記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
留学や駐在で長期に海外にいた人の転職をお手伝いする仕事をしたいと思っています。帰国子女ではなく、大人になってから海外に出て、そして日本に戻ってきた人が顧客イメージです。
帰国後にどうやって自分を生かして転職するのか、キャリアコンサルティングをしたいと考えています。
- コンサルティングをする上で、どのようにPRしていくべきでしょうか?
- 価格は相場がありますか?
● 回答
まず、転職の支援ということですが、仕事先の紹介には規制がありますので注意をしてください。
有料職業紹介事業とは、営利を目的とするか否かにかかわらず、職業紹介に関して手数料または報酬などの対価を受けて行う職業紹介事業をいいます。
有料職業紹介事業を行うためには、厚生労働大臣の許可を受ける必要があります(職業安定法30条1項)。
ベンチャースタートアップ弁護士の部屋「就職あっせん(就職斡旋)・職業紹介サイト運営で注意すべき法律上の問題点とは?」 より引用
無料職業紹介事業とは、営利を目的とするか否かにかかわらず、職業紹介に関して、いかなる名義でも手数料または報酬などの対価を受けないで行う職業紹介事業をいいます。
無料職業紹介事業を行うためにも、厚生労働大臣の許可を受ける必要があります(職業安定法33条1項)。
ベンチャースタートアップ弁護士の部屋「就職あっせん(就職斡旋)・職業紹介サイト運営で注意すべき法律上の問題点とは?」 より引用
いわゆる相談に乗るだけのキャリアコンサルティングは問題ありませんが、職業紹介事業を行うのでしたら、上のサイトがとっても参考になりますので、読み込んでおきましょう。
また、事業として確立させるには、工夫をしなければいけません。
狙っている業界別に、転職ノウハウをまとめておくなどして、情報発信をしていくことからでしょう。次のステップとして、セミナーや講座、書籍化などもあるでしょうね。
ノウハウをまとめる際に大切なことは「再現性」です。他の人にもできるように、ひとつずつステップで書いていきます(体系化)。
PRの方法ですが、クライアントさんの抱えている問題を、いかにスムーズに解決できるか、これまでやってきたのかを見せていくのが一番です。現状認識をしてもらい、それを解決するとどうなるかを、具体的にイメージさせるために発信します。
普通に転職サイトから転職を進めると、こんなに損をする。自分のキャリアコンサルティングによって年収がこんなに上がるなど、ビフォーアフターと実績を見せられればいいですね。
コンサルティングの価格ですが、クライアントさんが得られる利益(メリット)次第です。これについても職業紹介の場合には上限が定められていますので、上のサイトでチェックしておいてください。
目に見えない価値も金額換算することになりますが、最初のうちは実績もないでしょうから、個人からの報酬はそれほど高額にはできないでしょう。
キャリアコンサルティングは供給過多でもあります。無償化が進み、行政との競争もあります。よって、そのままストレートに事業化しても、集客は見込めないでしょう。
多くのキャリアコンサルティングをする方が、職業紹介ではなく起業支援や自己啓発と絡めて事業を作るように、ひとひねり必要になります。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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