シニア起業にとって「フランチャイズ加盟」は救世主になるか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

起業するなら若い方が良い。できれば30代くらいから。
 

腰痛
 

これは「真実」です。
 

もちろん、実際は起業に年齢は関係なく、何歳になっても挑戦できるものです。40代、50代になってからでも、これまでの経験を活かして起業したいと考える人は多いでしょう。

しかし、多くの経営者は言います。
 

「起業は何歳でもできるし、50代からでも60代からでも成功している人はいる。シニア起業は必要だし、増えていくもの。でも、少しでも早く始めた方がいい。」
 

シニア
 

このような言葉が出てしまう理由は、シニアに経験があるというメリット以上に「気力・体力が衰える」デメリットを、多くの経営者が感じているからでしょう。

私も最近、そう感じたことがありました。コロナ後に久しぶりにお会いしたクライアントさんが、まだ60代だというのに驚くほど衰えており、もう散歩くらいしか出掛けなくなったというのです。ビジネスもやる気がなくなったのでやめるというお話をされました。
 

ポイント 起業して生涯現役は、本当に可能なのか?

シニア起業にとって「フランチャイズ加盟」は救世主になるか?

高齢化社会
 

日本では、このまま高齢化社会が進行することが既定路線。今の社会保険制度では「生涯現役なんか嫌だ」と思っても、多くの人はそうせざるを得なくなります。

長く働かなくてはいけないのに、50代にもなれば、一般企業ではもう「お荷物」のように扱われる年齢。バブル世代の人数が多い会社では、早期退職制度のど真ん中のターゲットになり、定期的に人事面談をさせられる人も多いでしょう。

中高年の起業が増えれば、席を空けてもらえる大企業は喜びます。若者の雇用も確保されますし、年金受給者数の削減にもつながり、社会的には万々歳です。定年延長のせいで、逆に早期退職制度が活性化しそうですし、生涯現役を目指すシニア起業を後押しする流れは続きそうですね。

老後くらいゆっくりさせてよ、、とは言えなさそうです。
 

混乱
 

ところで、起業して生涯現役で働くことは、本当に可能なのでしょうか?

今の国の流れは「60歳で公金で食べさせてもらう側に回るのはちょっと早いですよ」ということから、シニア起業がもてはやされています。ですが、別の記事でも触れていますが、シニア起業の成功率は極めて低いと言わざるを得ない状況です。
 

● 質問ようやく情熱を注げる起業ネタが降ってきまた。シニア起業家の養成です。リストラ、早期退職、定年退職、コロナ不況など、シニアのサポートを考えています。シニア起業コンサルタントと名乗りたいのですが、アドバイスください。   ● 回答顧客対象が絞り込めたということで、ものすごく大きな前進です!シニア起業は拡大市場ですので、良い着眼点だと思います。ですが、単なる起業ノウハウと違い、シニア起業は特殊です。能力的には高い、経験も十分、でも、性格が起業家向きではない。そんな人が大勢います。  シニア層は保...

 

ポイント フランチャイズ起業は成功するのか?

シニア起業にとって「フランチャイズ加盟」は救世主になるか?

シニア
 

それでは、やることも考えることも決まっている「フランチャイズ」加盟はどうでしょうか? 気力も体力も衰えて始めているシニア層でも、これならできるのでは? そんな声も聞こえてきます。

確かに、スキルや経験が乏しくても、フランチャイズなら本部の支援が受けられますから何とかなるかもしれません。ですが、やはり問題は体力です。
 

肩こり
 

シニアに重労働、長時間労働は無理です。シニアのFCはたくさん広告が出ていますが、実際、コンビニや便利屋のような身体を使う系は難しいでしょう。学習塾のような頭を使う系ならできそうに感じますが、最新の情報が必要な業界ですし、おじいちゃんが勉強を教える姿は・・・流行らないでしょう。。

そうなれば「非労働集約型」フランチャイズを検討するしかありません。「自分で動かない(機械や外注先が動く)」「最新トレンドとほぼ無関係」「フランチャイズ+年金で食べていくイメージ」そんなフランチャイズ本部を探すことになります。これはスケールさせるためではなく、かつてのように働けない自分を受け入れる現実的手段です。
 

シニア
 

当然のことながら、起業して一番大変なのは「集客(営業)」活動です。いかに顧客を集め続けるか、そのための営業活動や情報発信が生き残りの要になります。店舗型の商売でさえ、勝手に人が入ってくる好立地でない限り、発見してもらうため、話題になるため、リピーターを確保するため、様々なことをしなければならないのです。

気力はあるシニアでも体力は落ちているはず。サービス提供と営業活動の両方をするのは荷が重すぎます。実績あるブランド力を使えて、運営も手伝ってくれる「非労働集約型」フランチャイズならば検討の価値ありです。

結論の中の一つとして、たとえば、外国人が戻ってくる近未来を見据えた「コインランドリー」「コインロッカー」「外貨両替機」のようなフランチャイズを調べてみるのもありです。(※自己責任で)
  

コインランドリー
 

もちろん、本部によりサポートレベルに違いはありますが・・・

  • 余裕資金はある
  • 特殊スキルはない
  • 人脈は全くない
  • 大儲けできなくてもいい
  • 気力は普通だけど体力はない

こんなシニアは「非労働集約型」フランチャイズを探してみましょう。

もちろん、必ず成功することはありません。コインランドリーも、立地や競合店の問題、梅雨が短いなど、様々な理由で赤字になってしまう店舗もありますので、投資は慎重にお願いします。必ず「フランチャイズチャンネル」の最新動画を100本はチェックしてください。
 

● 質問親子で楽しめる英会話教室の開校で起業する予定です。ある程度の富裕層が対象です。商品は、普通に英語を教えるのは当然として、生徒に海外の絵本を売る物販につなげることが最終目的です。商品作りを考えているうちに、絵本を自作できるフランチャイズの存在を知りました。絵本を自作することで、お客様自身を物語に登場させることができるのです。その仕組みを使えば、作業自体は簡単なので会社員のままでも出来そうです。加盟した方が楽に起業できるかなと考えました。ただ、日本であまり普及していないようで、売れるかどう...

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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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