「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

起業18フォーラム(運営:パーソナルビジネスブレインズ 東京都豊島区 代表:新井一)では、20代以上50代以下の専業フリーランス・ひとり起業家の方、101人を対象に「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査を実施し、そのデータを分析しました。
 

アンケート調査
 

ポイント 調査概要

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査

 

リサーチ
 

調査日

2025年6月18日~2025年6月22日
 

調査方法

インターネット調査
 

対象者条件

20歳~59歳、経営者・自営業・自由業※会社員との兼業は除く、独立・起業後10年目以内の方、独立・起業後にあったトラブルについて回答できる方
※会社員との兼業の方は対象外とした
 

有効回答数

計101s
 

調査機関

KJリサーチ
 

回答者プロファイル詳細

回答者プロファイル詳細
※クリックすると拡大できます。
 

ポイント 総括

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査
  • 起業・独立後の最初のトラブルをみると、店舗型と非店舗型ビジネスで異なる傾向がみられました。
  • <店舗型ビジネス>では、固定費がかかる影響か「資金繰りの悪化」が多く挙がり、「資金計画をしっかり立てておけばよかった」との声が目立ちました。不測の事態が起きても事業が継続できるよう、ある程度は悲観的に資金計画を立て、準備しておくとよいでしょう。
  • また、「近隣店舗からの圧力」によって開業準備が進めにくかった方や、飲食店経営で近隣の住民から騒音について苦情をもらった方もみられ、近隣の店舗や住民に対して、「挨拶周りなど事前にコミュニケーションを深めておけばよかった」との声がみられました。特に近隣の同業者は、あなたが開業することにより売上が減少すると考える方がいる可能性は大いにあるため、関係性にも気を配っておく方がよさそうです。
  • 「近隣店舗からの圧力」や騒音の苦情も見られ、近隣とのコミュニケーションを事前に深めておくことが望ましいです。
  • <非店舗型ビジネス>では、「未払い・作業開始後のキャンセル」、「依頼内容の途中変更」が多く挙がりました。
  • 事前に契約書を用意できるに越したことはないですが、事前にキャンセル料等を伝えてメール等の文章で残しておくだけでも、やっておいた方がよいでしょう。
  • また、「契約前に事前にクライアントの情報を調べておけば防げたかもしれない」との声が複数みられ、取引先についてGoogle検索しておくだけで防げた事例もあることがうかがえます。
  • ただし、トラブルに対する根本的な対策としては、「一社に依存しないこと」だと考えられます。複数の顧客やビジネスを持つことによって、トラブルがあった際にその顧客からの仕事を断れる状態でいれば、そこまで大きな問題になりません。せっかく起業・独立するのですから、特定の顧客から入金されないと生活できなくなるような状態は避けたいところです。

ポイント Q1. 起業・独立後の最初のトラブルの内容を教えてください。(自由回答をカウント)

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査
  • 起業・独立後の最初のトラブルの内容をみると、「未払・入金の遅延・途中キャンセル」が最も多く101名中14名が回答しています。他にも「資金繰りの悪化(11名)」、「金額交渉(7名)」と、お金周りのトラブルが多いことがわかります。

トラブル内容
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ポイント 自由回答詳細 ※自由回答の内容は、「トラブルの内容/どのように対処したか/対処にかかった費用(性年代/職業)」

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査
1.未払い・入金の遅延・途中キャンセル
  • 納品後にクライアントと連絡が取れなくなり報酬が支払われなかったり、作業開始後(納品直前)にキャンセルされてしまうケースが多くあがりました。
  • 何度も連絡を入れて解決した方も多いですが、泣き寝入りした方も複数みられました。
  • 対策としては、 やりとりの記録を残しておく契約書を整備する着手金をもらう ようにする等があがっています。
  • また、このようなことが起こる想定で、 売上を1社に依存しない ことも重要なポイントになりそうです。
    未払い・入金の遅延の事例

