記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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労働者として組織で働くことをやめ、起業して自分とパートナー、外注さんと組んで働くようになって、たくさんのことを経験しました。これまでのサラリーマン人生の10年分のよいこと、悪いことを、1年で経験できるようなペースだったと思います。
一番身に染みたのは、起業に向いている人と向いていない人がいるということです。パートナーの中に起業に向いていない人が混じってしまっただけで、急に全体の質に変化が現れ、その後、うまくいかなくなるのです。そんなことを何度も体験しました。どんな人が起業に向かない、つまりは、パートナーにすると苦しい人とは・・・
起業に向かない人のの特徴
完璧を求める評論家
新しいビジネスには失敗がつきものです。すべてを完璧にするより、成功が失敗を上回るように、とにかく数を打つことを続けてきました。確かにミスはない方がよいですが、ミスを恐れてチャレンジしないことの方が損失は大きいと思います。
そして、そのようなプロセスについて、ちょっと斜めの立場から評論をしてくる人が現れると、全体の士気に大きく影響することがわかりました。「あなたはどうなの? 動いているの?」会社にいても同じような思いをすることはあるとは思いますが、起業家は結果を求めてひたすら動くものです。
人のせいにする人
起業すれば自分が責任者であり、結果が全てです。自分の保身ばかりを考えている組織人には起業は向いていませんし、環境のせいにしても誰も何の同情もしてくれません。自分で判断し、自分で責任を取る。この考え方を持っていない人と組んでしまうと大変です。問題を「全てあなたの責任だ」と非難されることになります。もちろん、起業家なのでそうなのですが。。
もっと自分を目立たせろ、もっと報酬をよこせ、もっと私をよく扱え、もっともっと・・・、そして、実際、やるべきことはほとんどせずに動かない。仕事に対する優先順位が低い。そんな人に囲まれていたら、ビジネスはまず失敗に終わるでしょう。
得意分野を持たない人
仕事とは他の組織との競争になります。競争に勝つためには差別化できるものを持っていることが条件になります。自分が他の人に負けないと信じることができる得意分野を持たないうち、或いは、一番になれると信じれるものがないうちは、起業しないほうがよいと思います。
ただ、この得意分野、一番になれる分野は、誰にでもあるものです。ここに大きな勘違いがあります。無いと思ってしまうのは、今、見えていないだけなのです。ですので、まずはしっかり自分と向き合ってください。そこから道が大きく拓けてきます。
ネガティブな人
コップに水が半分入っている時に「半分しか」と思うのではなく「半分も」と思える人のほうが前向きに仕事に取り組み、結果を出す可能性が高いと思います。できない理由ばかり探している人がいますが、それは計画の段階でリスク管理をする時だけにしましょう。計画を決めたら機械的に進めるだけです。
できないときには、すぐに撤退すればいいのです。能動的に、戦略的に撤退すること、やめることは、ネガティブな行動ではありません。理由ばかり考えていて、だから・・・、どうせ・・・、自分にはできない・・・、そういう気持ちがネガティブであり、ビジネスの邪魔になるのです。
根気がない・飽きっぽい・すぐ休む人
大企業なら自分が休んでも、転職していなくなっても、組織は何の問題もなく回ります。お客様にも迷惑はほとんどかかりません。「あの人がいなくなったらうちは終わり」なんてよく言いますが、実は全く問題ありません。仕事は回るのです。ですが、起業したらそうはいきません。
起業家は、仕事を放棄しても世の中は回りますが、お客様や関係者に大きな迷惑をかけることになります。コツコツ続け、健康を保ち、結果がでるまできちんと仕事をすることが求められます。健康は特に注意です。フリーランスの人は健康診断さえ行かなくなりがちですが、身体を壊したら起業は大きく減速します。
夢中になれない人
新しい仕事をゼロから立ち上げるには、寝食を忘れるくらい夢中に取り組む必要があります。最初から、土日は休みで、いつでも旅行に行けて、と考えるのは間違いです。それは成功した後の話です。夢中になることができないのであれば、そこから出てくる結果もそれなりにしかなりません。
私はそれだからこそ、好きなことで、好きな人と起業することが大切だと申し上げています。どのくらい好きなことなのか? にはちょっとした持論、ノウハウがありますが、嫌いなことに夢中になることはできません。そして、夢中になれなければ、立ち上げなんてできないのです。
こだわりを捨てられない人
既存の価値観をこだわりなく捨てられる「柔軟性」が、起業家には求められます。事業環境はどんどん変わります。人はどんどん近づいてきて、また、どんどん離れていきます。法律も変わり、ライバルも変わり、自分の想うところも変わります。その変化にビジネスをフィットさせられるかどうかが、企業経営の要なのです。
強いものが勝つのではなく、変化できるものが勝つ時代です。大きなものが小さなものを食べるのではなく、早いものが遅いものを食べるのです。素早い判断と柔軟性は、一人型ビジネスにおいても非常に重要な成功要因になるでしょう。
起業によって、自分で全てを決められる自由を手に入れることができます。それが苦痛だと思う人には無理に起業しろとは言いません。でも、もし一度も起業をしたことがなく、組織の中で悶々としている人がいたら、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか? やってみるとリスクよりリターンの大きな世界であることもわかると思います。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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