記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業18フォーラム(運営:パーソナルビジネスブレインズ 東京都豊島区 代表:新井一)では、会社員(正社員・契約・派遣社員)と経営者・自営業・自由業の方々112人を対象に「将来への不安」に対する意識調査を実施し、そのデータを分析しました。
調査概要
調査期間
2021年12月23日
調査方法
ネットリサーチ(クラウドワークスにてアンケートを依頼)
対象者条件
会社員(正社員・契約・派遣社員)※ポイ活以外の副業をしていない人…61s
経営者・自営業・自由業…51s
有効回答数
計112s
回答者プロファイル詳細
将来への不安の総括
将来への不安の有無は【会社員】も【経営者・自営業・自由業】も変わらない
- 【会社員】も【経営者・自営業・自由業】も約9割が将来への不安を抱えている(「とても不安がある」「不安がある」「やや不安がある」の合計)。
【会社員】は老後が不安、 【経営者・自営業・自由業】は近い将来が不安
- 【会社員】は「老後資金が不安」が最も高く43.1%、【経営者・自営業・自由業】は「収入が不安定」が最も高く45.9%。
【経営者・自営業・自由業】の方が【会社員】に比べて、将来の不安を解消するための行動を起こしている割合が高い
- 将来の不安を解消するために行動している割合をみると、【会社員】7.8%、【経営者・自営業・自由業】36.1%。
- 【会社員】は「何か対策をしたいが何をしたら良いかわからない」が高く52.9%。
- 具体的な行動の内容をみると、【経営者・自営業・自由業】は「投資(14.8%)」が最も高く、次いで「スキルの習得や資格の取得(9.8%)」、「新規事業に取り組む(6.6%)」が続く。
- 【経営者・自営業・自由業】は自分の事業に関連する具体的な行動をとっているが、【会社員】は具体的な行動に結びつかなかったり、時間の捻出に苦労していることがうかがえる。
将来への不安調査の詳細
あなたは将来に対する不安はありますか?
(単一回答)※全員が回答
- 【会社員】も、【経営者・自営業・自由業】も約9割が将来への不安を抱えている(「とても不安がある」「不安がある」「やや不安がある」の合計)。
- 【会社員】と【経営者・自営業・自由業】でほぼ差はみられない。
【不安な理由】将来に対する不安について、前問のように答えた理由を具体的に教えてください。
(自由回答を集計)※母数は全体 ※会社員の割合が高い項目順に並び替え
- 【会社員】は「老後資金が不安」が最も高く43.1%、【経営者・自営業・自由業】は「収入が不安定」が最も高く45.9%。
【不安な理由】将来に対する不安について、前問のように答えた理由を具体的に教えてください。
(自由回答)※カッコ内は(性年代/年収※経営者・自営業・自由業は年間所得)
- 【会社員】は収入の低さ、貯金ができない、年金だけで暮らせない、という点で老後への不安が大きい。
- 【経営者・自営業・自由業】はいつ収入が無くなるかわからない、という点での不安が大きいことがうかがえる。
会社員(正社員・契約社員・派遣社員)
- 思うように貯金ができていないので、今から貯めて老後生活していけるのか心配だなと思うからです。(女性30代/200万~300万円未満)
- 年金がなくなるかもしれないということと、今現在の貯金の金額的に生きられないかもしれないから(女性20代/200万~300万円未満)
- 独身・未婚で、自身の現在の収入では老後の資金がかなり不安だから(女性30代/200万~300万円未満)
- 老後の生活費などが十分に蓄える事ができるか不安に思っています。(男性40代/500万~600万円未満)
- 年金だけでは生活できないことです。(男性50代/900万~1000万円未満)
- このままの収入で老後の資金は十分に確保できるのかどうか。(女性40代/600万~700万円未満)
- 住宅ローンがあるので今は貯金があまりできない。いつまで働けるか。(女性40代/300万~400万円未満)
健康面の不安
- 独身で子供もいないため、老後の自分の経済面と健康面に対する不安があります。毎月の生活費でいっぱいで貯金もあまり出来ず、定年後の年金だけでは生活が出来ません。また、今後病気や怪我などで急に入院となった場合の医療費に対する不安もあります。(女性40代/200万~300万円未満)
- 貯蓄がないので病気やケガをしたり会社が倒産したら不安(女性40代/200万~300万円未満)
