多くの人が起業準備のスタート地点にすら立てない3つの理由

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

会社員のまま起業準備を始めようと考えて「自分に何ができるだろう?」「こんなビジネスではどうだろう?」「これならうまくいくかな?」そんなことを考えながら、未来の自分にワクワクする。最高に楽しい時間です。ですが、現実では90%以上の人は、スタートラインにすら立てないで諦めてしまいます。
 

何故そうなってしまうのでしょうか?
 

「諦めていない!」という方もいらっしゃるかもしれませんが「起業より優先したい何かが出てきた」ということでしょう。そうなれば、もちろん、起業はできないです。

実際、起業して会社を辞めて食べていくことは、そんなに簡単なことではありません。では、それを実現するには、どうしたらよいのでしょうか? 以下の3つを知れば、起業準備は飛躍的に進んでいきます。具体的に見ていきましょう。
 

ポイント 起業準備ができない理由:二種類の「完成」をイメージしていない

起業準備のスタートができない理由

事業計画書
 

自分のビジネスを、あれこれと妄想する時間はとても楽しいものです。自分の意見を、人にぶつけて感想もらったり、ならばこうしてみようかと発想広げたり、アイデア出しはとても充実した時間になります。

そして、完成した膨大なビジネスアイデア、ビジネスモデル。。。会社員のままではとても実現できない、絵に描いた餅の完成です。大きなビジネスプランを前に、あなたは絶望します。「起業って大変だなぁ」そして、また別のことを考え出します。ぐるぐる回転し、ずっとモヤモヤが続くのです。

アイデアが出ない人も同様に、大きなビジネスプランを考えなければならないと思い込んでいます。「どうしたら今のお給料と同じぐらい稼ぐことができるのだろう?」そう考えて「そんな事はとても難しい」と思い込み、発想がでてこなくなってしまうのです。そして、同じように絶望します。「私には無理」そうして、いつもの会社生活に戻っていきます。
 

副業
 

考えなければいけないのは、二種類の「完成イメージ」です。
 

ひとつは、あなたが会社を辞めた2年後のイメージ。理想のビジネスプランに向かって、少しずつビジネスを大きくしていることでしょう。その時のビジネスの完成形です。たくさんの商品、たくさんのお客様、たくさんのリソースを持って、日中にお仕事をされる方が多くなると思います。

しかし、既にお気づきかと思いますが、これは会社員のままでは実現しないビジネスです。仕事量が多すぎますし、管理作業も何から何まで・・・時間が足りないためにできないのです。

だからこそ、もう一つのイメージが必要です。それは「会社員のまま完成できるビジネスのイメージ」です。シンプルに、ひとつの商品を、ひとつのカテゴリのお客様に売ること。そこに徹するビジネスモデルです。

あれもこれもと広げているうちは楽しいですが、実現できないので何の意味もないのです。
 

ポイント 起業準備ができない理由:二種類の「手間」をかけようとしている

起業準備のスタートができない理由

事業計画書
 

手間という表現が適切かどうかは別として、お仕事は大きく分けて3種類あります。ひとつは「サービス(商品)の提供」二つめは「営業・マーケティング」三つめは「管理、経理などの事務業務」です。

3つめの事務系業務は、スモールビジネスを始める段階では、自分でやることが一般的でしょう。それに加えて、ひとつめも、二つめも、自分でやろうとするからパンクしてしまうのです。

昼間は本業で会社員として働かなければなりません。動ける時間は、朝30分、夜30分から1時間、そしてお休みの日の1日が限度でしょう。勉強好きの人は、それ以外にも学びに出たりすることもあるでしょうから、時間はさらになくなっていく一方です。

この時間のなさを解決するには、ひとつめのサービス提供、または二つめの営業・マーケティングを、なるべく簡素化、仕組み化しておくことが、とても重要になります。

例えば、サービス提供は「紹介するだけ」あるいは「動画を見てもらうだけ」にしておく。営業マーケティングは、朝30分かけて「ブログを書くだけ」で終わらせる(それで人を集められるようなビジネスモデルにしておく)などの工夫をしなければ、時間はいくらあっても足りないのです。

サービス提供と、営業・マーケティングなどの業務を全て自分でやろうとすると、すぐに挫折してしまいます。お小遣い稼ぎのセミナーを開催する程度で、燃え尽きてしまいます。
 

ポイント 起業準備ができない理由:二種類の「資源」の使い方を間違えている

起業準備のスタートができない理由

資金調達
 

二種類の資源とは「時間」と「お金」です。この2つの使い方で、起業準備の成功は決定づけられます。あなたはどのような時間の使い方、お金の使い方をしていますか?

まず、時間に関して申し上げますと、あなたは上述のように「あらゆる作業を自分でやらなければならないようなビジネス」を会社員のうちから始めようとしていませんか? さらに、夜遅くまで仕事をしていたり、会社の仕事中に起業準備をしていたりなど、やってはいけないことやってしまっていませんか? もっと悪いのは、無料の情報収集ばかりしていて、ちっとも稼げていない状態が続いていることです。

時間の使い方を変えるには、お金の使い方を変えると手っ取り早いです。大きなお金は「あなたの代わりに手足を動かしてくれる人」に支払うようにしましょう。

「あなたに教えてくれる人」に大金を払ってしまいがちですが、それは無駄な出費になります。本を読めば充分ですし、自分でやっていないことをいくら習っても、本当に理解することはできないのです。学びには小さなお金を投資すればOKです。実際に作業をしてくれる人たちに、あなたがその人たちの「時間を買う」感覚でお金を有効に使えるようになった瞬間、あなたの起業準備はどんどん進んでいくことでしょう。
 

ポイント 起業準備ができない理由:まとめ

起業準備のスタートができない理由

ビジネスモデル
 

実際、起業準備の段階でスタート地点にすら立てずに挫折する人の様子を観察していると「あれこれ言い訳を見つけて、自分で納得して終わっていく」人がほとんどです。クイズに正解するように「私はもうやらなくていいんだ」とスッキリした顔をして去っていきます。そして数年後、今よりもっとライバルが増え、もっとコストがかかり、もっと会社での立場が厳しくなった時に、また生活に不満・不安を感じてモヤモヤし、後悔するのです。

言い訳を見つけるために脳を使うのは実に愚かなことです。脳はあなたの未来を切り開くための、新しい習慣や、新しいアイデアを生み出す力を持っています。会社員のままできるのですから、リスクなど存在しません。「朝晩30分、週末の1日、そこでできるコンパクトなビジネスを考えなさい」と、脳に指令を与えるだけでよいのです。

上の3つの理由を、時々思い出していただき、諦めずにコツコツと起業準備を続けていってください。あなたなら必ずできると信じています。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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