記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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2025年度(2025年4月〜2026年3月)の全国企業倒産件数は10,425件となり、2024年度(10,070件)に続いて2年連続で年度1万件を超えました。長引く物価高と人手不足が中小企業を直撃し、建設業、サービス業、小売業を中心に小規模倒産が目立っています。人手不足倒産も441件と過去最多を更新し、「人件費高騰」や「従業員退職」を理由にした倒産が増えました。
2026年4月時点でも、正社員不足を感じる企業は50.6%と高止まりしており、2026年度入り後も経営環境の厳しさは続いています。

一方で、インバウンド需要はなお高水準です。JNTOによると、2026年4月の訪日外客数は369万2200人で前年同月比5.5%減でしたが、2026年としては単月最高を記録し、4月までの累計でも2年連続で1400万人を超えました。
2026年1月は韓国が117万6000人で全市場初の単月110万人超となる一方、中国は38万5300人で前年同月比60.7%減となっており、国・地域別の構成変化が鮮明です。JTBは2026年通年の訪日客数を4140万人、訪日消費額を9.64兆円と予測しており、量の拡大よりも、地方分散と高付加価値化が重要テーマになっています。

その裏側では、人手不足とオーバーツーリズム対策が同時進行しており、多言語対応、予約平準化、省人化、地域分散型サービスに商機が生まれています。
変わらず続く物価高と人手不足、そして中東情勢や通商政策の不透明さを横目に、こうした厳しい経済環境の中でも伸びる分野はあります。大きく言えば、「人を減らせる」「高単価にできる」「地域やオンラインに広げられる」ビジネスです。荒波の日に大きな船をいきなり造るのではなく、小回りの利くボートでまず海に出る。2026年6月時点の起業環境は、まさにそんなイメージで捉えるとわかりやすいです。

2026年急成長ビジネス分野の最新トレンド
生成AI市場は引き続き急拡大しています。IDC Japanによると、国内AIシステム市場は2024年に1兆3412億円まで拡大し、2029年には4兆1873億円に達する見通しです。AIエージェントも話題先行ではなく実務段階に入りつつあり、Capgeminiの調査では、23%の企業がパイロット導入、14%が部分導入または全社的な導入段階にあります。
ただし、導入を試した企業が一気に本番展開へ進めているわけではなく、データ整備、権限設計、現場運用の壁が大きい。つまり、2026年は「AIを知っている会社」より、「AIを業務に組み込める会社」が勝ちやすい年だと言えます。特に製造業、ヘルスケア、教育、金融、バックオフィス支援でのAI活用は有望です。

インバウンド関連では、単純な「外国人向け集客」だけでは差別化しにくくなっています。むしろ、混雑を避ける予約設計、多言語接客、地方誘客、長期滞在者向け体験、医療・ウェルネス・学びを組み合わせた高付加価値サービスの方が伸びしろがあります。
政府も2026年3月に第5次観光立国推進基本計画を閣議決定し、地方誘客の推進を通じたオーバーツーリズム対策の強化を打ち出しました。また、観光庁は「オーバーツーリズムの未然防止・抑制をはじめとする観光地の面的受入環境整備促進事業」を進めており、観光を地域と両立させる方向が鮮明です。

サステナビリティ・ESG分野では、理想論より実務対応が前に出てきました。金融庁ワーキング資料によると、SSBJ基準の義務化は、時価総額3兆円以上のプライム上場企業で2027年3月期から、1兆円以上で2028年3月期から、5000億円以上で2029年3月期からが基本線です。つまり、大企業から順に開示対応が本格化し、その下請けや支援会社にもデータ整備、排出量把握、サプライチェーン開示支援の仕事が降りてきます。
一方で、脱炭素の国際金融枠組みでは見直しや離脱も相次いでおり、理想一直線ではなく、「できることから収益化する」現実路線が強まっています。

