40代で起業するリスクを考える|他の世代より慎重になるべき点

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

今回は「40代の起業」について書いてみたいと思います。
 

スタートライン
 

ポイント 後に引けないというリスク

40代で起業するリスクを考える|他の世代より慎重になるべき点

リスク
 

一番懸念するのは、40代は転職さえ現実には厳しいということです。つまり40代で起業するということは、いわゆる「潰しがきかない」、後戻りできない選択肢になる可能性が高いということです

実際、私のよく知るとある教育系企業は、40代になってからも、契約は正社員(お給料5万円)それ以外の部分がフリーランスと同等の契約型、ボーナスなし、という働き方になっています。企業にとっては経費削減でメリットのあるギリギリの形態だと思うのですが、従業員としては不満も将来不安もひどいでしょうね。

また、起業18の会員さんには、いわゆる非正規雇用、派遣型雇用の方もたくさんいらっしゃいます。登録して企業に派遣され、契約更新までの期間に一定収入を毎月確保するというものです。

派遣会社の正社員になるケースもありますが、いずれにしても待機となってしまえば、お給料が半分以下に下がってしまうなど、不安定な状況です。短期の労働が多いためもあり、仕事はそれだけ誰でもできる簡単な作業しかなかったりもします。

上記のような状況で、単にその生活から抜け出そうと、しっかりと準備することなく起業することは実にリスクが高いです。経験も十分でなく、資金もすぐにショートしてしまうようでは、すぐに廃業してしまうことは目に見えています。ここはしっかりと準備して、軌道に乗せるまで耐えたいところです。「再就職なんてしない!」と心に決めて、覚悟を持って取り組んでください。
 

ポイント 資金のために人間関係を変えるリスク

40代で起業するリスクを考える

資金調達
 

20代や30代は、まだ年齢的に、自制して多少の無理をすれば、いろいろな投資や冒険もできます。ですが、40代で家庭もあれば、優先するのは家族の幸せでしょう。お金の面で言えば、実際は、資金がほとんどなくても起業は可能ですが、起業した月の翌月から収入がある保証はありません。そのため、会社員をいきなり辞めてしまうことは大きなリスクとなります。

当然、会社員のまま起業準備を始めてリスクを減らしたとしても、時間を確保するためには休日出勤や残業も減らす必要があります。会社から疎まれる場合もあるでしょう。経済的なリスクがない分、そのような人間関係的なリスクが生じる可能性は確かにありますね。

昇給や昇格をどこかで諦める必要もあるでしょう。ですが、そんなのは関係ないですよね! あなたの事業という新しい本業が登場するわけですから!

大切なことは、資金面の心配を極力なくすことです。出世なんてどうでもよいことです。忙しい会社ならば、準備期間は長くなりがちです。その分、耐える時間も長くなりますが、そこは夢に向かって前向きにとらえていきましょう。
 

ポイント 軌道に乗ったら初老というリスク

40代で起業するリスクを考える

しくじり先生
 

30代から副業でしっかりと準備してきた場合は別として、迷って、見送って、ようやく40代で一歩を踏み出したような場合、経営のノウハウの蓄積は相当出遅れていることを認識し、覚悟しておく必要があります。(だからこそ迷っている時間はないのです!)

20代なら20年やっても40歳、30歳なら40歳までに10年間の経験を積むことができます。しかし、40代の10年後は50代です。同じ経験値で、30代、40代の人と勝負するのです。彼らは気力体力ともに充実しているわけです。

起業は、起業する年齢が大切なのではありません。経営者として長く働いていかなくてはならない。そして、その一年一年、歳を取っていくということなのです。40代で起業した10年後、50代半ばになって、若い人と気力体力で渡り合えるでしょうか?

ですから、起業をしたいのなら、夢を叶えたいのなら、40代になっているのなら、一日も早く準備に入るべきです。会社の中核にいる40代であっても、経営の世界では一年生です。20代にかなわないことがたくさんあるということも、思い知ることが多いでしょう。

だからこそ、リスクがあるからと迷っているのではなく、リスクを慎重に管理しつつ、一刻も早く準備行動を起こすべきなのです。
 

ポイント 40代の起業で成功するコツ

40代で起業するリスクを考える

外国人
 

40代になってからの起業は、20代や30代のように積極的に新規分野に挑戦するのではなく、自身の経験をベースにした肉体的な負担の軽い、頭を使うビジネスに特化する方が得策でしょう。また、自分で朝晩動き回るよりも、適材適所で若い人と組んで(アウトソース)事業を進める方がよい場合もあります。

20代、30代にはない、しかし、50代になってからではもう遅い、そんな経験やノウハウを過去から引き出すことができるはずです。頭で考えた計算と、市場原理は必ずしも常にフィットしているわけではありませんが、それでも、自分らしさを最大に活かせばチャンスはあります。

さぁ、今すぐ動きだしましょう!


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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