  • 納品したものの、報酬が支払われなかった。/何度も担当者に連絡を入れて催促したところ、別の担当者と連絡がついた。/0円(男性30代/ライター)
  • クライアントがお金を払ってくれなかったことです。/内容証明を発行して対応しました。/1万円(男性40代/ライター)
  • 仕事をしたのに報酬の未入金が起きた/先方に確認連絡した。/0円(男性20代/映像制作)
  • 未払い/起訴/50万円(女性30代/IT)
  • 就業後の対価の未払い/何度も請求/0円(女性50代/インストラクター)
  • 業務終了後に納品物の検収をクライアントにお願いしたところ、その直後からクライアントと連絡が取れなくなってしまいました。/①あらゆる方法を使ってクライアントと連絡を取るように試みた②過去のやり取りについて全て記録を残すようにした(少額訴訟の可能性を想定して)/0円(男性40代/営業支援業務、WEBライター)
  • 支払いが遅かった/催促した/0円(女性40代/デザイナー)
  • 請求に対する入金の遅延/仕事を紹介してくれた知人を介して先方へのメッセージの送信/0円(男性40代/映像制作業)
  • 報酬の遅延があった/インターネットで同じようなトラブルを経験した人の体験談を参考にして対処した/0円(男性40代/プログラマ)
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    作業開始後のキャンセルの事例

  • 初のクライアントが納期直前にキャンセル。焦って代替案件を探すも見つからず、初月から赤字スタートに。信頼構築の難しさを実感。/契約時にキャンセル規定を明記し、リスクヘッジ。複数の見込み客を日頃から育てておけば、穴も埋めやすい。/15万円(男性40代/IT)
  • 注文を受けて作った商品を、作った後にキャンセルされたこと/キャンセル料も払ってくれず連絡も取れなくなったので、泣く泣く泣き寝入りしました。/0円(女性40代/手芸作家)
  • 初のクライアントが音信不通になり、納品直前で全て白紙になりました。/契約書を整備し、着手金を必ずいただく仕組みに変更しました。/0円(女性30代/ホームページ制作・SNS運用・広告運用)
  • 最初のクライアントから「ラフ画まで無料で」と言われ、そのまま了承したら、ラフ提出後に連絡が取れなくなり未払いで終わりました。自分の作品が無断利用される不安もあり、とてもショックでした。信頼関係を築く前に仕事を進めてしまったことが原因だったと痛感しています。/すぐSNSとポートフォリオサイトで注意喚起をし、同じクライアントを利用している他のクリエイターにも情報を共有しました。また、自分の作品には著作権表示を入れるようにし、以降はラフ画でも透かしを重ねて提出することにしました。直接そのクライアントからは何の返答もなく、やり取りはそこで打ち切りました。/0円(女性30代/イラストレーター)
2.資金繰りの悪化
  • 主に飲食店や店舗型ビジネスで、資金不足に陥り、100万円単位で借入れが必要になるケースが目立ちます。
    飲食店での事例

  • 開業資金が集まらない/なんとか借り入れできるところを見つけた/50万円(女性30代/飲食)
  • 資金繰り/銀行で借り入れ/500万円(女性30代/飲食)
  • 資金不足/追加の借り入れ/100万円(男性50代/飲食店経営)
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    小売業での事例

  • 資金繰りがうまくいかなかった/借り入れ/10万円(男性50代/酒類販売)
  • 資金不足/知人に融資してもらった/3万円(男性50代/お土産店)
  • 資金繰りの悪化/借金/600万円(男性50代/小売業)
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    その他の業種での事例

  • 資金不足/借金をした/5万円(男性50代/マッサージ)
  • 資金繰り/顧問税理士やメインバンクに相談/0円(男性50代/不動産開発・賃貸業)
  • 資金不足/融資/0円(男性50代/障がい者支援事業)
  • 開業資金/借金/300万円(男性50代/コンサルタント)
3.顧客の質が悪く負担が生じた
    トラブルの責任を押し付けられた事例

