記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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女性が一生働き続けるためには、様々なライフステージの変化に対応できる仕事を選ぶ必要があります。なぜならば男女平等とは言っても、女性には出産や更年期など、女性ならではの変化があるからです。そのため仕事を続けたい気持ちはあっても、やむを得ず仕事を変えたりやめたりする人も多いのです。
今回は、女性が心身ともに無理をすることなく、一生働ける仕事の特徴と職種を紹介します。
女性が一生働ける仕事の特徴と職種
女性だからこそできる仕事
昔は結婚と同時に仕事をやめる人や、出産を機に退職する人がたくさんいましたが、今は女性も一生働く時代であり、能力に応じて一生活躍できる時代です。しかし、出産や更年期の体調変化は女性ならではのことであり、どうしても仕事に影響がでます。
また、実際に子どもが生まれると価値観が変わり、仕事よりも子育てを優先させた生活を希望することもよくあることです。職種によっては、一度現場を離れてしまうと復帰が難しいものもあります。女性が一生働くためには、ライフステージが変わっても一生働ける仕事を選ぶ必要があるのではないでしょうか。
女性が一生働ける仕事の特徴はいくつかあります。例えば、子育て経験を活かした仕事ならば、結婚や出産を経ても、むしろ経験値が評価されて働きやすくなります。職種でいえば、保育士や学童保育の職員などです。男性保育士も求められていますが、出産や子育て経験のある保育士は、保護者からの信頼も得やすいのではないでしょうか。保育士不足は社会問題になっています。「需要がある職種」は、一生働ける仕事の重要なキーワードです。
年齢が武器になる仕事
昔は、年齢が若いほど会社に居やすく、年齢を重ねると居心地が悪くなる傾向がありました。たしかに企業にとってみれば、年齢や経験豊富な社員は給料が高くなり、同じ能力ならば若くて給与が安い人材を雇った方がメリットは大きいのかもしれません。
女性が一生働ける仕事は、たんに「居続けることができる職場」ではありません。一生必要とされて働きやすい環境で働くことができる仕事です。年齢を重ねれば重ねるほど重宝されて、居心地がよくなる仕事ならば最高ではないでしょうか。
例えば、女優は若くてきれいな女性のイメージがありますが、テレビドラマや映画には、中年や高齢の女優もたくさん登場しています。芝居が下手な若手女優よりも、演技力があるベテラン女優の方が魅力的です。つまり、職種によっては年齢が武器になる仕事があります。
また、たとえば結婚相談所の相談員は、若い人よりも中年や高齢のほうが、相談しやすい雰囲気と経験があります。年齢が高ければ高いほど経験値があがって居心地がよくなる仕事は、ブランクがあいても復帰しやすい傾向があります。
体力が落ちてもできる仕事
男女関係なく、年をとれば体力が落ちます。女性は更年期で体調不良に悩む人も多く、一生仕事を続けたいと思っていても、思うように体が動かなくなってしまう時期もあるのです。女性が一生働ける仕事を選ぶならば、自分の努力では対処のしようがない「体力」が落ちてもできる職種を選ぶことも大切です。
例えば、生け花やピアノ、習字の講師のように専門的なスキルを教える講師ならば、多少体力が落ちても自分のペースで仕事を続けることができます。また、時代に関係なく受け継がれている専門的なスキルは体調不良などの理由で一時的に中断しても、復帰しやすいでしょう。
専門的なスキルの講師は、自宅で開業しやすいメリットもあります。女性は、子育てや介護で仕事をやめる人もいます。それは通勤が難しくなったり、決められた勤務時間で働くことができなくなったりするからです。自宅で教室を開いたり開業したりすれば、通勤時間がなくなり、子育てや介護との両立も可能になるのではないでしょうか。
時代に関係なく需要がある仕事
一生働ける仕事は、一生需要があることが原則です。例え体力的に問題がなくても、需要がなければ仕事として続けることはできません。
例えば家事代行やベビーシッターは時代に関係なく需要がある職種です。仕事を持つ女性が増えたことで、家事代行の需要は右肩上がりです。さらに働く女性が増えたため、保育園に入れない子どもも待機児童として社会問題になっています。急な仕事が入ったときでも対応できるベビーシッターの需要も高まっています。
家事代行もベビーシッターも、最近は時代に応じて変わりつつあります。家事代行は、一般的な家事ができるレベルではなく、プロのレベルが求められています。家庭では作れない料理や品数を提供できるスタッフは、予約がとれないほどの人気になります。
家事代行もベビーシッターも必ずしも9時から17時までが定時ではありません。夜間や休日対応のベビーシッターや早朝対応の家事代行もあります。自分のライフステージやライフスタイルの変化にあわせて働くことができることも、女性が一生働ける仕事の大切なポイントです。
働く場所にとらわれない仕事
女性はライフステージにあわせて、住む場所が変わることもあります。結婚すれば配偶者と一緒に暮らすために引越しをするかもしれません。引越しのために、仕事をやめざるを得なくなる女性もいます。女性が一生働ける仕事は、働く場所にとらわれない必要があります。働く場所が固定されることは、働き続けることの大きなハードルになるのです。
例えば、弁護士や行政書士のような士業ならば、仕事に困らず一生働けると思う人がいるかもしれません。しかし、士業は固定の客を得るまでが大変かもしれません。事務所に所属すれば安定して仕事を得られますが、引越しをしてしまえば元も子もありません。独立して開業しても同じことです。その土地に落ち着くまでには時間がかかります。
働く場所にとらわれない仕事は、どこに行っても需要がある仕事ということです。例えば、看護師は人が暮らしている場所ならば、必ず必要になる仕事です。場所が変わっても仕事内容は大きく変わらないため、どこに行っても働くことができる仕事と言えるでしょう。
最近は在宅勤務やリモートが一般的になり、働く場所にとらわれない仕事や働き方が増えつつあります。士業でなくても「自分にしかできないスキル」を持つことで、一生働ける仕事を持つことができるのではないでしょうか。
おわりに
女性が一生働ける仕事を探す理由は、一生自分の力で思うように生きていきたいという希望の表れではないでしょうか。「一生働き続ける」ということを優先させてしまうと「思うように生きたい」という目的が果たせず本末転倒になってしまいます。
女性が一生働ける仕事を探すときには「この仕事を一生やりたいか」と自分に問いながら探してみると良いのではないでしょうか。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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