記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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私にはニートをしている後輩がいて、と思っていたら、なんと、私の勉強不足で、
日本における若年無業者(ニート)の算出方法は、厚生労働省『特定調査票集計』の中の「詳細集計」(総務省の労働力調査)に基づいており、そのうち、15〜34歳の非労働力人口の中から、専業主婦(主夫)を除き、求職活動に至っていない者と定義している。いわゆる「家事手伝い」については、現在の厚労省の定義ではニートに含めていない。
「Wikipedia」 より引用
39歳までの統計もありますが、それ以上は「無職」と呼ぶそうです。私の後輩は47歳ですから、ニートじゃなくて「無職」と呼ばれる存在でした。
で、すでに10年以上も無職、就職する気もないその彼が、いつの間にかアルファブロガーとして頭角を現し、広告収入で会社員時代の数倍の年収を得ています。
ですが、今日はそのお話ではなく・・・
ニートである理由の多くは一体何?
内閣府の調査によると、日本におけるニートは、令和元(2019)年で74万人なのだそうです。(注:年齢15~39歳で集計されている)(データ:内閣府「令和2年版 子供・若者白書(全体版)」)
運悪く就職氷河期にかかってしまった世代はいまだにその被害を受けている。最近ではフリーターの数は減少していると報道されるが、それは若者の人口自体が減っていることによる。フリーターやニートの数を対応する世代の人口で割った比率をみると、フリーターもニートも00年代初頭からほとんど変わっていない(図参照)。最近注目されている35歳以上の高齢フリーターも増え続けている。
2020/08/06 日本経済新聞 朝刊 25ページ「アフターコロナを探る(下)星岳雄・東京大学教授―未来先取りの改革、今度こそ(経済教室)」 より引用
彼らがニートである理由については、こんなデータがあります。
総務省が平成29(2017)年10月に実施した調査では、就業希望の若年無業者が求職活動をしていない理由として、病気・けがや勉強中の者を除くと「知識・能力に自信がない」「探したが見つからなかった」「希望する仕事がありそうにない」といった回答が見られる。
私の場合は、サラリーマンに戻りたくない思う理由は、人間関係、パワハラです。
仕事を辞めるとどんな心理変化が起こるか?
一番の変化は、これは実体験のある方に直接訊いたところでは、意外にも「1日が短く感じる」という独特の感覚があるようです。意識の中では社会から疎外されたという孤立感を強めており、それが負担となるために就寝も不完全で、慢性的な不眠になることも多いようです。不規則な生活で、食欲も減衰し余計に体力が落ちて、これが精神的にも悪影響を与えていることもあるようです。
また社会でも家庭でも、抑圧された立場、弱い立場にいる場合は、どうしても自立性において自信を得ることが難しくなります。単に「何でもいいから働けばよい」と断定するのは間違いです。まず、自分が底辺であるという錯覚から逸脱し、周囲から理解を得ながら就業活動を開始しなければならない彼らは、実は、大変困難な立場にいるということです。
ニートから脱するには?
実際に、ニート経験者が起業した例を見てみると、興味深いのが「自分ならできると思う」と楽観的に世の中を眺めていた人が多い点です。私の後輩もそうでした。(彼はニートではなく普通の無職ですが)一般的な会社員は「起業は一部の優秀な人がやるもので、自分には難しい」と思っている人が多いのです。
これは上昇志向の問題ではなく、自分の可能性に「全く期待しない」会社員が多いという意味です。会社で役に立った部分しか評価されないので、自分の可能性が限りなく小さく見えてしまっているのでしょうね。
そういう意味では、開き直りとも思えるニート経験者の一発逆転思考は、大きな可能性を秘めていると思えるのです。会社員の方を否定するわけでもありませんし、ニートの方を賞賛するわけでもありませんが、現状をネガティブに捉えずに前に進むことで、可能性は拓けるのだと信じています。
ニートの方、求職中の方は、ある意味、膨大な自由時間という宝の山を持っていることにもなります。スケジュールが真っ白であることは、素晴らしいことでもあるのです。
起業したニートの方たち
「NEET株式会社」という、社員全員が取締役という特殊な会社が実在します。事業はクラウドソーシングに似ており、個人事業で委託業務を募集するといった内容で展開しています。成功しているかは不明ですが、起業という意味では現実に成立している点は注目に値するでしょう。
その中で面白い点は、どの人も自らの個性をスキルとして発表し、仕事を得ている点です。麻雀やビリヤードなども含め、職歴とも言えない、高度なスキルとも言えないような経験であっても「その相手ができます」などと「商品」に転換することで、ビジネスにすることができているのです。これは、起業したい会社員の方も、大いに参考にできる事例でしょう。
取締役113名、従業員0名(令和2年11月7日時点)でも会社が作れるという、それまでの既存の概念も破壊しているのです。
だからと言って、実際に起業した場合、成功できる?
私はできると信じています。過去なんて関係ない。あなたが、この先、どのような価値を生み出せるか、そこが全てだと思うのです。それであれば、単純に好きなことを極めていくだけでも、必ず到達できると思います。
会社員の人は、意外とたくさんの時間を失っています。通勤ラッシュ、無駄な会議、付き合い残業、接待。与えられた仕事、役割だけをこなす数十年間は、クリエイティブな思考能力すら奪うことがあります。得るものも多いですが、失うものも多いのです。
もしあなたが無職でもニートでも、その貴重な自由時間をフルに活用し、事業のアイデアを独自に探す方が、Google創業者の一人、ラリー・ペイジのように、たった一つのサーバーから、世界に飛び出す才能が開花する可能性があるのではないでしょうか?
諦めず、過去にとらわれず、あなたの世界を作り出しましょう!!
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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