  • 一次請けからプロジェクトのトラブルの責任を全て押し付けられ、欠席裁判的に離任が決まった/発端がエンドクライアントの体制変更であったため、対処のしようが無い/0円(男性40代/情報サービス)
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    居住者を退去させる必要が生じた事例

  • 契約から1ヶ月後、管理会社から「契約者本人が住んでいない」という連絡が入る。確認してみると、契約者は物件を無断で転貸(又貸し)おり、しかもその入居者は外国籍で日本語がほとんど通じない状況だった。/知人経由で司法書士に相談、書面で「契約違反通知」および「退去要請通知」を送付。法的な正当性を確保した上で、感情的な対立を避ける姿勢をとった/13万円(女性40代/不動産業)
  • 保証人なしで賃貸/追い出し/5万円(女性50代/不動産)
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    飲食業における顧客対応の事例

  • 未成年の対応/通報/0円(男性40代/飲食業)
  • お客様がなかなか帰らない/言葉でそれなりに促した/0円(男性40代/飲食業)
4.金額交渉
    値下げ交渉等の金銭トラブルが生じた事例

  • 荷物1個の単価を下げられそうになった/契約を辞退する旨を伝えた/0円(男性50代/運送業)
  • 原稿料の交渉/妥協点を見つけてゆく/0円(女性40代/文筆業)
  • 金額が折り合わない/簡素化した/0円(男性50代/ホームページ作成)
  • 金銭トラブル/話し合い/20万円(男性50代/リフォーム)
  • 金額/示談した/2万円(男性40代/なんでも屋)
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    安すぎる価格で仕事を受けてしまった事例

  • 依頼者との打ち合わせなどを考慮せずに見積もりを作ってしまったせいで拘束時間に対して報酬が安すぎて困った/見積もりを正規価格に変更した/0円(女性30代/イラストレーター)
  • 相場がわからず、かなりの安価で仕事を受けてしまった。/現在、検討中だが、契約期間が残っているので、諦めている/0円(女性50代/文筆業)
5.依頼内容の途中変更
    依頼内容と異なる要望があったため、追加費用がかかることを説明した事例

  • 最初に受けた仕事で、クライアントからの要望が二転三転して、納期ギリギリまで修正対応に追われた。契約書も曖昧だったせいで「ここまでやってくれると思ってた」と言われて、かなり振り回された。/とにかくクライアントとのコミュニケーションを密にして、「ここから先は追加費用が発生する」としっかり伝えた。最終的には追加料金もらえたけど、かなり疲弊した…。/0円(女性30代/システムエンジニア)
  • 当初の話になかった作業をするよう要求された/追加作業が発生する場合は別見積もりであることを伝えた/0円(女性40代/WEBアシスタント)
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    要望が多すぎたため、お断りした事例

  • 最初のころなのでできるだけ相手の要望に応えようといろいろ提案、相談していたがあまりにも要望や振る舞いがわがままで、こちらが振り回され、金銭的にこちらが負担しなければいけないような不安もでてきた。その対応にかかりきりになってしまい他の仕事が受けられない状況になった。/こちらからお断りした/0円(女性40代/木工品製造)
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    その他の事例

