芸能人の名前と一緒によく聞く「ステルスマーケティング(ステマ)」とは?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

暴露系YouTuberさんが、いよいよ爆弾を落としそうな「ステルスマーケティング」と芸能人の疑惑。ステルスマーケティング(ステマ)とは、何のことでしょうか?
 

ステルス
 

「芸能人が使っているものを自分も使ってみたい」と思ったことはないでしょうか? 芸能人のブログやSNSで紹介された商品が翌日棚から消えるという話もあるほど、彼らが発信する情報は一般消費者に大きな影響を与えます。

今回は、芸能人の名前と一緒に聞くことが多い「ステルスマーケティング(ステマ)」について、考えてみましょう。

ポイント ステルスマーケティング(ステマ)とは?

芸能人の名前と一緒によく聞くステマとは?

ステマ
 

ステルスマーケティングの「ステルス」には「こっそり」「わかられないように」という意味があります。つまり、ステルスマーケティングは「消費者に分からない形で商品を宣伝する」という意味があります。

具体的には、商品を販売している企業から報酬を受け取っているにもかかわらず、PR(企業案件)であることを隠して「自分の愛用品です」「これが一番好き」などの言葉を並べて「買いたくなるように誘導すること」です。

また、消費者が参考にするレビューや口コミサイトに嘘の良い口コミを書き込むことも、ステルスマーケティングと呼ばれます。一時期、良いアマゾンレビューを書くだけの副業が「誰でも簡単にできるお仕事」なんて言われて流行ったこともあります。
 

ステルスマーケティングと単なるオススメの違いは?

ステマと単なるオススメの違いは、企業から報酬を受け取っているかいないかです。芸能人が商品を宣伝すること自体に問題はないのですが「これは広告です」と周知せず、さも自分が実際に愛用していて、本当にオススメしたいと思っているかのように発信すると、ステルスマーケティングになってしまうのです。

芸能人やインフルエンサーのように、多くの人たちに影響を与える人なら、商品のPRを依頼されることもあり得ます。それを黙ってやるからいけないのですね。
 

ポイント 芸能人がステマをするデメリット

芸能人の名前と一緒によく聞くステマとは?

芸能人
 

「芸能人」というビジネスモデルは、コマーシャルが最大の収益源になります。芸能人になれば、CMのお仕事は誰もが求める最高のお仕事だと思います。しかし、それがステマである場合は、たくさんのデメリットがあります。

ここからは、芸能人がステルスマーケティングをするデメリットについてお話しします。
 

ファンの気持ちを利用してしまう

芸能人にはファンがいます。ファン0人説がある勝俣州和さんにもファンがいるのです。
 

 

ファンならば、好きな芸能人が使っているものを共有したいと思うでしょう。そのファン心理を利用するのがステマです。商品そのものの魅力よりも「私の好きなあの人が使っているなら」という気持ちが、購買行動を起こさせるのです。

後から「あれはステルスマーケティングだった」と知られてしまうと、人によっては「お金のために嘘を言う」「お金のためにファンを利用する」というマイナスのイメージがついてしまう可能性もあります。
 

企業は「商品に自信がない」と思われてしまう

自信がある商品ならば、ステマなんかせずとも商品の魅力で勝負ができるはずです。ステルスマーケティングは、それに乗った芸能人だけでなく、商品を販売する企業にもマイナスの影響を与えます。

特定の企業だけでなく「こういう商品は怪しいもんね」というように、業界全体の信用がなくなる可能性もあるのです。
 

法律的な問題は?

日本にはステルスマーケティングを規制する法律はありませんが、場合によっては「景品表示法(景表法)」の中の「優良誤認表示」に抵触する可能性もあります。優良誤認表示とは、たとえば、ブランド品ではないにもかかわらず、ブランド品であるかのように表示をするなど、実際にものより著しく優良であるように見せかけることを言います。

優良誤認表示と認められると、措置命令や課徴金納付命令を受けることになります。命令に違反すれば刑事罰を受けることもあります。
 

ポイント ステマを見抜くコツと知っておきたいこと

芸能人の名前と一緒によく聞くステマとは?

ステマ
 

世の中の風潮で、芸能人が絡むステマは減りつつあるように思います。ですが、一般ではまだあるかもしれません。ここからは、ステマに騙されないように見抜くコツを紹介します。
 

評価が全て5.0になっている

お金をもらっているレビューですから、当然高評価が並びます。通常、どんなに良いものでも、低評価はつくものです。どんなものであってもそうなります。たとえば、書籍なら、良い作品は以下のようなバランスになっていきます。

5.0 ★★★★★
4.0 ★★★
3.0 ★★
2.0 ★★
1.0 ★★★

モノであっても、同じように分散するものです。

5.0 ★★★★★
4.0 ★★★
3.0 ★★
2.0 ★★
1.0

こんな感じですね。また、レビューブログなら、いいところと悪いところを併せて発信します。そういうものです。
 

商品を購入するためのリンクがある

ステマは隠れた広告ですから、購入してもらうことが目的です。考えてみれば、ステマ的に商品レビューを載せているアフィリエイトも似たようなものですが、リンクを見ればアフィリエイトだとわかります。

注:ステマとアフィリエイトとの違いを「購入前に報酬をもらうか、購入後に報酬をもらうか」とか「企業側か消費者側かの違い」という解説も見ますが、それは本質ではないでしょう。どちらであっても、広告と知らせているかいないか、本当のユーザー体験が書かれているかどうかが、ステマかどうかの判断基準になると思います。

商品ページへのリンクがアフィリエイトリンクになっていれば、むしろ健全ですね。有名人が突然、自然リンクで商品を紹介している時は企業案件と思われますし、PRと表示されているはずです。無ければステマなのかもしれません。
 
芸能人が商品を紹介している時は、まず広告だと思いましょう。友達の会社の商品を応援して紹介していることもあると思いますが、それも広告であることに変わりありません。

「宣伝でーす!」とひとこと書いてくれれば、好感を持って見れるのですけどね!
 

ポイント おわりに

芸能人の名前と一緒によく聞くステマとは?

ステマ
 

今は、SNSなどを通じてありとあらゆる情報が発信されていますが、その分、フェイクニュースや裏の目的が隠されている情報も多くあります。

自分の頭で考えて判断することが大切ですね。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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