天空の診療所【富士山】から学ぶ「圧倒的存在価値」

記事執筆／監修：新井一（起業１８フォーラム代表）
最終更新日：2021/11/07

「天空の診療所」をご存じでしょうか？ 富士山の静岡県側「富士宮口」ルートの八合目（標高3250m）にある「富士山診療所（静岡県富士山衛生センター）」を指す言葉です。（参考：「富士宮市立病院ホームページ「富士山診療所とは」」
　

　
富士宮市立病院ホームページによれば、24時間／診療費無料で、必要な経費は富士宮市が出資しているとのことなので、ビジネスや経営とは完全に別の話です。

ですが、この施設の存在を知って驚くばかりです。この場所で戦っている医師がいること。ただただ、尊敬しかありません。

過去の事例を見ても、訪れる患者の多くは低酸素による高山病。そのため、診療所での処置はそれに即したものが中心になります。

看護roo!「高山病患者を助ける雲の上の診療所 富士山衛生センターのお仕事」2014/08/13 より引用

　
上述のように、この病院についてはもちろん赤字だろうと思いますし、経営とは別次元のお話ですが、この「圧倒的存在価値」は凄いです。もし、ビジネスにおいてこのような価値を出そうとするなら、船内のペットボトルドリンクが高いように、砂漠で水を売る発想ですね。
　

ネット通販時代に「砂漠で水を売る」のは難しい？

砂漠で水を売るような「場による差別化」をするためには、その場に行く、店舗がある、などの条件が必要になります。今流行っているネットショップやオンラインレッスンなどでは、簡単には実現できない手法です。（※とは言え、Amazonばかりを利用する人は、同じ商品の価格が楽天よりも若干高くてもAmazonで買ってしまうということもありますが。）

逆に言えば「リアルの場がある」という場合には考えようがあるということで、いろんな発想でチャレンジしてみたいですね。

記事執筆／監修：新井一（あらいはじめ）起業支援キャリアカウンセラー

起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する（ダイヤモンド社）」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。