  • 連絡なしの依頼内容変更/「事前に相談してください」と、メールで交渉した。/0円(男性30代/WEBライター)
  • 製作に必要な素材を用意してもらうようにお願いしたが、用意していただけなかった。/業務途中で頓挫した。/10万円(男性30代/サービス業)
6.作業のミス
  • スタッフがお客様のお洋服(スカート)の間違えた箇所をカットしてしまった。/お客様に正直にお話して、同じお洋服を購入・弁償した。/6800円(女性40代/洋服仕立て直し業(洋服リフォーム店))
  • 発注ミス/違うやり方で販売/0円(女性50代/アパレル)
  • 受注ミス/謝罪と無料サービス/3万円(女性30代/弁当屋)
  • 会計金額を間違えた/お客様に謝罪し、手土産を持って差額を届けた/2000円(女性40代/小売業)
  • スケジュールのバッティング/先方へ謝罪し別の日に調整/0円(男性40代/WEBデザイナー)
  • 納期のミス/誤った上で、誠心誠意対応した/0円(男性50代/鞄のネット販売)
7.近隣店舗や同業者の圧力
  • 起業するにあたり、近隣店舗からの風当たりが強く、開店準備を進めにくかったことがありました。/挨拶まわりをし、何度か低姿勢でお話する機会を持つことで、何とか理解してもらいました。/0円(女性30代/飲食店経営)
  • お客様へ提示する輸送費に対して、同業他社からの同調圧力があった。/業界の性質上、同業他社との関係も守っていかなければいけないので、利益を削ってお客様へ請求する輸送費を下げた。/70万円程度(男性30代/運送業(海上輸送兼陸上輸送))
  • 近隣業者からの迷惑行為/警察、弁護士、市役所への相談/数万円(女性50代/有機農業)
  • ご近所から騒音について苦情があった/音を出す時間を制限した/0円(男性50代/飲食店経営)
  • 同業者が脅しに来ました/淡々と答えました/0円(女性40代/飲食業)
8.商品が理由のクレーム
  • 料理へのクレーム/話を聞いた。/1000円(男性40代/飲食業)
  • 納車後、数日でとまった/運んで修理して納車/7万円(男性50代/中古車販売)
  • 野菜の形が悪いという理不尽な言い掛かり/説明しても納得して頂けず返金して以後、関わらないようにした/1000円(女性40代/農業)
9.経理関連のトラブル
  • 確定申告に必要な書類を相手先が送ってくれなかった/自分で計算して必要な数字を出した/0円(女性40代/作家)
  • 請求書などの書面トラブル/ソフトの導入/5万円(男性50代/イラストレーター)
  • 振込がエラーになり当日入金できず/待つしかなかった/0円(男性50代/金融業)
  • 帳簿つけで計算が合わなくなった。/会計ソフトの無料サポート/0円(男性40代/軽貨物運送業)
10.発注先・外注先の質が悪かった
  • 最初のトラブルは、開業当初に契約したホームページ制作会社とのトラブル。こちらの意図や業種理解が浅いまま進められたことで、完成したサイトがまったくターゲットに刺さらず、集客につながらなかった。修正をお願いしても別料金、対応も遅く、オープン直後から集客に大きな支障が出た。/すぐに別のフリーランスのWebデザイナーに相談して、サイトを一から作り直すことにした。SNSや口コミでその人の実績を確認して、密に打ち合わせを重ねて「お客さんに響く」内容に修正した。結果的に、リニューアル後は問い合わせが増えた。/18000円(女性30代/SE)
  • 下請業者の納期不遵守/顧客への謝罪/0円(男性50代/文筆代行業)
  • プランニング通りに施工されていなかった/プランニングのやり直し/0円(男性50代/セキュリティプランナー)
  • 内装の不備があり、電気がすべてつかなかった。ダクトレールの不備とのこと/内装業者に修繕依頼した。/0円(女性40代/飲食店)
11.仕入れに関するトラブル
  • 仕入れ先の国がハリケーンによって洪水が起きて、倉庫が水没して仕入れるはずの商品が全て水浸しになってしまいました。/その会社が別の国の支社に掛け合ってくれて、別の国の支社の倉庫から商品を送ってもらいました。/0円(男性40代/小売業)
  • 開業直後に仕入先が変わってしまい、小麦粉の質が変わってパンの味が安定しなくなった/小麦粉が入手困難になった場合、他の製粉業者や卸売業者に問い合わせ、サンプルを取り寄せて品質を確認した。/0円(男性50代/パン屋)
  • 仕入れた商品が届かなかったことがあった。/同業者の信頼ある方に対処してもらった。/15万円(男性50代/食品卸売業)
12.想定外の出費が生じた
  • 店舗貸し出しの際に、開店費用についてオーナー側の負担を申し出られた。/水回りなど、その後の賃貸に利用できる設備関する費用については負担した。/200万円(男性50代/不動産賃貸、管理業)
  • 特別なガスコンロを使うので、消防署からの許可がなかなか下りなかった。/申請に必要な安全対策をかえて、何度も申請した。/30万円(男性50代/飲食店)
13.機材トラブル
  • 揃えた機材が動かなかった。/知り合いや前職のツテを辿り修理・改善しました。/10万円(男性40代/システムエンジニア)
  • 起業して最初のトラブルは、初受注の納品日にパソコンが突然壊れたことです。納期前夜、眠気と戦いながら仕上げたデータがすべてパー。バックアップも取っておらず、顔面蒼白で夜中の3時に電気屋を探して街をさまよう羽目に。深夜営業のネットカフェに駆け込んで、うろ覚えの内容を必死で再現。/その日のうちに新しいPCを購入し、クラウドストレージと自動バックアップの設定を即完了。「同じ失敗は二度としない」と心に誓い、まさに教訓だらけの初仕事でした。/18万円(男性40代/SE)
14.取引先が廃業した
  • 大口の顧客が廃業してしまった。ちょうどほかの顧客からの中期的な仕事も終わったばかりで、仕事が一気になくなった。/複数のクラウドソーシングサイトに登録してほかの顧客をさがした/0円(女性50代/クラウドワーカー)
  • 仕事先が無くなった事/知人などに、仕事先を紹介してもらった。/3万円(男性50代/建設業鳶職)
15.従業員の雇用が難航した
  • 従業員がなかなか集まらなかった。/人づてにいろいろ協力してもらって、急場をしのいだ。/0円(男性40代/飲食店経営)
  • 社員を雇う手続きや交渉方法が分かりづらかった/専門家に相談し解決のサポートを受けた/30万円(男性50代/サービス業)

