

等身大の志を設計する翻訳プロセス

夢

孫さんの「夢はでかい方がいい」という考え方は強烈ですが、起業18フォーラムの相談現場で多いのは「大きな夢を語れと言われると萎縮して動けなくなる」という会社員の声です。特に40代・50代になると、家族・住宅ローン・親の介護といった現実的制約の中で、「世界制覇」のような夢が逆に行動を止める要因になります。

そこで実装現場で使っているのが、「等身大で志を高くする」という翻訳プロセスです。志の方向性は孫さんと同じだが、対象スケールを「世界」から「自分の半径」に縮めることで、行動可能なサイズに調整します。

会員Eさんの実装:志を「半径3メートル」に翻訳した51歳製造業

会社員Eさん(仮名・51歳・製造業の品質管理)は、起業準備を始めた当初「自分には大きな夢がない」ことに悩んでいました。本を読めば孫正義・松下幸之助・稲盛和夫の名言が並び、自分の小ささに落ち込む日々。3ヶ月目で起業準備を断念しかけました。

転機は、起業18フォーラムのセミナーで「孫正義の『志高く』を等身大で翻訳すると、半径3メートルの仕事を毎月1個改革する志でもいい」という考え方に触れたことでした。Eさんは「製造現場のムダを月1個減らす仕組みを30社に提供する」を志に設定し直しました。

その後Eさんは、初年度赤字32万円、2年目で月22万8千円、3年目に月35万円超に到達。現在は規模を追わず「年商1000万円以下で利益率を上げる選択」を意図的にしています。これは孫さんの世界10社志向とは方向が違いますが、自分の人生に対しては「志高い」選択になっています。

ポイント 26年・60,000人で見た「志のスケール接続」パターン3種

支援現場の志設計類型

起業18

起業18フォーラムで26年・60,000人の起業相談を受けてきた中で見えてきたのは、「志高く」の実装には3つのスケール接続パターンがあるということです。

志のスケール接続パターン3種

  • パターン①:ソフトバンク型(世界スケール)
    夢が大きいほど結果値も大きいという掛け算で、業界全体の構造変革を志に置く
  • パターン②:地域・業界スケール
    半径100キロまたは1業界をターゲットに「ここで一番」を志にする
  • パターン③:半径3メートル スケール
    目の前の30社・100人を相手に「彼らだけの困りごとを徹底解決」を志にする

会社員から起業準備を始める人の6割以上はパターン③で立ち上がります。起業18フォーラムの相談現場でも、新しく起業準備を始める方の多くは在職中の業務委託・自営の収入づくりからスタートしており、最初から世界規模を狙う人は少数派です。世界10社を目指す孫さんの志と、半径3メートルの会社員の志は、サイズは違っても「自分の到達点を最大化する設計」という点で同じ構造です。

ポイント 「志高く」を起業準備の事業計画に落とし込む3ステップ

名言を実装に変換する手順

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名言を読んで終わりにせず、自分の起業準備に翻訳する具体的な手順を示します。

ステップ1:自分のスケールを正直に決める

世界・国・地域・業界・半径3メートルのどこに志を置くかを正直に選びます。「本当はどのサイズなら毎日の行動と矛盾しないか」を自問してください。大きすぎる志は行動を止め、小さすぎる志は工夫を生みません。

ステップ2:そのスケールでの「ナンバー1定義」を書く

選んだスケールで「自分が一番になりたい領域」を1行で書きます。たとえば「半径100キロの製造業向け品質管理コンサルで、月1社継続契約を10社」など、数字を必ず入れます。

ステップ3:今週の行動と志をつなぐ

志の達成に直結する「今週の1つの行動」を決めます。志が大きくなくても、毎週の行動と志がつながっていれば「志高く」と言えます。逆に大きな志があっても今週の行動とつながらないなら、それはまだ「夢」のままです。

ポイント 「悔いを残さない」が伝える起業準備の決断軸

後悔回避を意思決定の軸にする

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孫さんが起業を志す人に向けて繰り返し語っているのが「どうせ一回しかない人生、悔いを残さないように」という言葉です。これは行動経済学で「後悔回避バイアス」と呼ばれ、人間が意思決定で「やったことの後悔」より「やらなかった後悔」を強く感じる傾向を捉えた言葉です。

カーネマン&トヴェルスキーが1982年に発表した研究では、人は「行動して失敗した後悔」より「行動しなかった後悔」を時間が経つほど強く感じるという結果が示されています。つまり「リスクを取らない安全策」のほうが、長期的には心理的コストが大きいということです。

会社員の起業準備で迷ったとき、「やったらどうなるか」より「やらないまま70歳になったときに後悔するか」を判断軸にすると、孫さんの言葉に近い決断ができます。5年後・10年後の自分が、今の自分にどう声をかけるかを書き出してみてください。

ポイント よくある質問(FAQ)

孫正義の名言と起業準備の実装Q&A

起業前質問集

Q:孫正義の「志高く」は本のタイトルになっていますか?

A:井上篤夫さんによる評伝『志高く 孫正義正伝 完全版』(実業之日本社)が2015年に発売されています。本人著ではなく評伝ですが、孫正義さんの軌跡を時系列で追える資料として参考になります。

Q:孫正義は2026年現在どんな志を語っていますか?

A:2026年4月1日の合同入社セレモニーあいさつでは、「AI革命においてはたった10社くらいが世界経済の中心的な役割を担うようになる。ソフトバンクグループがそのうちの1社でありたい」と語っています。世界10社という具体的な数字での志の表現は、2010年「新30年ビジョン」から一貫しています。

Q:「志高く」と「夢を持て」はどう違いますか?

A:志は「他者や社会への貢献を含む方向性」、夢は「自分の願望」というのが孫さんの整理に近い使い分けです。志高く=「他者や社会への貢献を、自分の能力を最大限使って果たす意思」と読み替えると、会社員の等身大の起業準備にも応用できます。

Q:「夢が苦手」な人でも志を持てますか?

A:持てます。志の方向性(誰に何を貢献するか)と、スケール(半径3メートル・地域・業界・世界)は別の話です。スケールは自分の現実に合わせて選び、方向性は孫さんと同じ「他者貢献の最大化」を志にすれば、十分「志高く」と呼べる起業準備になります。

Q:会社員のまま「志高く」を実践できますか?

A:実践できます。在職起業(会社員のまま起業準備を進める形態)でも、自分の本業スキルを使って業界の構造改善に貢献するという志の設計は可能です。起業18フォーラムの相談現場でも、新しく起業の道に踏み出す方の多くが在職中の小さなスタートを経ており、最初から専業で大志を語る必要はありません。

ポイント まとめ:孫正義の「志高く」を等身大に翻訳する

名言を行動に変える要点

エステ

孫正義さんの「志高く」は、ソフトバンクの世界10社というスケールで読むと圧倒されますが、構造を抽出すれば「自分の到達点を最大化する設計を持て」という意味です。スケールを自分の現実に合わせて翻訳すれば、半径3メートルの仕事の中にも「志高く」の実装空間があります。

拙著の中で「3つのチェック・7つの口ぐせ」という考え方を紹介しています。志を毎日の行動につなげるには、自分が無意識に使っている口ぐせの中に「志を下げる言葉」が混ざっていないかを定期的にチェックすることが有効です。「どうせ無理」「自分には無縁」が口癖になっていれば、志を高くする前にまず口ぐせから整える必要があります。

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孫さんの言葉を「すごい人の話」で終わらせず、自分の起業準備の1週間に翻訳する作業を続けてください。名言は読むものではなく、実装するものです。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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