記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
新しい部署に異動になる予定です。起業準備の時間が取れなくなりそうなのですが、諦めるべきでしょうか?
● 回答
確かに、起業の相談を受ける際、家族や子育て、仕事の都合など、時間の確保がハードルになっている人がいらっしゃいます。
そもそも、そんな人生を変えたくて起業する人が多いのに、それを理由に諦めることが不思議に感じますが、保守的な人は怖く感じるのでしょうし、絶好の諦める理由なのでしょう。
せっかく起業準備をスタートしても、忙しくなると思うとすぐに会社員の方を優先する。。一般的な日本人は安定雇用を求めて会社員になるわけですし、そこに40年以上費やすことが当たり前の社会ですから、仕方がありませんね。
ですが、安定を求めるのなら、稼ぎ力を身につけておいた方がいいと思います。「時間がない」とか、自分を納得させるのは良いですが、後で後悔することになります。
時間がない = 寿命がどんどんなくなっていく
ということです。
会社に人生捧げて、安定雇用に守られて何十年も過ごしているとどうなるか? 考えたことありますか? そんな状態で40代になったら、もう、会社にしがみついて生きるしかなくなってしまいます。
今、人手不足の世の中ではありますが、中間管理職、ゼネラリストは削減方向です。優秀なスペシャリストだけが高給を取り、世界でひっぱりだこです。
今後は裁量労働制がメジャーな評価制度になり、単純労働は安い海外に移り、現地生産、現地需要にこたえる形で国内の生産は減少し続けるでしょう。国内に残るのは、専門性のある開発環境と企画と事務処理です。
これらさえも、一部を除いて、今後はAIやロボットにより自動化されます。人を必要としない時代がやってくるでしょう。
そんな時代になるのは、あと数年~10年くらい。自立する力を身につけず「忙しいから会社の仕事だけやる」なんていう状態で、10歳も年をとったらどうなっていますか?
会社の仕事と休日の遊び、自分探しだけして、仮に40代になってしまったら、その後、どうやって人生を組み立てていくのでしょうか?
誰も助けてはくれません。
そんな時代は来ないと思いますか? 来るにしてもまだまだ先だと思いますか? 考えてみてください。インターネットが流通や情報に革命を起こして、まだ、たったの10数年しか経過していないのです。これだけ発展したネット社会、想像できましたか?
10年前のIT技術で現在でも生きているのは、プロバイダサービスくらいでしょう。世の中は、あっという間に変わっていくのです。
それでも「時間がないから」先送りですか?
産業の自動化が進めば、付加価値のある人材しか企業には残れません。正確に間違いのない自動化システムは、職場から職人や資格所有者を排除しました。煩雑な総務業務や会計処理は、クラウドシステム・ソーシングを利用し、多くの社内専門職を失業させています。しかも、どれもコストは非常に安いのです。
そうなった時、あなたは何ができるのでしょうか?
私たちの社会は、根本的に変わっていくのです。組織にしがみつくことこそ、自分の可能性に挑戦しないことこそ、最大のリスクです。
会社員のまま起業するのでしたら、忙しくても自分のペースで進められます。私もしょっちゅう海外出張に出ながら、ビジネスを回してきました。
生涯現役を目指して事業を組み立て、会社員のままスタートすれば、それこそ究極の安定だと思います。
ちょっとした環境変化ですぐに起業を諦めたがる人もいますが、もし、そんなことであれば、そういう人は最初から起業なんか目指さない方がいいと思います。環境変化は起業後もいくらでも起こりますし、仮に会社員を続けながら起業したとして、会社で部署移動になったくらいでお客様を投げ出してしまうようでは、そもそも問題解決力が足りなさすぎです。
経済構造はこれから変わっていきます。終身雇用の安定は失われます。単純労働は消え、専門性はやがて代理可能な自動化ラインに置き換わります。生き残る力を身につけた人だけが、今までと同じ生活ができるのです。
すぐにそういう時代になっていくと思います。諦めずに、少しずつでも続けてください!
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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