ポイント Q2. 起業・独立後の最初のトラブルへの対応にかかった費用(または逸失利益や必要になった借入額)

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査
  • トラブル対応にかかった費用(逸失利益や必要になった借入額を含む)をみると、「費用がかかっていない」が約6割、10万円以上計は約2割という結果になりました。
  • 50万円以上の内容は主に働けなくなったことによる逸失利益や、資金不足による借入れのため、トラブルによる損失を過度に怖がる必要はないと思われます。

トラブルに対処するためにかかった費用
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50万円以上と回答した方の詳細

※自由回答の内容は、「トラブルの内容/どのように対処したか/対処にかかった費用(性年代/職業)」

    逸失利益

  • お客様へ提示する輸送費に対して、同業他社からの同調圧力があった。/業界の性質上、同業他社との関係も守っていかなければいけないので、利益を削ってお客様へ請求する輸送費を下げた。/70万円程度(男性30代/運送業(海上輸送兼陸上輸送))
  • 起業後の本来忙しく働かなくてはいけない時期に親が歩けなくなり介護が必要になった。/想定していた事業展開の一つを当面延期することにした。/逸失利益としては300万円(男性50代/コンサルタント業)
  •  

    借入れ

  • 資金繰り/銀行で借り入れ/500万円(女性30代/飲食)
  • 資金不足/追加の借り入れ/100万円(男性50代/飲食店経営)
  • 資金繰りの悪化/借金/600万円(男性50代/小売業)
  • 開業資金/借金/300万円(男性50代/コンサルタント)

ポイント Q3. トラブルを想定して事前に「こうしておけばよかった」と思うこと(自由回答)

