記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
母の日に合わせて商品を出したいのですが、ターゲットは母と子のどっちになるのでしょうか?
また、価格は下げた方がたくさん売れるでしょうか?
● 回答
母の日の市場は年々成長しています。一般社団法人日本記念日協会記念日文化研究所の調査によれば、2017年は約1135億円、2018年は約1170億円、2019年は約1205億円とのことです。(参考:一般社団法人日本記念日協会記念日文化研究所)
母の日をビジネスとして考えると、母の日ビジネスは「プロダクトミックス」の原理がうまく使われています。母の日のプレゼントといえばカーネーションが定番でした。しかし最近の母の日は、カーネーションだけでなく、ちょっとしたプレゼントをプラスすることが増えています。
たとえば、カーネーションの横にお菓子を並べたり、スカーフを並べたりすることで、「カーネーションにプレゼントを追加しよう」という行動につながる可能性が生まれます。さらにカーネーションを切り花として販売するだけでなく、バスケットに入れたり、豪華な鉢に入れたりすれば、客単価を上げることができます。
追加購入や相乗効果を狙うことを「プロダクトミックス」といいます。
母の日のターゲットは誰? ターゲット決めは起業の要
マーケティングの基本は、ターゲット設定にあります。ターゲットを見誤ってしまうと、どんなに広告宣伝をしたところで、商品は売れません。
母の日のターゲットは「母」という考え方もあれば、プレゼントを買う人という考え方もあります。そのどちらを取っても、かなり広い範囲をカバーしなければなりません。
小さな子どもにとっての母は20代から40代の若い女性が多いでしょう。この場合、小さな子どもはプレゼントの購入者であり、若い女性はもらう側です。しかし、若い女性にも60代から80代の中高年の母がいます。この場合は、若い女性が購入者になり、中高年の女性はもらう側になります。
ターゲットが広いと、それに応じて多くの種類の商品が必要になります。ですので、母の日向けの商品を開発する場合には、母と子の組み合わせを絞り込むようにしてください。
母の日は感謝の気持ちが柱
母の日が、長年、多くの人たちに受け入れられてきた理由は、やはり「母への感謝は変わらない」ということです。
どんなに安いカーネーションが開発されたとしても、だから売れるということにはならないでしょう。ビジネスでは「儲ける」ことが大切ですが、ただブームに乗ったり、コストが安いものを売ったりするだけでは、そのビジネスは長続きしません。
母の日になると、花屋さんから、嬉しそうにカーネーションを抱えて出てくる子どもをみかけます。傍らには、若い男性も笑顔で付き添っています。おそらくパパと一緒にカーネーションを買いにきたのでしょう。
老若男女を問わず、購入する側も、もらう側も笑顔にできる、感謝の気持ちが伝わる商品であれば、安くても高くても、それは最高のプレゼントになります。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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