経営者・自営業・自由業
- 会社員のように退職金などはもらえないので自分で将来に向けて貯蓄していかないといけないし、ずっと安定した経営が持続できるのか不安です。(男性30代/400万~500万円未満)
- 安定した収入があるわけではないので何かの手違いで収入が0になると生活していけないだろうと思うからです。(男性40代/700万~800万円未満)
- 月々の収入が安定しないことと、リタイア後の年金が不安(男性50代/400万~500万円未満)
- 安定しないというのが一番。なんとなく会社員であれば何年後には部長になって、所長になって、、みたいなものを描けるけどなかなか明確なのが出せない。完全報酬なのでうまくいかなくなったらどうしようみたいなのが定期的に不安になる。(男性20代/200万~300万円未満)
- 安定した収入がなく、契約が切られたら収入がなくなってしまう。(女性30代/200万~300万円未満)
- 今はなんとか仕事を得られていますがこれから先コンスタントに得られる保証はどこにもないのでそこが不安に思うことがあります。(男性30代/200万~300万円未満)
- 今Webライターとして持っている連載がいつまで続くのか分からないのと、連載が終わったあとにまた自分で仕事を獲得できるのかどうかということに不安を感じています。(男性20代/300万~400万円未満)
市場の変化による不安
- 雇用されていないので、景気や社会情勢の変化で所得が大きく変動する。今年500万稼げても、来年は100万も稼げないかも知れないという不安は常に持っている。実際、コロナ禍で所得はかなり下がった。 (男性30代/200万~300万円未満)
- 美容院を経営しており、長引くコロナ禍で2割ほど売り上げが下がっています。今はまだ持ちこたえていますが、今後店の規模の縮小も考えて行くべきかを悩んでいます。(男性40代/300万~400万円未満)
- 今取り扱っている商品群がトレンドが下った場合の売上減少が不安。(男性50代/不明)
- コロナで売上が下がり、私の業種では燃料の高騰がとても重くのしかかるし、インボイスの制度も不安しかない。(男性40代/500万~600万円未満)
- 私はフリーランスの在宅ワーカーをしています。今は需要がありますが、これからAIなど業務の自動化が進んで行くと、今ある仕事はなくなったり、全体の仕事量が減ったりするんのではないかと思っています。(女性30代/200万円未満)
【不安がない理由】将来に対する不安について、前問のように答えた理由を具体的に教えてください。
(自由回答) ※カッコ内は(性年代/年収※経営者・自営業・自由業は年間所得)
- 【会社員】も【経営者・自営業・自由業】も「十分な資産があること」で不安が無くなる点で共通している。
- また【会社員】では「共働き」であることが安心につながっている方が複数みられた。
会社員(正社員・契約社員・派遣社員)
- 投資をしているため(女性40代/200万~300万円未満)
資産が十分あるから
- 自身の資産とまたは引き継ぐ遺産を考慮すると、お金に困るということはなさそう。(男性30代/800万~900万円未満)
共働きだから
- 共働きだから(女性30代/200万~300万円未満)
- 共働きで子供もいないので、どちらかに何かあっても一馬力は残ると思ってる。(女性30代/300万~400万円未満)
経営者・自営業・自由業
- 今は安定して収入があります。そしてそれなりに蓄えもあるので、大きな不安はありません。(男性30代/300万~400万円未満)
- 安定して稼げているから(男性30代/500万~600万円未満)
- 個人事業主として働いていますが、将来に対する不安はあまり感じていません。理由は、収入も安定しておりしっかり貯蓄しているからです。日本の年金制度はあてになりませんし、個人でしっかり貯蓄していくのが将来の不安解消に一番良いと思います。また、小規模企業共済に加入し、節税対策や将来の備えをしっかりやっています。(男性40代/700万~800万円未満)
将来に対する不安を解消するために、取り組んでいることはありますか?
(単一回答)※全員が回答
- 将来の不安を解消するために行動している割合をみると、【会社員】は7.8%に留まるが、【経営者・自営業・自由業】は36.1%と高い。
- 【会社員】は「何か対策をしたいが何をしたら良いかわからない」が高く52.9%。
将来に対する不安を解消するために、取り組んでいること・取り組みたいことはありますか?