「独立・起業後の最初のトラブル」に関するアンケート調査
  • トラブルを想定して事前に契約書を交わしたり、仕事内容や範囲・報酬を事前に明確に伝えておけばよかった、とのコメントが多く挙がりました。
1.契約書を交わしておけばよかった
  • 最初に受けた仕事で、クライアントからの要望が二転三転して、納期ギリギリまで修正対応に追われた。契約書も曖昧だったせいで「ここまでやってくれると思ってた」と言われて、かなり振り回された。/最初に契約書で「対応範囲」や「修正回数の上限」をしっかり決めておくべきだったなと反省。あと、口約束じゃなくて、全部書面やメールで証拠残すようにすればよかった。(女性30代/システムエンジニア)
  • 仕事をしたのに報酬の未入金が起きた/書面で契約をきちんと交わしておくべきでした。(男性20代/映像制作)
  • 最初のクライアントから「ラフ画まで無料で」と言われ、そのまま了承したら、ラフ提出後に連絡が取れなくなり未払いで終わりました。自分の作品が無断利用される不安もあり、とてもショックでした。信頼関係を築く前に仕事を進めてしまったことが原因だったと痛感しています。/すぐSNSとポートフォリオサイトで注意喚起をし、同じクライアントを利用している他のクリエイターにも情報を共有しました。また、自分の作品には著作権表示を入れるようにし、以降はラフ画でも透かしを重ねて提出することにしました。直接そのクライアントからは何の返答もなく、やり取りはそこで打ち切りました。/0円(女性30代/イラストレーター)
  • 契約から1ヶ月後、管理会社から「契約者本人が住んでいない」という連絡が入る。確認してみると、契約者は物件を無断で転貸(又貸し)おり、しかもその入居者は外国籍で日本語がほとんど通じない状況だった。/知人経由で司法書士に相談、書面で「契約違反通知」および「退去要請通知」を送付。法的な正当性を確保した上で、感情的な対立を避ける姿勢をとった/13万円(女性40代/不動産業)
  • 初のクライアントが納期直前にキャンセル。焦って代替案件を探すも見つからず、初月から赤字スタートに。信頼構築の難しさを実感。/事前に簡易契約書を交わし、キャンセル料の明文化をしておけば、損失を最小限に抑えられたと痛感した。(男性40代/IT)
  • 最初のころなのでできるだけ相手の要望に応えようといろいろ提案、相談していたがあまりにも要望や振る舞いがわがままで、こちらが振り回され、金銭的にこちらが負担しなければいけないような不安もでてきた。その対応にかかりきりになってしまい他の仕事が受けられない状況になった。/こちらからお断りした/0円(女性40代/木工品製造)
  • 共同経営を考えてたけど相手の都合で単独になった/書面にしておけば良かった(男性20代/建設)
  • 初のクライアントが音信不通になり、納品直前で全て白紙になりました。/最初から契約書を交わし、業務開始前に着手金を受け取るルールを徹底しておけばよかったです。(女性30代/ホームページ制作・SNS運用・広告運用)
  • クライアントの要望により、最初の契約内容から業務内容が増えた業務がありました。増えた業務量分も当然支払うとのことだったため、そのまま業務を進め無事完了できたのですが、業務終了後に納品物の検収をクライアントにお願いしたところ、その直後からクライアントと連絡が取れなくなってしまいました。/最終的にクライアントと連絡が取れたことで無事解決できましたが、今後は以下の通り対応しようと思いました。①契約の変更が生じる場合は、確実に契約書の形で残すようにする。②売掛金が一定の金額を超える場合、一部の金額を支払ってもらうなど、分割払いも提案する(男性40代/営業支援業務、WEBライター)
2.仕事内容や報酬等について事前に明確にして伝えておけばよかった
  • 仕事を貰えてもキャンセルが重なってしまい、その月の収入が激減してしまった/仕事がなくなった時のキャンセル費などどうするか話し合っておくべきだった(女性30代/グラフィックデザイナー)
  • 当初の話になかった作業をするよう要求された/追加作業が発生する場合は別見積もりであることを伝えた/0円(女性40代/WEBアシスタント)
  • 金額が折り合わない/金額別に内容を提示しておけばよかった(男性50代/ホームページ作成)