富裕層向けビジネスでは、派手なラグジュアリー一辺倒よりも、「長期滞在」「健康」「学び」「地域との接点」を含む上質な体験設計が強くなっています。特に欧米豪からの長期滞在需要や地方分散の流れは、地方創生と相性が良いのです。高単価でも納得されるのは、モノの豪華さより、時間の質と物語の質です。ここは2026年らしい変化です。
ここでは、2026年6月時点で、これからのビジネスはどうなっていくのか、どの方向に行けば成功しやすいのかを考えてみたいと思います。この記事は、随時、最新情報にアップデートしていきますので、ぜひブックマークしておいてください。
- 政治
- 物価高対策を軸にした政局運営と参院選モードの強まり
- 給付付き税額控除、消費税、社会保障負担の議論
- 2026年度予算の膨張と財源論
- 日銀の追加利上げ判断と家計・中小企業への影響
- AI法の全面施行後の運用と企業実務への落とし込み
- 電気・ガス料金支援など生活防衛策の継続
万博需要頼みの一過性の景気期待コロナ後の反動回復だけを前提にした政策期待
- 国際問題
- 中東情勢の緊迫化と原油・物流コストへの波及
- 米中対立の継続とサプライチェーン再編
- ロシア・ウクライナ情勢の長期化
- 中国発需要の変調と訪日客構成の変化
- 通商政策の不透明さと関税リスク
- 地政学リスクを前提にした調達先分散の必要性
世界がすぐ平常運転に戻るという前提
- 環境(カーボンニュートラル)
- SSBJ基準への対応準備本格化
- 省エネ、再エネ、資源循環、修理・再利用の実務需要拡大
- 原発・送配電・蓄電池・SMR関連の議論継続
- EV市場は調整と選別の段階へ
- 脱炭素の国際金融枠組み見直しによる現実路線の強まり
SDGsの看板だけで売れる時代
- デジタル資本主義
- AI法の全面施行とAI活用ルール整備
- AIエージェントの実務導入
- マルチモーダルAIの普及拡大
- AI検索時代に対応した情報発信の再設計
- 量子・半導体・サイバーセキュリティへの投資継続
- DX人材不足の継続
AIは一部企業だけの遊び道具という見方
- 物価変動
- 2025年度の実質賃金は前年比0.5%減で4年連続マイナス
- 2026年6月の食品値上げは1078品目、年間では11,093品目の見通し
- 原材料高、包装資材高、物流費高、人件費高が同時進行
- 原油高と為替変動が再びコストを押し上げるリスク
- 政府の電気・ガス支援が家計を下支えする一方、根本解決には至らない構図
- 価格転嫁できる会社とできない会社の差が拡大
値上げラッシュはもう終わったという楽観
- 働き方改革
- 2025年度の倒産件数は10,425件、人手不足倒産は441件で過去最多
- 2026年4月時点でも正社員不足は50.6%と高水準
- AIによる業務代替よりも、業務再設計の差が拡大
- 採用競争より定着・省人化・外注活用が重要に
- 副業・複業・スキル販売の一般化
- リスキリングの実務化
人を増やせば解決するという旧来型発想
- 感染症関連
- 新型コロナは定点把握ベースで監視継続
- インフルエンザなど季節性呼吸器感染症との同時対応
- 高齢者施設、医療、観光現場での基本的な備えの常態化
- 「パンデミック特需」ではなく「平時の衛生運用」が標準に
感染症が完全にビジネス要因から消えたという見方
2026年6月の値上げは1078品目で、5月の低水準から再び増勢に転じました。帝国データバンクは、2026年の飲食料品値上げが年間11,093品目に達する可能性を示しており、値上げの主因は原材料高だけでなく、包装資材、物流、人件費にまで広がっています。東京商工リサーチでは、2025年度の「物価高」倒産は801件と過去最多でした。値上げができる企業と、値上げすると客が離れる企業。その差が、今の経営を大きく分けているのです。
世界的なインフレが進む中、日本は依然として「品質の割に安い国」として見られています。しかし、私たち日本人にとっては、ホテル代、外食代、光熱費、食費がじわじわ重くなっています。2025年度の実質賃金は0.5%減で4年連続マイナスでした。名目賃金は上がっても、体感では楽にならない。このズレが、消費の弱さと価格転嫁の難しさを生んでいます。

為替は一方向ではなく、いまや乱高下の時代です。2026年春には介入警戒や中東情勢を背景に、ドル円が155円台から159円前半まで大きく振れる場面がありました。これは、輸出一本勝負、輸入一本勝負のような単線型モデルが危ういことを示しています。為替で儲けるというより、為替変動に耐えられる設計にする。ここが小さな事業では重要です。

