記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業する人には、それぞれ起業したい理由があります。収入を増やしたい、社会貢献をしたい、時間にしばられたくない・・・100人いれば100通り、その想いは様々です。
その中でも、多くの人は年収を上げたいと考えるわけですが、実際、起業すればだれでも年収を増やすことはできるのでしょうか?
今回は、起業で年収を増やせる人の特徴から、年収を増やすコツについてお話しします。
起業すればだれでも年収が増えるわけではない
SNSや起業関連の書籍をみると「脱サラしたら年収が1億円になった」「わずか3年でサラリーマン時代の3倍の年収」など魅力的な言葉をたくさん目にします。ウソが殆どだと思いますが、実際、有名YouTuber社長なんかは本当でしょうから、可能性があるなら自分も挑戦してみたいと思う人もいらっしゃるでしょう。
しかし、現実は厳しいですよ。
40代独立組の初年度年収は300万円未満が54%と半数を超えています。フリーランスや確定申告を必要としない年収の人(事業で得た収入から経費を引いた残りが48万円以下)も含めれば、平均年収はもっと下がるでしょう。詳しくは下の記事をご一読ください。
これ以外にも様々なデータがあるので、これが全て、正確とは言えませんが、ドバイにいるような若手起業家が数億を簡単に稼ぐと言っている動画などを観てしまうと、可能性を信じてみたくもなります。
一方、サラリーマンの平均年収は国税庁が発表します。企業規模にもよりますが400~600万円程度で、2021年9月の「民間給与実態統計調査」では433万円でした。せっかく起業するなら、最低でもこのレベルよりは上に行きたいですよね。
起業で年収を増やせる人の特徴
起業して年収を増やしている人には、いくつかの特徴があります。ここからは、その特徴をご紹介します。
お金に目がくらんでいない
お金、お金、そればかり言っている人がいます。豊かになりたい。富裕層になって家族を幸せに・・・確かに素晴らしいことですし、家族を大切にすることは大事なことです。ですが、お客様にとって、社会で困っている人にとって、よりよい商品やサービスによって自らの生活を豊かにしたい消費者にとって、あなたの個人的な金銭欲は応援したくなる、共感できる情熱でしょうか?
選挙候補者が当選した瞬間に「夢が叶いました! お世話になった先生に恩返しできました」と発言し、有権者がドン引きしている書き込みを見たことがあります。「あなたの夢は当選することだったの? 先生に恩返し?」という違和感。そうですよね。政治家は国民のために働き、社会課題を解決することがお仕事。国民や祖国に恩返しすることが根幹になければおかしいでしょう?
ビジネスも全く同じです。社会のために存在し、持続可能にするために利益を出し、お客様のために考え働く。それが第一でなければ、誰もあなたを応援してくれません。
こだわり過ぎない
頭が固い・・・これは起業家にとってはマイナスになることも多いです。
- 好きなことでなければならないと視野が狭くなっている
- 正解(答え)をすぐに人に求めてしまう
- 私にはできることがない(と思い込んでいる)
こんな人がたくさんいます。起業には一応のガイドライン、進め方は確かに存在します。しかし、流れに乗る、切り替える、自分でどんどん試す、まずやってみる、発信してみる、何でも良いじゃないですか。どんどん経験して、どんどん失敗して、そして成長していくのです。何に固執しているのでしょう? 雇われじゃないのですから、自分の好きなようにやったらいいじゃないですか。
起業して年収を増やす人は、さっさと始める人です。そして、忙しいとか言い訳せず、コツコツ続けられる人です。常にお客様の気持ちを考え、お客様の喜びをイメージし、それをしてあげるために商品やサービスを作る人です。それをずっと考えていて、ワクワクしている人です。
思いやりがある
起業して年収を増やせる人は、心の優しい人です。困っている人に心配りができ、自分ができることをすぐに実行することができる人です。
「困っている人からお金を取るなんて・・・」そう思う人もいるかもしれません。ですが、仕事としてやるのなら、持続可能なものでなければなりません。お金がもらえないとボランティアになりますが、そうなれば時間的制約も増え、結果、続けていくことが困難になります。
お金を行政から獲得する方法だってあるのです。
失敗から学ぶ力がある
起業すれば、最初は失敗だらけ。失敗しかしないと言ってもいいでしょう。だからこそ、小さく失敗することが大切です。そのうち、コツがわかってきます。初めて車を運転する時と同じです。
失敗が続くと、迷いが生じます。「このままこれを続けていて良いのだろうか?」「正解は何なのだろうか?」「諦めはしないけど、次に切り替えるタイミングはいつなのだろうか?」迷いだらけです。
そんな時も、冷静に考えればすぐに答えはでます。
- 商品(サービス)を何人に見せたか?
- その中の何人が興味を示したか?
- 興味を示した人の中の何人が購入したか?
見せるのは最低でも1000人は必要でしょう。殆どの人がこれをやっていないので「失敗」を判断する以前の問題です。興味と購入は、興味が5~7%、購入が30~50%くらいになれば、ビジネスは軌道に乗り始めます。失敗というより、その数字を高めていくだけですね。高め方は、拙著に詳しく載せています。
おわりに
起業して年収を増やしたいなら、以下を実践してください。
- お金、お金、にならず、お客様第一に考える
- こだわり過ぎずに柔軟に変化する
- 思いやりを忘れない
- 失敗から学ぶ(確率を高める施策を実行する)
特別な能力や力は必要ありません。愚直にやれば良いだけです。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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