3.トラブルを想定して事前に対応しておけばよかった
  • 仕入れ先の国がハリケーンによって洪水が起きて、倉庫が水没して仕入れるはずの商品が全て水浸しになってしまいました。/最初から天災などのトラブルを予測して、その時にどういう対処をしてもらえるのかなどを話し合っておけば良かったと思っています。(男性40代/小売業)
  • 起業後の本来忙しく働かなくてはいけない時期に親が歩けなくなり介護が必要になった。/想定していた事業展開の一つを当面延期することにした。/逸失利益としては300万円(男性50代/コンサルタント業)
  • 起業して最初のトラブルは、初受注の納品日にパソコンが突然壊れたことです。これ以降、クラウド保存と自動バックアップの重要性を骨の髄まで学びました。/あのトラブルを経験した今だからこそ、心の底から思うのは――「最初からクラウドに保存しておけばよかった!」の一言に尽きます。「もっと早くDropboxかGoogle Drive、いや、いっそ全部に同期しておけばよかった」「パソコンの寿命を見越して買い替えておけばよかった」「紙の資料をもっと残しておけば…」など、後悔の念が一気に押し寄せました。/18万円(男性40代/SE)
  • 注文を受けて作った商品を、作った後にキャンセルされたこと/想定して事前にキャンセル料が発生する通知をしていたのですが、それでもトンズラされたので、前払いにするしか無いと思いました。(女性40代/手芸作家)
  • 会社員でなくなったことで、クレジットカードが作れないことが数件あり、信用がなくなったことを実感した。/組織に属さなくなることのリスクを理解して、そうした事態も想定しておくべきだった。(男性50代/投資家)
4.1社に依存しないよう、複数の取引先を開拓しておけばよかった
  • 仕事先が無くなった事/人脈を作っておけば良かったと思った。(男性50代/建設業鳶職)
  • 大口の顧客が廃業してしまった。ちょうどほかの顧客からの中期的な仕事も終わったばかりで、仕事が一気になくなった。/大口の顧客に頼らず、ほかの顧客も開拓しておけばよかった(女性50代/クラウドワーカー)
5.知識をつけておけばよかった
  • 近隣業者からの迷惑行為/もっと法律の勉強をしておけばよかったと思いました。10年以上前に初めて迷惑行為を受けましたが、周囲から我慢しなさいと言われ、我慢した結果病気になり、一度廃業しました。法律を知っていれば、周囲の良からぬ声も無視できたのにと思います。(女性50代/有機農業)
  • 最初のトラブルは、開業当初に契約したホームページ制作会社とのトラブル。こちらの意図や業種理解が浅いまま進められたことで、完成したサイトがまったくターゲットに刺さらず、集客につながらなかった。修正をお願いしても別料金、対応も遅く、オープン直後から集客に大きな支障が出た。/制作会社を価格やデザインだけで選ばず、「業界理解があるか」「コミュニケーションの柔軟さ」「過去の実績」をきちんと確認するべきだった。また、最低限のマーケティング知識を自分でも持っておけば、発注時点でもっと的確な依頼ができたと思う。(女性30代/SE)
  • 特別なガスコンロを使うので、消防署からの許可がなかなか下りなかった。/店を出すのは簡単ですが、どのような器具や火回りによって許可が下りるか分からないので調べておけば良かった。(男性50代/飲食店)
  • 帳簿つけで計算が合わなくなった。/仕訳の仕組みを学んでおくべき(男性40代/軽貨物運送業)
6.もっと取引先とのコミュニケーションをとればよかった
  • プランニング通りに施工されていなかった/施工業者との綿密な打ち合わせ(男性50代/セキュリティプランナー)
  • 店舗貸し出しの際に、開店費用についてオーナー側の負担を申し出られた。/水回りなど、その後の賃貸に利用できる設備関する費用については負担した。/200万円(男性50代/不動産賃貸、管理業)
  • 内装の不備があり、電気がすべてつかなかった。ダクトレールの不備とのこと/業者側に最終確認を徹底してもらうよう呼びかけるべきでした(女性40代/飲食店)
7.取引先や外注先について調べておけばよかった
    取引先について調べておけばよかった事例

