記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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ネット起業は、オンラインコミュニケーションがすっかり定着した今、スタートのハードルが下がりました。老若男女問わず、さらには場所も働く時間も制限がないことから、今は起業アイデアを考える時には中心的な手法になっています。
現在は元に戻りつつありますが、ここ数年は在宅ワークで比較的自由に働けた人も多いでしょう。この働き方を維持して、今までの何倍も稼げるなら・・・と、起業が気になり始めた人も多いのではないでしょうか?
今回は、ネット起業に興味を持ち始めた初心者の皆さまのために、今やるならこんなネット起業というテーマでお話しします。
ネット起業とは?
ネット起業とは、スマホとパソコンで完結するビジネスで起業することです。店舗やオフィスも必要なく、ネットがつながる場所であればどこでも仕事ができ、時間の自由度も高いのが最大の特徴です。
「実態がない怪しいビジネス」と思う人もいるかもしれませんが、日々の仕事は自宅やカフェで行い、登記や表に出す住所はシェアオフィスやバーチャルオフィスの住所を使っている会社は、実はたくさん存在しています。それ自体は、特に珍しくも怪しくもありません。(※確定申告の際には、自宅事務所として使っている割合の家賃、そして、シェアオフィスの会費共に、経費/損金として計上することができます。)
ネット起業は、働く場所や時間の融通がきくため、会社員として働いている方にも適した起業法です。初期投資も小さいので、まず一歩踏み出してみたい方は、ぜひチャレンジしてみましょう!
簡単にできるネット起業の種類
ネット起業にチャレンジしようと思っても、具体的にどんなビジネスをしたらいいのか、わからない人も多いでしょう。ここからは「今やるなら」をキーワードにした、ネット起業の種類についてお話しします。
例1.ペーパーレス化で需要増「入力代行・請負」
ホワイトカラーの現場で働いていた人ならば、ほとんどの人が持っているスキルが「パソコン入力」でしょう。好き嫌いを考えなければ、誰でもできる仕事だと思います。何もアイデアがないということでしたら、最初の稼ぐ体験として「データ入力代行」をやってみてはいかがでしょうか?
データ入力代行なら、クラウドソーシングサイトを使えば、すぐに受注することができます。自分で稼ぐいい経験になるでしょう。但し、入力代行は単なる繰り返し作業では単価が非常に安くなり、生活できるレベルに達するには膨大な仕事量をこなさなければなりません。誰でもできる仕事なだけにライバルが多く、仕事量を確保するのが大変です。
入力代行で単価を上げるためには「入力×スキル」が必要になります。たとえば「入力×経理」の「記帳代行」や、単語帳をデータ化して英語の先生がテストを作成しやすいようにするなどの仕事は、単に入力するだけの作業とは異なり、知識と入力パターンを覚える必要があり報酬を上げることができます。
単なる作業の入力は頭を使う必要がないので楽ですが、付加価値が低いため価格以外の差別化をすることが難しくなります。また、単純作業の仕事は、副業主婦などを抱え込んだ入力代行業者がまとめて受注しているので、価格競争は激化する一方です。
副業ブーム、ペーパーレス化、電子書類の法改正などの理由から、データ入力の仕事は今後も増えていく市場です。副業会社員や主婦と企業をマッチングするサービスも増えていることから、受注に困ることもないでしょう。
但し、正直な話をしますと、入力代行は起業とは言えません。よく言えばフリーランス、悪く言えば下請け作業者です。起業家を目指すなら、副業主婦、副業会社員を束ねて、請けた仕事を回していく胴元を目指す必要があります。最初は自分で作業を経験して、第2ステージでその仕組み構築を目指しましょう。
2.文章を書くことが好き「アフィリエイト」
アフィリエイトはネット起業の王道です。アフィリエイトブログがGoogleに嫌われるようになり、一時期と比べればアフィリエイトで起業する人は減りましたが、一度書いた記事からどんどんお金がが入ってくるようになれば、夢のようなネット起業ライフが待っています。
アフィリエイトとは、ざっくり言えば広告収入を得ることです。ブログやSNSに広告を貼っておくと、購入数などに応じて広告収入が入ります。誰でも簡単に参入できますが、収益がでるまでには時間がかかりますし、さらに儲けを出せる人はほんの一握りです。
それでも文章を書くことが好きだったり、アクセス数が狙える得意分野を持っているならば、挑戦する価値はあります。95%上手くいかないと考えて、2年間、気楽に取り組んでください。
アフィリエイトで起業するならば、決して急がないことです。収益化するまでには気が遠くなるほどの時間がかかります。さらにGoogleのコアアップデート(大幅な順位基準の変更)が定期的にあるため、一気に収入がゼロになったり、逆に大儲けできるようになったり、波があります。
ブログからの不労に近い所得はネット起業の夢ではありますが、本業で安定的な収入を得つつ、2つめの事業や副業として取り組むのがベストでしょう。
ネット起業の注意点とは?
ネット起業する時の主な注意点は3つあります。ひとつは「セキュリティ」です。入力する資料や完成品を送信する際にはパスワードをかけ、ウイルス対策ソフトを入れるなどの対策は必須です。自宅のパソコンやスマホはセキュリティを軽く考えてしまう傾向がありますが、ビジネスで使っていることを忘れないようにしましょう。
2つめはキャッチコピーです。アフィリエイトや情報商材の販売をする際、「必ず儲かる」「必ず痩せる」などの謳い文句がついていることがありますが、それらは、薬機法、景品表示法、特定商取引法などに違反している可能性があり注意が必要です。
そして、最大の注意点は「下請けに甘んじないこと」です。時間の切り売り作業は、副業としてはOKですが、起業して食べていくには厳しすぎます。今は副業の参入者が増えて、多くの作業の単価が下がる傾向にあるので、起業を目指すのならば「親玉」「元締め」「胴元」になるように組み立てていきましょう。
自分の手足を動かす「作業」は、時間の切り売りですので、忙しくなった割に儲かっていないという状況になりがち。ビジネスモデルを組み立てて、自分が作業をする働き方から脱出しましょう。
今から起業するには、ネットは無視できない!
ネットでできること、稼ぐ手段は日々増えています。一昔前は動画やライブ配信で億を稼ぐなど考えられませんでしたが、今ではそんな人も出てくるようになりました。逆に、法規制やGoogleのアルゴリズムの進化により、消えていったものもたくさんあります。
ブログやSNSなど、ネットから発信して稼ぐには、原則は自分で稼ぐためではなく、人のためになることを発信することが大切です。それが結果、Googleに好かれ、広告主に好かれ、自分の成果として跳ね返ってきます。
また、入力代行のようなクラウドソーシングを受注の手段とする仕事は、確かに営業不要で楽ですが仲介手数料は高額です。そして、主導権を握られているため、手数料を値上げされても、自身に顧客獲得力がなければ泣き寝入りするしかありません。
起業を目指すなら「顧客獲得力」を身に付け、少しでも川上に移動しましょう。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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