記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業18では、起業は会社員のまま小さくスタートし、高利益率の商売をして少しずつ大きくしていることを推奨しています。
本業を継続したままですから、半年かかろうが、一年かかろうが、諦めるまで終わりはありません。自己資金がない人でも、コツコツと始めることができるので、おススメの起業スタイルです。
事務所を借りる必要もありません。自宅の一画で十分です。そして、1円の売上を目指すことから始めます。ネットでは、情報弱者をあおるキャッチコピーが溢れ、1000万円程度はすぐに稼げるといったような記事やメルマガを見ることがありますが、現実には、会社員のまま起業して一年目は試行錯誤。いきなり軌道に乗ることはほとんどないでしょう。
月10万円、20万円と少しずつ売上があがるようになり、2年目の後半くらいに、ようやく軌道に乗ったことが実感できる、そのくらいが平均的だと思います。
会社員を辞めるのなら一年分の生活費を確保
会社員のまま、朝晩30分でやってこのくらいのペースですが、ならばと、時間を確保して一気に進めようと会社を辞めて取り組んだ場合、それでも、すぐに売上があがるわけではありません。やはり、無給の時期というものがあります。投資が先になり、回収は後になる。これはビジネスでは当たり前の姿です。
仮に店舗を持つのなら、什器の搬入、水道、電気、設備などのインフラの準備だけでも1カ月はすぐに経ってしまいますし、ネットショップをするにしても、仕入れ交渉、在庫の確保、ホームページの整備などをやっているうちに、時間はすぐに経ってしまいます。ですので、会社を辞める場合には、一年間は無給でも食べていけるくらいの蓄えがないと、心配ですね。
私のクライアントさんの本気事例
私の過去のクライアントさんは、起業を決意して、買ったばかりのマンションを貸し出し、ご家族と共に実家に戻りました。開業費用をねん出するためです。会社員をつづけながら、狭い実家のスペースに夫婦で寝て、起業に向けて全力で取り組みました。結果、現在は独立し見事に軌道に乗せています。
マンションを借りれば、一般世帯の2DK住宅では、賃貸は都心から1時間圏内では7~9万円くらいが相場です。その費用を払うのではなく、もらう形に転換させ、ローンだけは払っていく。大きな人生の決断だったと思います。本気で起業をしようと思い行動を起こせば、経営者自身の生活にも大きな影響を与えるものです。
もうひとつご紹介、かなり前の記事ですが、2016年10月04日付の日本経済新聞・朝刊・29面に、サイバーエージェントの藤田社長の体験談が掲載されていました。サラリーマン時代の話ですが、やっぱりすごいですね。
社会人は1年目が勝負どころだと確信していました。頑張って仕事ができるとみなされれば、それなりの地位に上ることができる。降格も少ない。しかも私は起業を実現できる力を短時間で蓄えようとしていました。土日はもちろん、ゴールデンウイークも夏休みも取らずに働きました。終電が終わってから帰ることもしばしばでした。すると同僚も会社に残るようになりました。自分で頑張ろうとしただけなので、正直なところ周囲は煩わしい。始発で出社し始めました。新人時代に意識したのは、年間5000万円の粗利益を稼ぎだすことです。売上高を目標にする人はいても、粗利益を使うという発想はあまりなかったと思います。早い段階から「こいつは仕事ができる」と評価され、様々な仕事に携わることができました。
2016年10月04日 日本経済新聞 朝刊29面 より引用
今このような話を賞賛することはタブー視されますが、覚悟があるということはすごいことです。参考にしてください。
起業一年目の目標年収額はいくらが妥当か?
具体的に何万円というのは、事業規模、販売総数やその価額で異なるはずですが、感覚的には、起業一年目の年収は、会社員のお給料の2/3くらいを目標にするのがよいと思います。会社員を続けているのですから、それで十分なはずです。
そして、事業収益から自分のお金を差し引き、3年~5年で開業資金を相殺して、利益を出せるようにしていけばよいと思います。会社員のまま始めて、軌道に乗せてから、ゆっくりと独立ということです。もちろん、起業18のカリキュラムの通りに進んでいけば一年半ほどで起業は可能ですが、人によってペースはぞれぞれです。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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