  • クライアントがお金を払ってくれなかったことです。/相手のことをもっと詳しく調べておけば良かったと思いました。(男性40代/ライター)
  • 請求に対する入金の遅延/ある程度遅れるのにはそれなりの理由があったため、情報を事前によく集めておくべきだった。(男性40代/映像制作業)
  • 報酬の遅延があった/契約前に事前にクライアントの情報を調べておけば防げたかもしれない(男性40代/プログラマ)
  • 虚偽の依頼/相手の確認(女性30代/写真家)
  • お客様へ提示する輸送費に対して、同業他社からの同調圧力があった。/取引先のお得意先についてもう少し調査しておけば、事前に対策が打ててよかったと思う。(男性30代/運送業(海上輸送兼陸上輸送))
  •  

    外注先について調べてから発注すべきだった事例

  • 最初のトラブルは、開業当初に契約したホームページ制作会社とのトラブル。こちらの意図や業種理解が浅いまま進められたことで、完成したサイトがまったくターゲットに刺さらず、集客につながらなかった。修正をお願いしても別料金、対応も遅く、オープン直後から集客に大きな支障が出た。/制作会社を価格やデザインだけで選ばず、「業界理解があるか」「コミュニケーションの柔軟さ」「過去の実績」をきちんと確認するべきだった。また、最低限のマーケティング知識を自分でも持っておけば、発注時点でもっと的確な依頼ができたと思う。(女性30代/SE)
  • 下請業者の納期不遵守/下請業者の精査(男性50代/文筆代行業)
8.資金計画
    もっと資金を確保しておけばよかった事例

  • 資金繰りがうまくいかなかった/事前に資金確保(男性50代/酒類販売)
  • 資金不足/もっとお金を貯めておくべきだった(男性50代/マッサージ)
  • 開業資金/貯蓄(男性50代/コンサルタント)
  • 資金不足/資金調達(男性50代/お土産店)
  • 資金繰り/資本金を多くすること(男性50代/不動産開発・賃貸業)
  •  

    資金計画を綿密に立てればよかった事例

  • 資金繰りの悪化/きちんとした資金計画を立てる(男性50代/小売業)
  • 資金不足/準備期間を長くとればよかった(男性50代/障がい者支援事業)
  • 資金繰り/もっと詳細な資金計画(女性30代/飲食)
  • 資金不足/見通しが甘かった(男性50代/飲食店経営)
9.近隣とのコミュニケーションをとっておけばよかった
  • 起業するにあたり、近隣店舗からの風当たりが強く、開店準備を進めにくかったことがありました。/事前に周辺の状況を確認し、溶け込むような努力をしておくべきだったと思います。(女性30代/飲食店経営)
  • ご近所から騒音について苦情があった/挨拶回りをしておけばよかった(男性50代/飲食店経営)
10.自分だけでやろうとしなければよかった
  • 契約に結び付けるまでに雑用が多かった/その時だけでも人員を雇っておけばもう少し効率化できたと思う(男性50代/輸入雑貨商)
  • 相場がわからず、かなりの安価で仕事を受けてしまった。/誰かに契約書を見てもらって相場観を身に着けてから契約すればよかった。(女性50代/文筆業)
  • 社員を雇う手続きや交渉方法が分かりづらかった/人を雇えるサービスと契約すればよかったかと感じた(男性50代/サービス業)

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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


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