記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
会社員ですが、家計から大きな金額は出せず、お小遣いの月3万円程度の範囲で起業準備をしたいと思っています。そんな少額でも始められる業種はあるのでしょうか?

● 回答
月3万円で十分に始められる起業準備は存在します。大切なのは金額の多寡ではなく、3万円の使い道を間違えないことです。3万円の使い方を間違えると、100万円使ったときと同じ結果になります。具体的に3ステップで整理していきます。
ステップ1:月1万円以下で着手できる業種を知る
日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」によると、開業費用の平均値は975万円、中央値は600万円で、開業費用「250万円未満」は20.1%、「250万~500万円未満」は21.7%です。一方、自己資金の平均は279万円で、開業費用の中央値とは別の数字です。事業のジャンルを「商品(プロダクト)」ではなく「人にやってあげるスキル」「人に教えるノウハウ」「人と人をつなぐスペース」に置けば、月1万円以下で始まる業種はいくつもあります。
具体的には、自分の経験と知識を切り出して提供する型の業種です。経理・人事・営業企画・編集・翻訳・写真・整理収納・子どもの学習相談など、会社で身につけた知識をオンラインで月額制の相談として提供すれば、必要なのは通信費とZoomの有料プラン代程度です。
ステップ2:月3万円の配分を決める
- オンライン学習相談(子どもの教科別つまずき相談)
- 個人事業主の経理相談(在職中の経理経験を月額制で)
- 翻訳・取材ライティング(クラウドソーシング経由)
- 動画編集(YouTube・SNS向け短尺)
- セミナー講師(自分の業界知識をワンテーマで)
- 趣味系コーチング(写真・釣り・料理・園芸)
- 整理収納・片付け相談(オンラインヒアリング)
- ハンドメイド作品の販売(材料費の小口化が前提)
- ペットシッター・散歩代行(地域密着の登録制)
- 写真撮影代行(家族写真・プロフィール撮影)
3万円を配分するときに重要なのは、学びに使うのは月1万円までに抑え、残り2万円は試走と外注に使うことです。本やセミナー受講にすべて溶かすと、知識ばかりが積み上がり、お客様の前に立つ機会がありません。SNS発信ツール、ドメイン取得、簡易LP作成など、お客様に届く形に変えるための支出を優先します。
ステップ3:高額起業塾の罠を見抜く
- 「初期投資ゼロで始められる」と煽りつつ受講料が30〜100万円
- 卒業生の収入実績を細かい注釈付きで提示している
- 個別コンサル枠は本講座と別料金で追加販売
- 返金保証の条件が「全課題提出」など極めて厳しい
- LPの煽り文言が「今だけ」「あなただけ」を多用する
月3万円の予算を最初に決めておくことが、こうした高額塾への過剰投資への防御線になります。3万円という枠を死守するだけで、不要な誘いに耐えやすくなります。
起業18フォーラム会員・佐々木さんの組み直し
起業18フォーラム会員の佐々木さん(仮名・50代前半・男性・金融業バックオフィス・既婚で大学生子2人)は、当初、書店で見つけた起業塾に100万円を支払って半年通いましたが、知識が増えるばかりで売上はゼロのまま挫折しました。起業18フォーラムに参加して、勉強会で「月3万円以内で始める」「経験延長型でいく」という考え方に出会い、自分の経理畑30年の経験を「個人事業主のための経理よろず相談」として月額制で出してみたそうです。
結果、現在18ヶ月目で月額5,500円の継続契約が11人、月収約6万円。100万円の塾代の回収はまだ途中ですが、本人は「月3万円ルールを最初から知っていたら、100万円は使わなかった」と話してくれました。
拙著『会社を辞めずにあと「5万円!」稼ぐ』に「ローコストで始める小さな起業」という考え方が出てきます。佐々木さんが最後にたどり着いたのも、まさにこの考え方でした。
今夜、家計簿を開いて月の自由費から起業準備に回せる上限額を決めてください。その金額を紙に書いて、見えるところに貼っておくだけで、不要な誘いへの耐性が確実に上がります。

最初の3ヶ月は、決めた予算を絶対に超えないでください。枠を守れる人だけが、その先の「月1万円が月10万円になる感覚」を初めて経験できます。
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