(自由回答を集計) ※母数は全体 ※会社員の割合が高い項目順に並び替え
- 【会社員】が取り組んでいる(取り組みたい)ことをみると、「副業(11.8%)」が最も高く、次いで「投資(9.8%)」、「スキルの習得や資格の取得(5.9%)」が続く。※クラウドソーシングの会員が回答しているため「副業」の割合は市場実態より高く出ていると思われます。
- 【経営者・自営業・自由業】は「投資(14.8%)」が最も高く、次いで「スキルの習得や資格の取得(9.8%)」、「新規事業に取り組む(6.6%)」が続く。
【不安な理由】将来に対する不安について、前問のように答えた理由を具体的に教えてください。
(自由回答)※カッコ内は(性年代/年収※経営者・自営業・自由業は年間所得)
- 【会社員】は収入の低さ、貯金ができない、年金だけで暮らせない、という点で老後への不安が大きい。
- 【経営者・自営業・自由業】はいつ収入が無くなるかわからない、という点での不安が大きいことがうかがえる。
会社員(正社員・契約社員・派遣社員)
- 思うように貯金ができていないので、今から貯めて老後生活していけるのか心配だなと思うからです。(女性30代/200万~300万円未満)
- 年金がなくなるかもしれないということと、今現在の貯金の金額的に生きられないかもしれないから(女性20代/200万~300万円未満)
- 独身・未婚で、自身の現在の収入では老後の資金がかなり不安だから(女性30代/200万~300万円未満)
- 老後の生活費などが十分に蓄える事ができるか不安に思っています。(男性40代/500万~600万円未満)
- 年金だけでは生活できないことです。(男性50代/900万~1000万円未満)
- このままの収入で老後の資金は十分に確保できるのかどうか。(女性40代/600万~700万円未満)
- 住宅ローンがあるので今は貯金があまりできない。いつまで働けるか。(女性40代/300万~400万円未満)
健康面の不安
- 独身で子供もいないため、老後の自分の経済面と健康面に対する不安があります。毎月の生活費でいっぱいで貯金もあまり出来ず、定年後の年金だけでは生活が出来ません。また、今後病気や怪我などで急に入院となった場合の医療費に対する不安もあります。(女性40代/200万~300万円未満)
- 貯蓄がないので病気やケガをしたり会社が倒産したら不安(女性40代/200万~300万円未満)
経営者・自営業・自由業
- 会社員のように退職金などはもらえないので自分で将来に向けて貯蓄していかないといけないし、ずっと安定した経営が持続できるのか不安です。(男性30代/400万~500万円未満)
- 安定した収入があるわけではないので何かの手違いで収入が0になると生活していけないだろうと思うからです。(男性40代/700万~800万円未満)
- 月々の収入が安定しないことと、リタイア後の年金が不安(男性50代/400万~500万円未満)
- 安定しないというのが一番。なんとなく会社員であれば何年後には部長になって、所長になって、、みたいなものを描けるけどなかなか明確なのが出せない。完全報酬なのでうまくいかなくなったらどうしようみたいなのが定期的に不安になる。(男性20代/200万~300万円未満)
- 安定した収入がなく、契約が切られたら収入がなくなってしまう。(女性30代/200万~300万円未満)
- 今はなんとか仕事を得られていますがこれから先コンスタントに得られる保証はどこにもないのでそこが不安に思うことがあります。(男性30代/200万~300万円未満)
- 今Webライターとして持っている連載がいつまで続くのか分からないのと、連載が終わったあとにまた自分で仕事を獲得できるのかどうかということに不安を感じています。(男性20代/300万~400万円未満)
市場の変化による不安
- 雇用されていないので、景気や社会情勢の変化で所得が大きく変動する。今年500万稼げても、来年は100万も稼げないかも知れないという不安は常に持っている。実際、コロナ禍で所得はかなり下がった。 (男性30代/200万~300万円未満)
- 美容院を経営しており、長引くコロナ禍で2割ほど売り上げが下がっています。今はまだ持ちこたえていますが、今後店の規模の縮小も考えて行くべきかを悩んでいます。(男性40代/300万~400万円未満)
- 今取り扱っている商品群がトレンドが下った場合の売上減少が不安。(男性50代/不明)
- コロナで売上が下がり、私の業種では燃料の高騰がとても重くのしかかるし、インボイスの制度も不安しかない。(男性40代/500万~600万円未満)
- 私はフリーランスの在宅ワーカーをしています。今は需要がありますが、これからAIなど業務の自動化が進んで行くと、今ある仕事はなくなったり、全体の仕事量が減ったりするんのではないかと思っています。(女性30代/200万円未満)
将来に対する不安を解消するために、何に取り組んでいますか(取り組みたいと思っていますか)?