特に飲食店は、引き続き厳しい局面です。東京商工リサーチによると、2025年の飲食業倒産は1002件で、1996年以降で初めて1000件を超えました。さらに2026年1〜4月の居酒屋倒産は88件と前年同期比54.3%増で、同期間として過去最多ペースです。食材費、光熱費、人件費の上昇に加え、価格を上げると客が離れる。この「アクセルもブレーキも重い」状態が、飲食業の苦しさを象徴しています。
これからのビジネスは、大きくやると失敗した時に大変

起業18は、小さく起業準備を始めることを是としていますが、私たちのセミナーにいらっしゃる方の中には、多額の資金を要する大きな起業を考えている方もいらっしゃいます。
しかし、2025年度の倒産件数は10,425件、人手不足倒産は441件で過去最多、2026年4月時点でも正社員不足は50.6%です。物価高も続き、実質賃金は4年連続マイナスです。こうした環境では、設備、人件費、家賃を大きく抱えるモデルは、ちょっとした波で船体が傾きやすい。個人で小さく起業する場合には、引き続き慎重であるべきで、固定費の重い事業ほどリスクが高まります。
逆に言えば、固定費を軽くし、売上の立ち上がりが遅くても持ちこたえられる設計にすれば、生き残れる可能性は上がります。
これからのビジネスのポイントは3つ
- 固定費(人件費/家賃)は、可能な限り少なく抑えられているか?
- 柔軟に変化/撤退できる余裕を残せているか?(資金/時間的制約)
- オンライン化、外注化、AI活用に対応できるビジネスモデルか?

これからしばらくは「身軽に」「いつでも」「どこでも」
こんな不確実性が高い時だからこそ、これからビジネスを始める場合には、小さくスタートしておきましょう。これからのビジネスのポイントは「身軽に」「いつでも」「どこでも」です。
固定費を軽くし、販路を複線化し、必要ならすぐ方向転換できること。これが、今の時代の強さです。そして可能なら、可処分所得や時間の使い方が大きく変わる40代〜60代前半、つまり団塊ジュニア周辺世代をメインに狙うのは、引き続き有効です。
では、小さくするのなら、どんな起業アイデアが成功しやすいのでしょうか。個人は、こんなスタートをすれば伸ばしやすいのではないか、という例を書いてみようと思います。
輸出→輸入ビジネス

為替は2026年春も大きく振れており、単純な「円安だから輸出」「円高だから輸入」という一本足戦略は危険です。むしろ、小ロットで在庫回転を早くし、調達先を分散し、越境ECと国内販売を行き来できる形の方が強いのです。輸出でも輸入でも、儲けの源泉を為替差益ではなく、「選定力」「翻訳力」「販売導線」に置くこと。ここが小さく始める起業では重要です。たとえば、日本の高品質なニッチ商品を海外向けに売る、あるいは海外の便利商材を日本向けに紹介する。その中間に立つだけでも商売になる時代です。
健康スポーツ関連

健康ビジネスは、2026年も堅い分野です。理由は単純で、景気が悪くても「体調」と「見た目」と「睡眠」は後回しにされにくいからです。しかも高齢化、ストレス、出社回帰と在宅勤務の混在、物価高による生活習慣の乱れが重なり、「未病ケア」の需要がじわじわ広がっています。筋トレ、ダイエット、ウォーキング、姿勢改善、睡眠改善、メンタルケア、サウナ、食事指導。これらを単発商品ではなく、習慣化支援として提供できる人は強いです。
コロナ禍で急増した動画系の健康コンテンツは、今は完全に競争過多です。ですから、単なる情報提供では弱いのです。これからは、「続けさせる仕組み」「個別伴走」「コミュニティ」「オフライン体験」の組み合わせが重要になります。器具や大きな箱を持たなくても始められる点では、小さな起業と相性が良い分野です。
環境・グリーン・サステナブル(SDGs)関連

脱炭素や再生可能エネルギーの本丸は、やはり大企業や行政の仕事です。ですが、小さな事業者にも勝ち筋はあります。それは、「環境そのもの」で勝つのではなく、「環境対応を手伝うこと」で勝つやり方です。省エネ診断、補助金活用支援、リユース、修理、包装見直し、排出量の見える化、地域資源の再活用などです。難しい旗を振るより、現場の面倒を引き受ける。これが実は一番売れます。

SSBJ基準の段階適用が見えてきたことで、上場企業だけでなく、その取引先でもサステナビリティ情報の整備がじわじわ必要になります。一方で、脱炭素の国際金融枠組みは揺れており、理想論だけでは進みにくい局面でもあります。だからこそ、私たち小さなビジネスをする人間は、「自分のビジネスに小さく組み込める現実的なサステナブル」を狙うのが賢明です。大きな投資より、小さな改善の積み上げです。
ファイナンシャルアドバイザー

