海外で商品を買い、日本で売るネットショップをする時、何から始めればよいでしょうか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

本業で商社マンをしており、世界中に出張に出かけています。

出張の移動時間で音楽を聞いたり、飛行機内で映画を見たりするので、普通の人より詳しくなっています。

今、世界のニッチ商品を出張時についでに買い付け、日本で売る物販、ネットショップの副業を考えているのですが、何から始めればよいでしょうか?
 

起業前質問集
 

● 回答

ニッチな商品を売りたいということで、まず、何が売れているのかを調べてみましょう。

売りたいものをマーケティングするのは費用も時間もかかりますので、売れているものに便乗するのが小さく始めるビジネスの鉄則です。

売れ筋を見極めるいわゆる「目利き」が勝負です。まずは日本のネットショップで徹底的にリサーチしてください。
 

物販
 

間違えてはいけないのは、お土産を日本で売ることです。売れることもあるかもしれませんが、あまり期待できません。お土産はあくまでも、現地で買うものです。思い出をタイムスタンプするものですから、日本で通販で買う人は少ないでしょう。

リサーチは、オークションサイト、Amazonなどで行えます。ヤフオクやe-bayをチェックしてみましょう。

音楽や映画の強みを活かすことも考えられますが、目利きができるジャンルがあるのでしたら検討してみましょう。
 

よく「ネットに詳しくないと、ネットショップで起業するのは難しいのでしょうか?」と訊かれます。確かに、私自身はネットマーケティングを得意としていますが、ネットショップで大事なのは、ネットマーケティングよりも、売れる商品があるかどうかです。  乗り越えねばならないハードルは?ネットショップで起業するには? 会社員のまま起業をするとき、お手軽にネットショップを立ち上げる方は大勢いらっしゃいます。ほとんどはお小遣い稼ぎ程度で終わってしまうと思いますが、真剣に取り組めば、月商100万円程度であればもちろん...

 

今回はプロダクト(物販)ということですが、音楽や映画の情報、モノも溢れかえっていますので、組み合わせたサービスを開発できないかどうかも検討してみてください。
 

ポイント 海外で商品を買い、日本でネットショップで売りたい場合の進め方

何から始めればよい?

ネットショップ
 

簡単なプランの作成

最初から売り上げ目標などは必要ありませんが、特定のマーケットを対象にしたブランドを立ち上げたいのか、価格差があればどんなものでも仕入れて並べておくのか(せどり)、仕入れの内容が全く変わってきますのでどちらかを選択します。

物販のタイプ

  • せどり:価格差があれば何でも仕入れて転売するタイプ。中古品の場合は古物商の許可が必要。電脳せどり(グレーゾーン)と店舗せどりがある。簡単だが値崩れしやすく価格競争が激しい。利益が取りづらいので、修理をしたりカードのポイントを狙うことも多い。
  • OEMせどり:ブランドを立ち上げて、海外からノーブランドの新品を仕入れて自社ブランドとして売るタイプ。手間がかかるが価格競争が少ない。初期の物販事業として成功確率が高い手法で、1000万円程度の資金調達ができる人にはお勧め。
  • 無在庫ショップ:自分でデザインを行う、または、デザインデータを購入し、プリントオンデマンドのショップで印刷して販売するタイプ。自分でデザインする場合には、商標や意匠登録が必須。マーケティングをしないと売れにくい。
  • 代理店販売:いわゆるECショップで、メーカー(生産者)や問屋から仕入れて販売するタイプ。独占契約を結ぶことができれば、安定した権益、収益を確保できる。ただし、販売ノルマが課されることも多い。起業するなら目指すはここ。
商品の調査と選定

ヤフオクのパワーセラーの動向、または、KeepaやERESAなどのAmazonリサーチツールなどで売れ筋の商品を調べます。オリジナルブランドを立ち上げている場合には、ニーズを満たす商品や、低価格で回転率の高い商品を見つけることから開始します。また、商品の安全性や品質を確認するために、最初は小ロットでサンプルを購入して確認しましょう。
 

仕入先の確保

信頼できる供給元を見つけることが重要です。アリババなどから直で買うこともできますが、間に信頼できる日本の専門エージェントを挟むこともひとつのリスク管理になります。返信の遅い業者は避けるようにして、融通を聞かせてくれるところを探しましょう。
 

輸入手続きの理解

海外調達の場合には、輸入規制や税関手続きなど、商品を日本に持ち込む際の規則を理解し、必要な手続きを行います。送料の計算、検査など様々なトラブルが必ずと言っていいほど起こりますので、誰もが通る道として想定しておきましょう。

また、Amazonでせどりをしようとする場合には、仕入れ業者からの請求書の提出など、様々な規制がかかる場合があります。
 

ネットショップの開設

Amazon、楽天が圧倒的販売力を持ちますが、物販タイプによってminnne、crema、BASE、STORESを使います。越境ECができるサイトも多いので、Amazonやmakeshopを利用すれば、日本初海外へ売ることも可能ですから、自社デザインのブランドを作った場合には挑戦してみましょう。

また、販売は商品写真とキャッチコピーに大きく依存しますので、既存のショップを徹底的に観察しましょう。
 

マーケティング

Amazonや楽天以外の販売プラットフォームを選んだ場合、自分でSNSやYouTube、TikTok、SEOなどで集客しなければなりません。王道はInstagramやFacebookとの連携で、自社デザインの場合にはファンを作りやすい方法です。ですが、新規顧客開拓には拡散力が弱いので、インフルエンサーマーケティングや広告を併用する必要があります。
 

注文管理と顧客サービス

日々の注文を処理し、商品の発送を行います。また、顧客からの問い合わせに対応する体制も整える必要があります。ネットショップの場合、在庫切れによる販売機会、信用喪失は致命的です。在庫管理のシステムを一元化し、ミスのないように管理することが大切になります。
 

ビジネスの評価と改善

売上や利益を定期的に確認し、ビジネスを改善するための戦略を練ります。株のポートフォリオのように、売れない商品の在庫は一定期間を経過したら損切して現金化し、新商品の開発や仕入れのための資金に回します。これを繰り返すことで、ポートフォリオの質を高めていきます。
 

以上がネットショップの立ち上げ、運営の基本的な行動になります。詳細は一緒に進めていきましょう!


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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