(自由回答) ※カッコ内は(性年代/年収※経営者・自営業・自由業は年間所得/取り組み有無)
- 【会社員】も【経営者・自営業・自由業】も不安の解消のために「投資」を意識している。
- 【経営者・自営業・自由業】は自分の事業に関連する具体的な行動をとっているが、【会社員】は具体的な行動に結びつかなかったり、時間の捻出に苦労していることがうかがえる。
会社員(正社員・契約社員・派遣社員)
- 副業も第一に考えて、自分なりにできることを精いっぱい出し切りたいのだが、バイトですと疲れてできずお家でこうした内職系が手いっぱいで、何もこれ以上進まない状況です。(女性40代/200万円未満/できていない)
- ネットでブログサイトを立ち上げて日記を書くついでに副収入を得たいと思っていますが、アドセンスの取得には独自ドメインが必要になる事で出費がふえるので結論が出ないまま日々を過ごしています。(男性30代/400万~500万円未満/できていない)
- スキルを活かした副業に取り組みたいとは思っている。(男性50代/600万~700万円未満/できていない)
投資をしたい/している
- iDeCoや積み立てニーサ、保険など何かしら貯金以外の積み立てをしたいと思っている(女性20代/200万~300万円未満/できていない)
- ローン審査が通ればサラリーマン大家。(男性40代/800万~900万円未満/できていない)
- 貯金、投資、支出削減(男性30代/400万~500万円未満/取り組んでいる)
- 毎月自動で定額の投資をしている(女性40代/200万~300万円未満/取り組んでいる)
資格やスキルをつけたい
- 資格を取るべく勉強したい。(女性40代/不明/できていない)
- フォトショップの勉強をしています。(女性30代/200万~300万円未満/取り組んでいる)
- 飲食業界全体が落ち込んでいるので、もしもの時のために飲食以外の職種に再就職できるようスキルを身に付けたいと思ってはいるが、自分の適性が分からずどの職種が良いのか考えあぐねている。また、忙しさにかまけて勉強する時間もあまり取れていない。(男性30代/400万~500万円未満/できていない)
経営者・自営業・自由業
- 積立NISAや個人年金をかけている(男性30代/400万~500万円未満/取り組んでいる)
- 積極的に貯金ではなく投資信託でインデックス投資をしている。(男性30代/300万~400万円未満/取り組んでいる)
- 配当性向の高い企業に投資しています。(男性50代/300万~400万円未満/取り組んでいる)
- つみたてNISAを利用し、毎月3万円づつ投資信託を積み上げている。iDeCoの活用も検討している。(男性30代/200万~300万円未満/取り組んでいる)
- 複数の資産運用をして経済的な余裕をいまのうちにつくっておくようにしています。(男性20代/300万~400万円未満/取り組んでいる)
事業の幅を広げるために資格やスキルを獲得をしたい
- 他ジャンルで強みを生かせる資格を取った。(女性30代/200万円未満/取り組んでいる)
- 新しいスキルを獲得して、今しているものだけでなく、色々な分野の仕事を受注できるようになりたいと考えています。(女性20代/200万円未満/できていない)
- 会社員時代にやっていた仕事だけではなく、様々な仕事を経験したり、使ったことのないシステムが使えるように勉強しています。(女性30代/200万円未満/取り組んでいる)
新規事業に取り組んでいる
- シンプルに取り組む業種を増やしました。営業だけでしたが、ライターも始めています。(男性20代/200万~300万円未満/取り組んでいる)
- 障がい者向けのコース開設(男性50代/300万~400万円未満/取り組んでいる)
まとめ
- 【会社員】であっても、 【経営者・自営業・自由業】でも、十分な資産を築けなければ、どちらにせよ将来への不安はつきまとう。
- 【会社員】のまま将来に備えるための行動ができる人はかなり少ないため、やりたいことがあるのに時間の制約等によって行動できていない人は、独立も視野に入れて、時間の確保を最優先に考えると良いかもしれない。
- 少なくとも、【会社員】だから安心、という時代では無いため、無駄に独立を怖がる必要はなさそうだ。
起業18フォーラムについて
起業18フォーラムは、起業したい会社員のための会員制コミュニティです。ゼロから「会社員のまま小さく起業」するために必要な「強みの発掘」「売れる商品」「正しいビジネスモデル」を作るための支援を行っています。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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