物価高、実質賃金の低迷、老後資金不安、新NISAの定着。こうした流れの中で、お金の相談需要は引き続き強いです。ただし、従来型の一般論アドバイスだけでは弱くなります。なぜなら、簡単な比較や説明はAIアプリでもできるからです。これから残るのは、家計・副業・起業・法人化・保険・税金・資金繰りを横断して見られる人です。つまり「商品を売る人」ではなく、「意思決定を助ける人」です。
利点は、在庫を持たず、知識を資産化できることです。欠点は、信頼がなければ受注しにくいことです。ですから、実績公開、事例、セミナー、継続支援まで含めた設計が必要です。要するに、資格だけでは足りず、文脈まで提供できる人が強くなるのです。
新しい集客サポート

検索とSNSだけでなく、AI検索や要約経由で見つかる時代になりました。これまでの「キーワードを詰める」「テクニックで上げる」という集客は、どんどん効きにくくなっています。これから求められるのは、専門性、体験、一次情報、実名性、比較のわかりやすさです。つまり、アルゴリズムの穴を突くのではなく、読者とAIの両方に「この人は本物だ」と判断される情報設計です。
アルゴリズムといたちごっこだったネットマーケティングは、かなり厳しくなりました。その代わりに、発信の全体設計、AI検索対策、導線改善、信頼の積み上げを支援できる人にはチャンスがあります。L L M OやA E Oのような言葉を並べるだけではなく、要は「見つかる、読まれる、相談される」まで落とし込める人です。
また、日本では営業が苦手な小規模事業者が多いため、成果に近い導線づくり、問い合わせ獲得、商談化まで含めた支援の需要は強いままです。特に、生成AIを使って提案書、見込み客対応、FAQ整備まで回せる人には、フリーランスでも十分に勝ち筋があります。
クリエイティブ関連

クリエイティブ関連と言っても幅が広いですが、たとえば、単純なライティング、バナー制作、量産型デザインだけでは厳しさが増しています。AIがかなりの部分を代替できるからです。もうAIに抗うのではなく、AIを前提に役割をずらすしかありません。これから強いのは、企画、世界観設計、ブランド戦略、撮影ディレクション、体験演出、ライブ性のある表現です。

クリエイティブ関連は、AIや3Dプリンタの普及で、流れに乗れれば大きく飛躍できる分野です。しかしながら、AIが従来型の仕事の多くを奪っていくことは避けられません。いかに共存するかがカギです。大量生産の絵や文章ではなく、「あなたでなければ困る理由」をつくること。ここが生き残りの線引きになります。
高品質生産農家

農業も、これからのビジネスとして引き続き注目される産業の一つです。食料安全保障、物価高、輸入コスト、地域再生。いくつもの社会課題に接続しているからです。ただし、ただ作れば売れる時代ではありません。狙うべきは、高品質、小ロット、直販、体験、輸出、加工、サブスクのどれか、あるいは複数の組み合わせです。
日本の農業の一番の課題は高齢化と担い手不足ですが、逆に言えば、ここに外から入る余地があります。欧米式の大規模農業だけが答えではなく、都会近郊の小規模高付加価値型、地域ブランド型、観光連動型も十分に可能性があります。農業は泥くさいです。ですが、だからこそ、机上のAIだけでは奪えない価値が残るのです。
AIを活用するシステム

デジタル化、DXの流れは止まりません。そして今は、その上にAIが乗りました。ですが、2026年は「AIを作る」より「AIを使って現場を回す」方が商売になります。国内AIシステム市場は拡大を続け、AI法もすでに全面施行されています。制度面の枠組みが整い始めたことで、企業は「触ってみる」段階から「実務でどう使うか」の段階へ移っています。
今後さらに注目の分野は、短期的には「AI×業種特化」のシステムです。汎用のチャットではなく、問い合わせ対応、見積作成、採用、営業、教育、議事録整理、ナレッジ検索、予約、社内FAQなど、地味だけれど毎日使う場所に入り込める仕組みです。AIエージェントも、Capgeminiの調査では23%がパイロット、14%が部分導入または全社導入に進んでいますが、まだ多くの企業は模索段階です。だからこそ、導入支援、データ整備、運用設計、社員教育まで含めて伴走できる人にはチャンスがあります。
セキュリティ分野も同様に有望です。AIを入れた会社ほど、情報漏えい、権限管理、誤作動、著作権、個人情報の問題に向き合わざるを得ません。AIとセキュリティは、これから一緒に売る時代です。
オンラインおよびオフラインのコミュニティ

