記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
起業したいという気持ちはあるのですが、特別なスキルがまったくありません。会社では普通のサービス業の仕事しかしておらず、手に職もなく、何かできるものがあるとは思えません。
お金も時間も余裕がない状態なのですが、それでも起業できるのでしょうか?
スキルのある人が羨ましく、自分には無理なのかと諦めかけています。まず何から始めたらよいか、教えていただけますか?

● 回答
「スキルがない」と感じている方のほとんどは、実際には「スキルがある」のに、それに気づいていないだけです。まずは全体像からお伝えします。スキルなし・お金なし・時間なしという状況でも、起業を始める手順は3つあります。
ステップ1:「持っているスキル」を棚卸しする
会社で「当たり前」にやっていることが、経営者や個人事業主には「外注したい仕事」になっています。これを「ポータブルスキル」と呼びます。
- 議事録作成・メール整理・スケジュール管理
- シフト調整・スタッフへの伝達・クレーム対応
- Excelやスプレッドシートの集計・データ整理
- SNSの更新・写真撮影・商品説明文の作成
- 電話対応・顧客への丁寧なご案内
起業18フォーラム代表 新井一の現場より:「26年間・6万人の支援経験のなかで、本当にスキルが何もなかった方は、ほぼいらっしゃいませんでした。気づいていないだけで、誰かの役に立てる経験が必ずあります」
ステップ2:「最初の一人」を想定して小さく試す
拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』では、STAGE I(売上0〜1万円)として「まず最初の一人に届けることだけを考える」という考え方を紹介しています。大きな市場を狙う前に、あなたのポータブルスキルで「目の前の一人の悩みを解決できるか」を試すことが、スキルなし起業の第一歩です。
起業18フォーラムの会員Iさんは、30代前半・飲食チェーンのサービス業で10年在籍していた方でした。「特技がない」と感じて参加されましたが、話し合いのなかで「シフト管理表の作成と新人スタッフのトレーニング資料づくりが得意」と気づきました。5ヶ月目に飲食店を経営する知人の会社に「シフト管理代行」として初受注。起業から14ヶ月目には月収12万円となり、複数店舗と継続契約を得ています。いまは会社と二足のわらじで独立準備を進めています。
ステップ3:小さく始めて改良する
- 最初はスマホ1台で完結する仕事から始める
- 初期費用をかけずに試せる形からスタートする
- 最初のお客様は知人・身近な人でよい
- 改良しながら少しずつ価格と質を上げていく
「スキルがない」と感じるのは、スキルを高いハードルで捉えすぎているからです。まずは「自分が普通にやれること」を書き出して、それを誰かに提供できないか考えてみてください。時間がなければ、通勤の電車のなかで10分でも考えられます。
お金がない、時間がない状態は、起業を始めてから解決できる問題です。「完璧なスキルが揃ってから始めよう」と待っていると、いつまでも始まりません。20点の状態で動き始めて、改善しながら育てていくのが、スキルなしでも続けられる起業のやり方です。

「スキルがない」ではなく、「スキルをまだ自覚していない」のです。あなたが当たり前にやってきたことの中に、誰かが求めている価値が眠っています。
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