記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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「会社を辞めて独立する」という決意が固まったとしても、実際に独立するまでには十分な準備期間を設けることが重要になります。
早く独立したいという人にとっては、もどかしく感じられるかもしれません。
しかし起業してから安定してビジネスを継続させていきたいと思うなら、すぐに独立してしまうのではなく、まずは会社員のままで周到に準備を進めていくべきです!
今回は、独立に向けて準備期間が必要な3つの理由や、その期間にしておくべきことを詳しく解説します。
独立に向けて準備期間が必要な3つの理由
理由1.経営者と会社員の仕事は全くの別物だから
経営者の仕事は会社員の仕事とは全く異なるため、あらかじめ経験(練習)しておく必要があります。今まで会社員だった人には「経営者として自ら仕事を取る」といった経験が圧倒的に不足しています。
そのため、起業後の1年間は事業がうまくいかないことを前提にして、試行錯誤しながらビジネスを発展させていかなくてはなりません。事前に経営者としての練習をせず独立しても、収入は減っていくばかりで焦ってしまいます。ビジネスを軌道に乗せるための対策をする余裕がなくなり、判断を誤ることも。
会社員として収入を得ながら経営者の仕事の練習をし、十分に経験が積めたところで独立する。そうすれば、安心して経営を継続できます。
理由2.商品がヒットするまで修正する必要があるから
起業したからにはもちろん、なるべく早く、すぐにでも自社の商品やサービスをヒットさせたいですよね。しかし、どんなに自信のある商品やサービスであったとしても、すぐにヒットする可能性はほぼ無いと思って良いでしょう。
その商品やサービスがなぜ売れないのか、どうして話題にならないのか。その原因を探して問題を改善するためには、時間が必要になります。
理由1でも解説した通り、経営者経験のない人がいきなり事業を成功させることは難しいものです。起業してみて初めてわかることも多いはず。そのため、まずは会社員のまま起業して様子を見つつ、問題点を見つけたら、都度修正していく方法が最も効率的だと言えます。
この修正に比較的余裕を持って取り組めるのは、会社員のまま起業した人の特権です!
理由3.継続収入ビジネスを構築する必要があるから
リスクを最小限に減らして独立をするなら「ストックビジネス」を構築しておくことが重要です。ストックビジネスとは、継続的に商品やサービスを利用してもらい、定期的に収益が得られるビジネスモデルのことを指します。
通販における定期購入システムや、アパートの賃貸などが身近な例ですね。また、生命保険や携帯電話、音楽配信サービスなどの料金の仕組みもこれにあたります。
このストックビジネスを構築することができれば、ユーザーの増加に比例して収入を上げることができるため、基盤となる収入源をつくってから独立することが可能になります。
継続的な収入があるので、売り上げの見込みも立てやすいですし、次の新しい事業に取り組む余裕も生まれやすいでしょう。権利収入が機能すれば、万が一自分に何かあったとしても、継続的な収入を得られます。
ただ、ストックビジネスだからといって、必ず継続的に収入が得られるわけではありません。一旦は契約・購入してもらえても、商品やサービスに価値がないと判断されてしまえば、継続購入をキャンセルされてしまうこともあります。
加えて、安定した収入が得られる利用者数を確保するには時間がかかりますし、利用者がいるうちは撤退もできないので、辛抱強く継続しなければなりません。
商品をヒットさせるために行う2つのこと
理由2でも述べましたが、商品やサービスをヒットさせるにはある程度の期間を設け、問題点を修正していく必要があります。
まず、商品がヒットしない理由の例として「信頼を得られていない」「ニーズのあるものになっていない」といったものが挙げられます。
ここからは、それらを改善するための具体的な修正方法を見ていきましょう!
1.無料提供で実績と信頼を得てから売る
「実績も評判も全くわからない商品を、全く知らない人から買う」このことに不安を覚えないという人は、恐らくいないのではないでしょうか。気になっていたとしても購入をためらってしまいますよね。
これはつまり、たとえ商品やサービスが良いものであっても、それが売っているあなたが「信用しても大丈夫」と思ってもらえなければ「売れない」ということです。
ですから、まだ信頼性をクリアできていない場合は、売り出し方を改善していく必要があります。初めのうちは「商品を試せるように無料提供する」「100%返金する」といった対策が効果的です。
売りたいものが「物品」の場合は、サンプルを無料配布して使ってもらったり、セミナーなどの無形サービスの場合は、無料で受講してもらえるようにします。無料であれば「とりあえず一回だけ試してみよう」と思う人もいるはずです。
ただし、無料で試した人には、必ず、感想や評価をいただくようにしましょう。良い反応は実績になりますので、それをWebサイトなどで紹介し、商品や自分が信頼に足るものであることをアピールしてください。
2.商品・サービスを改善する
実際に試してもらったユーザーからの意見で良くない反応があったら、商品やサービスを改善しましょう。ユーザーの意見は満足度を上げるヒントですし、反応に応えること自体が、信頼性を上げることに繋がっていきます。
これらの改善は、時間やコストの関係ですぐには行えないこともありますが、準備期間のうちにしっかりと進めてください。
独立を成功させるなら「急がば回れ」
「早く独立したい!」という熱い気持ちを持つことは非常に素晴らしいことです。しかし、焦って行動をしてしまうと準備不足で、独立後に大きな失敗に繋がりやすくなります。
入念な準備があってこそ、リスクを減らし、独立成功を実現できます。時間を十分に確保して、万全に独立の準備を整えてくださいね!
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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