ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人の可能性と限界

起業18の新井です。少し前に流行った、ポータルサイトってご存知でしょうか?
 

ポータルサイト (portal site) は、WWWにアクセスするときの入口となるウェブサイトのこと。

ポータルサイトは、検索エンジン、ウェブディレクトリ、ニュース、オンライン辞書、オークション、メールサービスなどのサービスを提供し、利用者の便宜を図っている。

ポータルサイトのビジネスモデルは、サイトの集客力を生かして広告や有料コンテンツで収入を得ることである。1996年以降のインターネットブームに乗じて、多くのポータルサイトが乱立したが、徐々に統廃合が進んでいる。

wikipedia より引用

 

時代が変わり、最近、あまり聞かなくなった、当たり前になり過ぎた古い言葉? のような印象があります。(今はオウンドメディアの方が主流になっていますよね。)起業の手法として、意外と人気のあるポータルサイト起業。しかし、その実態は・・・。今回は、私が見てきたそのポータルサイト起業の実際にして、書いてみたいと思います。
 

サイト
 

 

ポイント 1.ポータルサイトで起業とは?

ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人ビジネスの可能性と限界

ポータルサイト、いわゆる、玄関のような、会社の総合受付のようなサイトのことです。有名どころなら、ヤフーやグーグルですね。2015年に首位を奪還したヤフーの方が、より王道に感じます。
 

パソコン経由のポータルサイトへの訪問回数は2015年、前年と比べ2・2%減って34億9617万回だった。スマートフォン(スマホ)普及の影響が出ている。ヤフーがニュースや天気のコンテンツを強化し、2年ぶりに米グーグルから首位を奪回した。米調査会社コムスコアがポータル・検索の主要11サイトについて、パソコンからの平均月間総訪問回数を算出した。首位ヤフーのシェアは44・5%で、4・5ポイント上昇した。主力のニュースサイト「ヤフー!ニュース」のなかに都道府県別のニュースコーナーを設け、自分の出身地のニュースを読みたい人の需要を掘り起こした。天気情報サイト「ヤフー!天気」を5年ぶりに刷新した。雨雲が近づくと自動で知らせる。施設名で周辺の天気を検索できるなど機能を追加し、ポータルサイトの吸引力を高めた。

2016/08/12 日経産業新聞 5面

 

このポータルサイトで、起業をしようと考える方がいます。確かに、ホームページから情報を配信することで起業するわけですから、また、ポータルサイトはアクセスを集めやすい(という誤解がある)ということで、人気があります。広告収入を得たり、情報掲載料を得たり、会費を得たりするのですが、その実態はそう甘くはありません。
 

ポイント 2.ポータルサイトビジネスモデルは儲かる?

ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人ビジネスの可能性と限界

情報を掲載し、アクセスを集めて、広告費や会費を集める。そんなシンプルなビジネスモデルですから、アクセスさえ集められれば何とかなるはずです。SEO対策や口コミなどで、何とかなると思う人が多くてもおかしくありません。ですが、実際にそんなことは可能なのでしょうか?

広告費で言えば、相場の話をすれば、1PVあたりの収益は0.1~1円程度です。そして、一個人が作る、情報量も少なく信頼性も低いポータルサイトに、実際、どの程度のアクセスを集められるでしょうか? 掲示板は閑古鳥、更新は途中で止まり、「しかばね状態」になっている残骸を山ほど見てきました。特定のテーマでサイトを作ったところで、PVが伸びずに挫折してしまうのです。気持ちはよくわかります。

作り方を習ったところで、作れるわけではありません。ポータルサイト構築の講座などは、結局は、サイト制作の売り込みの場ですから、数万円の参加費の後に、数十万円の請求が待っています。そう考えれば、ポータルサイトで儲けられるかどうかの判断は、以下の出費をカバーできるかどうか、投資判断をする必要がありますね。
 

  • サイト構築系講座参加費用 3~5万円
  • サイト(システム)構築費用 50~200万円
  • カスタマイズ費用 10万円~内容による
  • コンサルティング費用 2~5万円/月
  • データ収集・リサーチ費用 3~10万円/月
  • サーバー・ドメイン費用等 0.1~1万円/月
  • 更新作業 2~5時間/日

 

ポータルサイト構築、運営の最大の壁は、「初速をいかにつけるか」です。考えてみれば、情報集約型サイトなのに、掲載されている情報が数百件程度では話にならず、二度とそんなサイトに来ませんよね。食べログに100件しかレストランが載っていないとして、誰が使うでしょうか? 公開の段階で、数千をはるかに超える信頼性の高い情報を掲載しておかなければ、成立しないビジネスなのです。
 

ポイント 3.オウンドメディアとは違う?

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現在では、ポータルサイトという言葉よりも、オウンドメディアという言葉をよく耳にすると思います。ポータルサイトが、「玄関」「(二次情報の)データベース型」を目指すホームページとして登場し、検索エンジン企業に独占されてしまったのとは異なり、オウンドメディアは、自社独自のコンテンツ(一次情報)配信の連続によって、読者との信頼関係を構築していく「専門メディア」であることが特徴です。

検索エンジンとして圧倒的な性能、信頼性があるグーグル、そして、検索機能以外にも、さまざまなコンテンツを配信してナンバーワンに返り咲いたヤフー、居酒屋やランチのお店を探す際、もはやほとんどの人が利用していると言っても過言ではない食べログ、価格を調べたいときの価格.comなど、機能、情報量、信頼性も高いポータルサイトは、もはや個人が参入できるビジネスではなくなりつつあります。よほど珍しい、ニッチな切り口を作ったとしても、ヤフーがひとつカテゴリを作ってしまえば、あっという間に吹っ飛んでしまいます。

オウンドメディアは、上述のように自社のオリジナルコンテンツ、情報を配信するメディアです。よって、他社との違いという切り口を持っていれば(持っていなければそもそも起業できていない)、一人型起業、小規模ビジネス、それこそ副業ベースでも、構築できてしまいます。ポータルサイト起業とは異なり、まだ、弱者の戦略が通用するのです。

また、ポータルサイトと似て非なる存在で、キュレーションサイトというものがあります。キュレーションとは、「情報を収集しまとめること」という意味です。情報が溢れる現代において、キュレーター(キュレーション)の役割はとても重要です。キュレーションとは、単なる情報の集約ではありません。情報自体は誰かの発信したものの並べ替え(二次利用)ですが、キュレーターの意志により分かり易くまとめられたり、ランキングされていたりして、新たな価値を創造しています。大量の情報のデータ化が必要となるポータルサイトと異なり、個人のセンスだけでも運用でき、やり易いことが大きな特徴になっています。
 

ポイント 4.ポータルサイトを作り方は?

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ポータルサイトは、インターネットの「玄関」になるサイトです。インターネットエクスプローラーを開いた時の、マイクロソフトのページ、グーグルChromeを開いたときのGoogleから、入れ替えてもらう価値を持たなければなりません。或いは、あることに関する情報が必要になったとき、ほぼ確実にスタートサイトになること、つまり、居酒屋を予約しようと思った人の多くが、食べログのサイトやアプリを開くように、たくさんのデータ、情報が集約されており、それを条件に合わせて自由に検索することができるサイトでなくてはなりません。

サイトの仕組み自体は、検索エンジンのようなデータベース機能、サーバーの処理機能があれば、簡易的なものは成立するでしょう。問題はむしろ、いかにして情報を集め続けるか、信頼性を検証するか、です。ポータルサイトの創世記に、たくさんの検索エンジンサイトが生まれましたが、ほとんど全てが(グーグルのような)ロボット型のエンジンに集約されていきました。原因はいろいろとあると思いますが、ようするに、一つひとつのサイトの検証、登録作業、リンク切れなどを管理し続けることができないということが根本的な課題だったのでしょう。

検索できる、或いはユーザーが情報を登録できる項目を指定し、その情報に自由にアクセスできるようにすること自体は、ワードプレスなどのCMSを利用すればそれほど難しいことではありません。繰り返しになりますが、いかに公開時までに情報を集めるか、信頼性を保つかがポータルサイト製作、運営の最大の課題になります。ちなみに、利用者が書き込む、データを登録することは、まず期待できません。ほとんどのネットユーザーは書き込みなどしないものです。
 

ポイント 5.ポータルサイトの製作費は?

ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人ビジネスの可能性と限界

ワードプレスなどを利用すれば、自分で作れてしまいますので0円でも可能です。ワードプレスには様々な無料テンプレートやプラグインが用意されていますので、そのようなものを使い簡易的なものを作ることは可能でしょう。ですが、実際、そのような素人作りのサイトは信頼性に欠け、掲載されている情報の信頼性も失われてしまうため、やはり本格運用の際にはプロに依頼することは避けられないでしょう。

ホームページ製作の価格は、依頼内容によってピンキリですが、一般的なポータルサイト製作を外注すれば、50~200万円といったところだと思います。プラグインのカスタマイズやデザインの変更などがあれば、その分、加算されていきますので、予算を立てる際には、要件定義をきちんとしておいた方が安心です。

上述「2.ポータルサイトビジネスモデルは儲かる?」で、ざっくりとした目安を示しましたように、大がかりなサイト構築にはお金がかかります。私個人的な考えですが、起業を目指す人は、初期投資をなるべく小さくすること、そして、最初はWEBの機能やデザインなどにはこだわらずに、コンテンツで勝負をする。つまり、オウンドメディア型のブログを始めるのがベストだと思っています。コンテンツが決まっていない場合には、wordpress.comやjimdoで模索をし、辞めたくなったら捨てる。本気でやることを決めたら、オウンドメディア・コンテンツ配信をベースとしたブログ型サイトを作る。これが最も成功に近いと思っています。
 


 

ポイント 6.起業に役立つポータルサイト一覧

ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人ビジネスの可能性と限界

Yahoo!JAPAN
言わずと知れた日本一のポータルサイト。単に情報収集に使うのもよいですが、今、世の中で何が起こっているのか、この先何が起こるのかは、このトップページからおおよその情報を得ることができます。それこそ、起業を目指す人に必要な情報と言えます。

Yahoo!知恵袋
Q&Aサイト。日本人の心の中にある知りたいこと、疑問に思っていることが全てデータベースになっていると言っても大げさではないくらいの情報量です。ビジネスを始めるのでしたら、ここで質問をされている案件であることを始めるのが手っ取り早いです。
 

以下は、世の中の「売れ筋」「価格」情報が、自由に見れるサイトです。この辺りの調査をせず、起業をするなんてことはあり得ませんね。

価格.com
Amazon
楽天
インフォトップ
 

いわゆる起業に関するノウハウなどは、どこのサイトを見ても同じです。重要なのは、実際の市場の情報が取れるサイトです。
 

ポイント 7.まとめ

ポータルサイト運営で起業できるのか?|個人ビジネスの可能性と限界

ここまで、ポータルサイトについて、そして、ポータルサイトで起業するということの可能性について、お話してきました。いかがでしたでしょうか? 結論として言えること、「ポータルサイトは、中規模以上、大企業の戦略になった」ということだと思います。個人、一人型、小規模ビジネスでは、システム開発、情報収集、アップデート、信頼性、全ての面で、もはや競争できなくなっているのです。数多くのしかばね状態の放置サイト、そして食べログを始めとする各ジャンルのパイオニア企業のサイト、大手ポータルサイトの盛況ぶりが、その現状を表しています。

敢えて言うのならば、これからは、オウンドメディア起業、コンテンツマーケティングの時代です。自社サイトからの積み上げ式の情報発信をベースにして、読者との関係性を深め、ペイドメディア、マスメディアと連携させていく。この戦略こそが、一人型起業、小規模ビジネスに必要とされています。
 


 



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