登山ガイドは旅行業に該当する?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

登山を趣味とする人に、ガイドをマッチングする仕事をしたいと思っています。

日程、人数、ガイドへの希望、予算などで、条件マッチングを行うサイトを作りたいです。出発地からの同行ではなく、地元のガイドが現地を案内する形式を取ろうと思います。

質問としては・・・

  1. このビジネスには人材紹介や旅行業のライセンス、許認可が必要でしょうか?
  2. 中高年の登山はこれからも人気化していくと思いますが、事故も多いため、このビジネスには社会的意義があると思っています。新井さんのご意見はいかがでしょうか?
  3. 登山が好きということとガイドができることとは違うと思います。私自身はガイドはできませんが、このビジネスをしても大丈夫でしょうか?

起業前質問集
 

● 回答

まず許認可ですが、一応、最終確認はお願いするとして、不要という認識です。

厚労大臣の許認可が必要になるのは、就職先を斡旋する人材紹介業、或いは、労働者を雇用して他の企業との契約に基づき労働者を派遣する労働者派遣業の場合です。 今回の登山ガイドのマッチングは、このような雇用されて働く人を紹介したり派遣するビジネスではないので、職業安定法や労働者派遣法の規定とは関係ないと思います。

旅行業法については、こちらも確認をお願いするとして、旅行業とは、相談、企画、運送、宿泊手配、などを有料で行うことで、マッチングとは関係ありません。(参考:観光庁「旅行業法」)登山ガイドが現地で待っている場合には、人を運ぶわけではないので「運送」にも該当しないと思われます。

ただ、登山の後に全員で温泉に移動して、その先で・・・など、運送やツアーの企画、宿泊などに範囲が広がるようになると該当することになると思われます。

法的な問題は、悩む意味がありません。役所なり専門機関に問い合わせするだけですので、すぐにやってしまいましょう。
 

日本旅行業協会は、旅行業界の発展のため、海外旅行委員会、国内旅行委員会、経営委員会等を設置し、旅行業に関わる様々な課題の解決に取り組むとともに、総合旅行業務取扱管理者試験や法定研修など、経営・人材育成支援事業を行っています。

 

次に2の私の意見ということですが、確かに事故も起こり得る趣味ですので、意義はありますね。仮に需要がなかったとしても、会社員のまま試せばリスクはありませんし、ご趣味でもあるということですので、まずはやってみて様子を見てみましょう。

3のご自身にガイドのスキルがないが、やっても大丈夫かということですが、マッチングビジネスであれば質問者様ご自身がやるわけではありませんので、問題ないでしょう。もちろん、専門家ガイドさんについて一緒にビジネスをしていくうちに、学べることがたくさんあると思います。
 

登山
 

まずは、きちんとした専門家を数名確保しましょう。ご趣味の人脈で確保できると思いますので、山別、ガイドの人柄、特徴、性別などで分類し、顧客のニーズにマッチする人を紹介できるように整理しておきましょう。

専門家が揃ってくれば、それをホームページに掲載し、InstagramやTwitterで発信することで、依頼も入ってくるようになるでしょう。

恐らく、次のステージでは、ガイドと顧客が直接連絡を取り合ってしまうなど、別の問題が出てくると思います。その辺りの仕組み化を意識しながら、準備を進めていきましょう。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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