お金を払ってくれないファンのために、どこまで頑張る必要がありますか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

YouTube、ブログ、Xなどをやっていて、チャンネル登録者とフォロワーを合計すると2万人近い数字になります。

ですが、ライブ配信などをやっても投げ銭はほとんどなく、メンバーシップをやろうかと話してみたところ、一部の登録者から「お金を払うつもりはない」といったリアクションがありました。

こんなことやっていて意味があるのか、ビジネスにつながる可能性はあるのか、モヤモヤしています。

思い切って止めてしまう方がいいでしょうか?

起業前質問集

● 回答

目的によって違いますね。単に趣味としてやっているのでしたら、お金をもらえなくても楽しければいいでしょう。しかし、商売としてやりたいのでしたら、少し考えないといけません。

「払うつもりがない」とわざわざ言ってくる人は、正直なところ、今すぐ商品・サービスを買う層ではありません。それ自体は珍しいことでもなく、クリエイターエコノミーでは、無料で楽しむ人、有料で応援する人、広告や紹介を通じて間接的に支える人が混在します。無料で楽しむ人が一定数いるのは、SNS発信全体の構造的な話です。

フリーライダーは再生数・アクセス数を稼いでくれる

お金を払わない、何でも無料で済まそうとする人のことを〝フリーライダー〟と言います。試食だけする人、お試しだけやりに来る人、暇つぶしでやる気度の低い人。スモールビジネスオーナーの現場では「いかにこのような人を寄せ付けないか」が語られることもありますが、SNS・動画配信においては話が少し違います。

フリーライダー

フリーライダーは再生数を押し上げ、広告収益を生み、コメントを付けて盛り上がりを演出してくれます。さらに、無料コンテンツに触れ続けることで、タイミングが合ったときに課金者へ転換する予備軍にもなります。人の時間や労働に価値を感じず、売り手を悪と捉えている一部の人には必要以上に近づかない方が無難ですが、多くのフリーライダーは「今は買うほどではない」という段階にあるだけです。

フリーライダーとは、今すぐ課金しない人ではなく、別の方法でビジネスに貢献してもらえる人として設計し直す視点が重要です。

STAGEで変わる「ファンのお金」への向き合い方

拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』では、売上を4つのSTAGEに分類しています。STAGE I(月収0〜10万円)の段階で最初にすべきことは、「お金を払ってくれる少数を見つける」ことであり、フリーライダー全員を課金者に変えようとするのは時間と精神力の無駄と伝えています。

STAGE I では「100人中2〜3人が払ってくれれば十分」という設計で、残りの97〜98人には無料で楽しんでもらいながら発信を続けることが正解です。

では、どうやってその2〜3人を見つけるか。答えは「お金を払う人は、最初からお金を払う」という現場の法則です。2万フォロワーの中に課金意欲の高い人は必ずいます。問題は、メンバーシップという購入経路だけを用意したことです。体験版・お試しセッション・少額の単品商品など、複数の入り口を設けることで、課金意欲のある層が自然に手を挙げる設計にできます。

今週できることは「フォロワーへの無料体験会」を一度告知してみることです。申し込んだ人が、あなたのSTAGE Iの最初の課金候補者になります。

会員Kさんが体験したビジネスモデルの転換

起業18フォーラムの会員Kさん(38歳・音楽教室の先生・埼玉在住)も、似た状況からスタートしました。YouTubeが2.8万人、Instagramが1.8万人、合計5万フォロワー近くいたにもかかわらず、メンバーシップ980円の登録者は5人のみ。「無料で見てるよ」「お金払うつもりない」というコメントが複数届き、止めることを考え始めたところで起業18フォーラムのセミナーに参加しました。

そこで学んだのが「フリーライダーはフリーライダーのまま活用する」という考え方でした。Kさんは発信の目的を「メンバーシップ課金」から「音楽教室の体験レッスン集客」に切り替えました。月4本の無料動画を体験レッスンへの導線として整備し、コメント欄ではなく問い合わせフォームへの誘導に絞り込みました。

その後の半年で体験レッスン申込16件、入会12件、月収+13万2千円の安定収益を実現しています。「フリーライダーは今も2万人いますが、彼らが動画を再生することで集客広告の代わりになっている」とKさんは言います。

しかし、お金を払うファンとは同じにしない

お金を払ってくれないファンのために、どこまで頑張る必要があるかは、ビジネスモデルによって異なります。動画・ライブ配信であれば、フリーライダーにもコンテンツを楽しむ権利はありますが、それではコンテンツの制作者は活動を継続できません。

推し

あなたの活動に価値を感じ、継続してほしいと思うファンは、あなたがお願いすれば対価を支払ってくれます。逆に、わざわざ「払わない」と宣言する人はその時点で払わない人です。

お金を払っていないファンへも善意のサポートは大切ですが、義務ではありません。払っているファンと全く同じ対応をする必要はなく、対応優先度や提供コンテンツのレベルを分けることは、ビジネスとして当然の設計です。

独立したい人へ「会社を辞めて起業するにはこうする!」体験談
記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表) 最終更新日:2026/06/01 独立の最大リスクは「動かな

まず「今すぐお金を払う仕組み」を1つ作り、払った人だけに届く特典(LINE返信・限定動画・個別相談15分)を用意してみてください。払う人と払わない人が自然に分かれていきます。

お金を払ってくれない人には・・・

  • コンテンツを無料提供することはOK
  • 最新情報や特典を提供する場合は、お金を払っているファンよりも頻度や内容のレベルを下げましょう
  • カスタマーサポートを提供することはOKですが、待ち時間を長く設定しましょう

もちろん、趣味・社会的使命・ボランティアによって活動する場合には、このような考え方は当てはまりません。スポンサーを募り、利用者から集金しないビジネスモデルを選ぶことも選択肢の一つです。あなたに合うやり方で、フリーライダーとのお付き合いの仕方を決めてください。


さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

起業アイデア診断
【起業セミナー】会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!

【動画セミナー】あなたのタイミングで学べる動画版もあります!

ポイント この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます!