記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
経営コンサルタントで起業したいと考えています。
対象企業は、およそ50人未満の中小零細企業です。
賃金が上昇傾向にあり、人材不足、その結果、経営が芳しくない零細企業は多いです。
そんな企業に対して、メールでの相談受付、週末の私が休みの日であれば現地での相談もしたいと思います。
私は中小企業診断士の資格を持っていますが、資格を生かした自分の強み、サービスなどは全く見出せていません。
中小零細の社長相手に、会社員を続けながら経営コンサルティングができるのか、また、相手がコンサルティング料を払う体質なのかも疑問で、一歩踏み出せません。
アドバイスいただけましたら幸いです。
● 回答
中小企業診断士の資格をお持ちであるということで、ベースの知識はお持ちのことと思います。
しかしながら、実際には、机上の知識でコンサルティングはできませんし、会社員のままであるコンサルタントから、経営を教わりたいと考える経営者はまずいないでしょう。
というわけで、ビジネスのアイデア、その前に対象者を変えることから検討するとよいと思います。
経営コンサルティングであっても、対象者を変えることで、あなたの強みを見出すことができるはずです。
会社員のまま、最小限のリスクと投資で起業準備を始めるのですから、やりたいことが何でもできるということはありません。
当然、制約がかかります。
まず、大切なことは実現性です。
考えているだけじゃ、ただの妄想ですからね。
会社員のまま、その時間の制約がある中、その立場(看板なし、カバンなし)で、どのようなビジネスができるでしょうか?
あなたの人脈や発信力を使って、誰にアプローチできますでしょうか?
そんなことから、棚卸しをしていきましょう。
資格を持っている人は、視野が狭くなりがちです。
発想が、どうしてもその資格に縛られてしまうからです。
趣味なども含めて、自由に考えて、できるだけ多く書き出してみましょう。
もちろん、その中で診断士としての知識も活かせれば、それは素晴らしいことですね^^
ご質問の中に、週末のお休みの日だけ現地で相談も可能とありました。
しかし実際は、相手が相当物分かりの良い会社でない限り、このようなやり方は通用しません。
かと言って、メールだけで相談というコンサルティングでは、企業経営者は喜んではくれないでしょう。
となれば、メール相談はするとして、対面でのコンサルティングは、別の形で提供する(表現を変える)ことが必要です。
例えば「お休みの日は御社にお伺いできます」では、不便さが際立ってしまいますが「○月○日○時から、勉強会を開催します」とすれば、相手が足を運んでくれるかもしれません。
もちろん、開催日は、あなたのお休みの日に合わせるのです。
そうなれば、コンサルティングというよりも、塾、研修会社という立ち位置になりますね。
交流会の主催なども行えば、人脈ネットワークを売る事業も展開できるでしょう。
工夫すれば、できないことはないですね!
サービスを変えるか、顧客を変えるか、会社員のまま起業準備を進めるには、工夫が必要になります。
夢は最初から、いきなり叶うわけではありません。
起業して成功するには、お金が必要です。
そのお金のリスクを減らすために、会社員のまま始めるのですから、階段の5段先にある夢をかなえるためには、1段目にあがることから始めるのです。
お金と言えば、ご質問にありましたように、中小零細企業の社長は懐事情がよくない場合も多いです。
おっしゃいますように、人件費が常に経営を圧迫しているのですね。
経営相談、支援は、商工会や行政が無料で提供していることも多いので、付加価値を高めて差別化をしっかりと行い、有料化できるように試行錯誤しましょう。
必ず道はあります!
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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