記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
起業するからには目的が必要で、自己実現、私らしさ、自分らしさが大事だと思っていますが、それが見つからず前に進めていません。
私は、スキルも経験も何もない女ですが、私が私であることが大事だと信じています。ですので、やりたくない仕事はやるつもりはありません。
● 回答
人生はたった一度です。やりたいことをやることができず、生活のために働くのが現実です。ですが、少しでもできることがあるならば、ちょっとくらいチャレンジしてみても良いですよね。
とは言え、最初から「やりたいことだけやっていられるか」については、必ずしもYESとは言えません。お金があれば実現できますが、ない場合は、最初は自分の手足と時間を使わなければいけない場面もあります。「やりたくないことはやらない」覚悟があるのなら、目標へのプロセスと資金計画を立てることが必要です。
そう考えると途端に思考停止してしまうでしょう。「資金・・・、ないです。無理」という感じですね。大きな資金を調達する信用もありません。「私らしさ」と言っても、結局、絵に描いた餅はあくまでも絵に描いた餅で、食べられないのです。できることをやっていくしかありません。
ここで、多くの人がフェードアウトし、都合の良い離脱理由を見つけます。「私の選択」「今じゃない」「本業が忙しい」・・・言い訳を見つける才能は抜群です。(※他人がとやかく言うことではありませんが)
最も避けたいのは、あなたが歳をとった後に「あの時やっておけば良かった」と後悔し、老いという現実を前にして「私はこれで良かったんだ。幸せだった」と、諦めを正当化してしまう(自分を騙す)ことです。
自己実現なんて考えなくていい
私は、自己実現が大事とか、私らしさが大切とか、そんな〝義務的理想〟は不要だと思いますし、これから起業する人にとってそれらは、言うほど大事でもない気がします。
キラキラ・フワフワ女性起業に多いキャッチフレーズ〝自己実現〟や〝私らしさ〟。確かに大切なことですが、それを意識し過ぎているために、中身のないメンタル論に終始し、SNSに投稿することを起業と思っているような情報弱者が増えていることも事実です。
自分の好きなことややりたいことを通じて、人の役に立ち、社会に貢献し、仕組化して利益を出し、続けていくことができれば、起業における自己実現や私らしさ、自立は自然と果たされます。自分を飾ったり、自分探しで迷走したり、起業家には、そんなことをしている暇はありません。
まとめ
会社員のまま起業する場合には、何も難しいことを考える必要がありません。生活は本業がありますから心配ありません。小さく始めれば、多少失敗しても宝くじに外れた程度の損失です。安心して失敗するために本業を続けているのです。人生の目標や、自己実現などを考える必要もありません。やっていくうちに成長する自分が、その時に感じれば良いことです。
基礎知識を得たら、できることから始めてみてください。「楽しい」「幸せ」「これを仕事にできたらいいな」そんなところに、自然に落ち着いてくるはずです。
起業は、あなたの〝快楽的理想〟です。「こんな働き方がしたいな」「こんな人と笑顔で過ごしたいな」「社会の役に立ちたいな」そんな快楽です。〝快楽的理想〟であれば、たとえその理想(目標)レベルを下げたところで、後悔など感じず、そこまでのプロセスを十分に楽しむことができるでしょう。
それこそが、実は、本当の充足であり、自己実現だと思います。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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