記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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働き方が多様化しています。仕事の種類も増え、特別なスキルがなくても簡単に起業できる仕事がたくさんあります。
今回は、特別なスキルや準備がなくても簡単に起業できる仕事を紹介します。そして、簡単になったからこそ知っておきたい落とし穴について触れておきましょう。
簡単に起業できる仕事の特徴と職種
簡単に起業できる仕事は、大きく3つにわけることができます。まずは、それぞれのメリットと具体的な職種についてお話ししましょう。
パソコンの中で完結できる仕事
かつて、起業と言えば、立ち上げまでの道のりがとても長く、大きな資金と労力が必要でした。相当の資金と労力を使うということは、それだけ失敗したときのダメージが大きくなるということです。しかし、YouTube、SNS、スキルシェアサイト、TikTokなどのインフラの普及によって、簡単に起業できる仕事は激増しています。
パソコンやスマホなど、ネット環境さえあれば、起業できる仕事はいくらでもあります。また、もし失敗したとしても損失を出す心配も殆どありません。損失がないということは、次の起業に与える影響もなく、新たなチャレンジがしやすいということです。悩む必要が全くなく、どんどんやったもの勝ちです。
- 動画/ライブ配信
- データ納品できる仕事(イラスト制作・データ入力・プログラミング他)
- オンラインサロン・セミナーなど
仕事場と資格がいらない仕事
起業するには、仕事をする場所が必要です。販売をするには、店舗を構えられるスペースだけでなく、人がいて需要がある場所を選ばなければなりません。場所の選び方次第で事業が成功するか否かが決まる仕事もたくさんあります。
また、資格がなければ起業できない職種もたくさんあります。税理士や行政書士は会社員から独立する人も多いですが、独占業務というものがあり、誰でもできる、もちろん名乗れるものではありません。ですが、たとえばその仕事場が自宅だったら、その仕事はできないでしょうか? できない仕事も多いでしょうが、できる仕事はそれ以上にあると思います。
たとえば士業は、自宅でも開業できます。資格取得は大変ですが、身軽なので経費負担は楽です。仕事場と資格がいらない仕事は、起業する費用や時間がかからないため、ハードルがグッと低くなります。
たとえば、ハウスクリーニング業を選んだ場合は、フランチャイズに加盟する場合には相応の費用が掛かりますが、そうでない場合は、仕事場も資格も必要なく簡単に起業できます。仕事道具も重機のような高価なものは必要なく初期投資が少なくできることも大きな魅力でしょう。
- コンサルティング
- カウンセリング/コーチング
- 世の中の意外と多くの仕事
ノウハウや経験がなくてもできる仕事
一般的には、起業するには「経験と人脈が必須」と言われます。
未経験のジャンルでの起業は転職とは大きく異なり、絶対にやめた方が良いと言えます。未経験転職は、採用後にある程度まで育ててもらえますが、起業はそんなことはありません。リスクが大きいだけでなく、業界の常識やルールがわからないため、軌道に乗せることはまず無理でしょう。
ノウハウや経験がなく起業する場合は、フランチャイズのようにどこかの傘下に入り、育ててもらったり、集客を支援してもらう必要があります。まるっきり一人で起業するのと違い、フランチャイズ契約をすれば、名の知れた看板を利用し、本部の指導を受けることもできるのでリスクを低くすることができます。
とは言え、フランチャイズ本部は玉石混合。必ず「フランチャイズチャンネル」の最新動画を100本はチェックしてから検討してください。
フランチャイズは、自分の思う通りに運営はできず、本部のブランドを壊さないルールに従わなければなりません。自分のやりたいことに合うか、しっかりと契約書を読んで契約するようにしましょう。
- フランチャイズ加盟
- 高額なシステム利用料を取られる転売ビジネスなど
- 素人ほど歓迎されるもの
簡単に起業できる仕事の落とし穴とは
簡単に起業できる仕事はメリットが多い反面、デメリットもあります。ここからは、簡単だからこそ知っておきたいデメリットと対処方法についてお話しします。
簡単に起業できる仕事は同業他社が多い
簡単に起業できる仕事は、それだけ参集障壁が低く、チャレンジする人が多いということです。同じスキルを持った人たちが同じ事業を始めたら、競う内容は価格になります。価格競争は、事業全体の相場を下げてしまうため自分の首をしめているようなものです。
かと言って、簡単な仕事であれば、内容で競ってもさほど変わりはないでしょう。つまり、簡単に起業できる仕事には、同じような考えで起業した同業他社のライバルが多いということです。
同業他社より勝るためには差別化するしかありません。清掃業ならば、ただ清掃ができるのではなく、特殊清掃もできるようにしたり、他社が営業していない時間帯に営業したりすることです。簡単に起業できる仕事だからこそ、起業した後も現状維持するのではなく、常に進化する必要があります。
簡単に起業できる仕事は諦めも簡単になりがち
簡単に手に入れられたものは、ありがたみを感じにくいものです。簡単に起業すると起業の苦しみを知らないため、壁にぶつかったときに簡単に手放してしまうことがあります。
起業は、かつてのように、長年計画を温めてコツコツと準備を重ねて・・・というものではなくなりましたが、ちょっとした壁ですぐに挫折しているようでは、事を成すことはできないでしょう。起業するには、経営者になる意識をもって、事業立ち上げ、そして継続に全力を尽くす覚悟が必要です。
簡単に起業できたことで経営知識が不足
簡単に起業できる仕事は、事業を開始するまでの時間がとても短くできる利点がありますが、その分、基礎の勉強を疎かにしがちです。たまに、起業18にビジネス経験者がご参加されますが、基礎知識が無さ過ぎるため、いただくご質問に回答できないことがあります。小学生に微分積分を教えるような感覚です。
簡単に起業できる仕事はあります。しかし簡単であろうがなかろうが事業を起こすことに変わりはなく、必要な経営知識は同じです。早く起業したい人ほど、起業セミナーや勉強会に積極的に参加して、基礎を学びながら行動し、アドバイスを理解できる土壌が必要です。
おわりに
起業することは、自分の夢を叶えることです。ネットの普及や働き方が多様化したことで、起業の夢は簡単に叶うようになりました。
簡単に起業できる仕事は、初期投資が少なくリスクも小さい傾向がありますが、落とし穴にはまることがないようにしっかりと知識を得ておいてください。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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