オンラインおよびオフラインのコミュニティは、今後も重要であり続けます。ただし、昔のように「ただ集めれば価値が出る」わけではありません。情報があふれすぎている今は、コミュニティに求められるのは、所属感、継続、信頼、実践機会です。勉強会、サロン、少人数の実践会、伴走型のグループ、地域の共助ネットワーク。こうした形は、AI時代にむしろ価値が増します。人は情報より、つながりで動くからです。
趣味系ではリアルの集まりが完全に戻り、学び系ではハイブリッドが標準になっています。ですから、オンラインだけ、オフラインだけではなく、両方をどうつなぐか。そこに設計の腕が問われます。
建物・スペース活用ビジネス

空き家活用はずいぶん前から言われていますが、2026年は「ただ仲介する」だけでは弱いです。これからは、何に変えるのか、誰を呼ぶのか、地域にどう溶け込ませるのかまで含めて提案できる人が強いです。宿泊、ワーケーション、シェアハウス、撮影スペース、教室、サテライトオフィス、地域交流拠点。空間そのものではなく、用途を設計できる人が勝ちやすいのです。
民泊や短期貸しは規制や地域摩擦の影響も受けやすいので、利点は高単価化しやすいこと、欠点は運営の手間と制度変化に弱いことです。ですから、単なる不動産目線ではなく、事業プロデュース目線が必要になります。シェアオフィス兼シェアハウスのような、住む・働く・学ぶを混ぜる発想は、今後も広がるでしょう。
結婚相談所ビジネス

少子化が進む日本では、結婚相談所ビジネスは引き続き需要があります。ただし、マッチングそのものはAIやアプリで代替されやすくなります。だからこそ、残る価値は「人が伴走すること」です。プロフィール設計、紹介の温度感、交際中のフォロー、再挑戦の支援、家族観や人生設計まで含めた相談。ここに人間の仕事が残ります。
若者向けのみならず、再婚、シニア婚、地方移住婚、子連れ再婚など、細分化されたニーズも広がっています。楽しさと安心感の両方を出せる事業者には、まだまだ伸びしろがあります。
インバウンドビジネス

2026年のインバウンド産業は、拡大局面の中で質への転換が進んでいます。2026年4月の訪日外客数は369万2200人で、前年同月比では減少したものの、2026年としては単月最高でした。1月には韓国が117万6000人で単月110万人超を記録した一方、中国は38万5300人で前年同月比60.7%減でした。つまり、「インバウンドは伸びているか?」ではなく、「どの国から、どんな目的で、どこに来ているか?」を見るべき段階なのです。
2026年、インバウンド産業の勝ち筋は、「数を追う」より「単価と分散をつくる」ことです。JTBは2026年通年の訪日客数を4140万人、訪日消費額を9.64兆円と予測しています。リピーター増により、大都市から地方へのシフトも見込まれていますので、英会話ビジネス、多言語ガイド、予約代行、ウェルネス、医療連携、文化体験、地域周遊、長期滞在向けサービスなど、小さく始められる形にはまだチャンスがあります。
逆に欠点は、規制変更、国際情勢、為替、天候、混雑対策の影響を受けやすいことです。ここを理解した上で、小さく検証しながら進めるべきです。
まとめ:これからのビジネスとは?

大きな流れは、ネットニュースや統計を読めばわかります。その流れが個人ビジネスでできる範囲にどう降りてくるのか、そこに着目しましょう。2026年6月の現実は、物価高、人手不足、AI普及、インバウンドの質的変化です。
つまり、これからのビジネスは、「人を減らせる」「単価を上げられる」「地域やオンラインに広げられる」ものが有利です。大きく一発勝負するより、小さく始めて、当たりを見つけてから広げる。これが今の時代の王道です。

個人にできるこれからのビジネスの範囲は限られます。ですが、時代の変化の中で、チャンスはむしろ細かく、たくさん転がっています。大きな波を読むことも大事ですが、もっと大事なのは、その波で自分の足元にどんな小さな波しぶきが来ているかを見ることです。
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