記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
第1子の育休中に主婦起業を始めたいと考え、半年で起業塾2つ、教材を3本買いました。家計管理は私が担当しているのでバレずに進められると思っていたのですが、子ども費が増えてきて貯金が想定より早く目減りしていることに気づきました。夫はまだ私の起業の話を知りません。
家計を壊さずに続けるには、最初にどんな線を引けばよいでしょうか?

● 回答
主婦起業で最初に決めるのは、屋号でもSNSでもなく、「起業準備に使ってよいお金の上限」です。家賃・在庫・高額講座の3つは、後回しにできるかどうかで、家計を壊す人と守れる人がはっきり分かれます。
私自身も最初、上限を決めずに月の予算を超えてしまいました
正直に申し上げると、私自身も会社員時代に起業を志した頃、最初の半年で教材と講座に毎月5万円を超えて使った時期がありました。本人は「これは投資だから家計とは別」と思い込んでいるのですが、家計簿を分けて見たら、月収の4分の1が動いていたのです。投資という言葉は便利すぎて、家計の中で歯止めが効かなくなります。
拙著『会社を辞めずにあと「5万円!」稼ぐ』にも書いたのですが、起業準備に投じる金額の最初の目安は、毎月の貯金額の半分まで。半分を超えたら、家計が静かに削れている合図です。
家計を壊す典型パターンは「投資」と呼んだ3つの支出
日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査では、開業時に苦労したこととして「資金繰り、資金調達」が56.9%、「顧客・販路の開拓」が49.9%と高くなっています。
さらに開業者の自己資金は平均279万円で、家計と切り離せない自己資金が起業のスタートラインを左右しています。主婦起業でも、売上の見通しが立っていない段階で固定費を増やすと、家計への負担が大きくなりやすいのです。
- レンタルスペースやオフィスの月額家賃(売上ゼロでも毎月発生)
- ECサイトや作品の在庫(売れなくても残り続ける)
- 30万円超の高額起業塾やコンサル契約(途中解約しにくい)
この3つは、売上が月5万円を継続できるようになってから検討する順序が安全です。育休中の段階では、自宅とノートと知人ネットワークだけで動ける形に絞り込んでください。
家計を守る「使っていい上限」の決め方
上限は、家計簿の現状をそのまま使って決めるのが、いちばん確かです。毎月の貯金額から、まず生活防衛資金として積む金額を引き、残った金額の半分を「起業準備費」の上限としておきます。たとえば月の貯金が5万円なら、防衛資金に3万円、起業準備費の上限は1万円。一見少なく感じるのですが、この範囲で半年動けば、本当に必要な学びを選ぶ目が育ちます。
- 過去3カ月の家計簿から平均月収・平均支出を出す
- 毎月の貯金額の3分の2を生活防衛資金へ回す
- 残りの3分の1が起業準備費の上限になる
- 上限の中で「学び・道具・モニター謝礼」の優先順位を決める
夫への説明は「夢」ではなく「実験計画」として
家族に話すタイミングが遅れている主婦の方ほど、話すときに「いつか月50万円稼ぎたい」と将来像から伝えがちです。けれど夫の側からすると、生活が安定する話より、生活を壊しそうな話に聞こえてしまいます。伝えるときは「期限3カ月・上限月1万円・終わったら結果を見せる」と実験として話すほうが、夫にも受け取ってもらいやすくなります。
育休中のFさん(仮名・34歳・元教育研修会社の研修企画担当・未就学児1人・育休中)は、夫に「期限3カ月・予算3万円・終わったら結果を見せる」と提案し、家計から月1万円の予算で動き始めました。3カ月後にモニター3名から「ありがとう」のメッセージが届き、夫から逆に「もう少し続けてみたら」と背中を押される側に変わっています。

主婦起業は、家計を賭ける話ではなく、家計を守りながら自分の収入の選択肢を増やす話です。今夜、家計簿の最初のページに、起業準備費の上限額と期限を書き込み、その下に夫へ伝える日の予定を入れてみてください。数字と日付が決まった瞬間、ふわっとしていた不安が小さくなります。
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