記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業準備のための副業と、副業のための副業は、全く意味が違います。もちろん、週末起業とも全く性質が異なるものです。
その違いは「ビジネスモデル」にあります。
お小遣い稼ぎ、月に1万~5万円を目指している考え方と、自立、独立を考えたものの考え方は、そもそもその入り口から異なるのです。
副業的発想と起業的発想の違いとは?
副業は、その場でお金になることを目指します。そして、殆どの場合「ビジネスモデル」がありません。下請け、アルバイト、ちょっとした代行、資格を取ってコーチングやカウンセリング。こんなものを副業と呼んでいます。
収益は会社を辞めるまでは大きくならないため、いつまで経っても「辞める」踏ん切りはつかないでしょう。
起業を目指す場合には、ビジネスモデルを作ります。ビジネスモデルとは、収益が上がるための流れ、シナリオ、導線を作ることです。わかりやすく言えば、種まきから刈り取りまでの地図を書く、というイメージです。
例えば、以前のわかりやすい話題で言えば、ソフトバンクの「Pepper」ビジネス。副業的思考の場合、このロボットを仕入れて転売して終わりというものになるでしょう。ですが、起業家が実際に考えたビジネスは異なります。
起業的戦略で勝利に導く
このロボットの本体価格は安く20万円ほど。恐らく原価割れでしょう。これを売ってわずか1分で1000台を売るというヒットになりました。このビジネスのポイントは、このロボット本体を買ったところで、このままでは動かないというところです。
まず、このロボットを動かして人工知能の機能を楽しむためには「基本プラン」というサービスに加入しないといけません。これが3年しばり約60万円。そして保険です。合計では120万円ほどになります。
ロボットが動いて会話を学習して育つ、という生活を楽しむためには、毎月15,000円程度の支払いが必要になるというビジネスモデルです。ロボットを一度動かしたら、止めたら「死んでしまう」感覚になるでしょう。つまり、永遠にプランに加入し続ける人が出てくると思います。
さらに、利用者だけでなく、このビジネスモデルに乗っかる業者もこぞって契約することでしょう。動物を飼ったら餌代がかかります。99%の飼い主はきちんと育てるために、餌を買います。その餌までも囲い込んでしまう。まさに最強レベルのビジネスモデルでした。
このような戦略的な思考でビジネスを組み立てるのが起業家です。ここまで高度に完成されたものを作れるのは、まさにソフトバンクの力あってのことですが、私たちのような一人の起業家であっても、発想を真似することは可能です。単なる転売、副業で終わらせない、勝ち残る起業家になりたいですね。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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