副業コンサルタントであることを正直にクライアントに言うべき?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

ある企業からITコンサルティングを受注できそうです。ですが、本業がある(副業)と打ち明ければ、確実に失注する気配です。

正直に言うべきでしょうか? ウソをつくのは心苦しく、とても辛いです。
 

起業前質問集
 

● 回答

副業コンサルタントであることを、クライアントに言うべきかどうか。悩ましいところです。

私が質問者様の環境を全て知っているわけではありませんので、このメールだけで公表すべきかどうかを判断することは難しいですね。

実務面ではどうでしょうか? 副業でITコンサルができますか? 昼間の打ち合わせなどはどうなるのでしょう?
 

契約
 

確かに、内緒にしていても、相手から質問者様に「この仕事は副業ですか?」なんて聞いてくるはずはありません。そこをわざわざ自分から言っておきたいということは、嘘をつくというよりも「もしかすると責任をもって仕事を遂行できなくなるかもしれない」という恐れがあるからではありませんか?

法律的にも、わざわざ副業であることを言う義務はありません。契約上は相手との合意内容によります。

クライアントの立場から言えば、質問者様が副業コンサルタントであることがプラスになることは、まずないでしょう。マイナスの印象を含め、デメリットの方が大きいと思います。
 

フリーランス
 

副業だからと甘くしてくれたり、仕事を夜だけにしてくれるとは思えませんし、また、値段を叩かれるかもしれません。

ですので、契約と実務面に影響が全くないのでしたら敢えて言わなくても、訊かれたら正直に答えるということで良いのではないでしょうか?
 

以下の点を考慮しておきましょう

本質的な問題は、副業であるかどうでかではなく、約束した内容を確実に履行できるかどうかです。

  • 能力と時間の確認
  • 受注した案件をきちんとこなすことができるか、時間とスキルの両面で再評価してみてください。本業の影響を受けずに、納期やクオリティを保てるかが一番大切です。

  • 透明性の大切さ
  • ウソをつく必要はありません。ウソをついて関係が始まると、後で問題が発生した際の信頼を損なうリスクがあります。

  • 代替案の提案
  • 本業があることを明かす場合には、それによるデメリット(例: 納期への影響や対応の遅れなど)を最小限に抑えるための対策や提案を一緒に行いましょう。

  • 自分の気持ち
  • 隠し事をしているという負い目があるようでしたら、言ってしまうのもありです。疑念や不安を抱えて仕事を進めることは良くありません。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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