記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
会社員のまま起業したいと思っているのですが、自分が何で起業すればいいのか全くわからず、ニッチをどう見つければいいのかも見当がつきません。
スキルがないし、何が向いているのかもわからない状態で、どう絞り込んでいけばいいのですか?

● 回答
ニッチを見つける作業は、入口から順番にやれば誰でも辿り着けます。3つの段階に分けて見ていきましょう。多くの人がいきなり「何を売るか」を考え始めて止まりますが、順番が違っています。最初に来るのは商品ではなく、自分と他者です。
起業18フォーラムには「ニッチが見つからない」という相談が毎週のように届きます。その多くに共通しているのは、自分の棚卸しと事例集めをスキップして、いきなり「ニッチ」という結論を出そうとしている点です。
ステップ1:自分の経験から「困っている人を助けた場面」を100個書き出す
最初のステップは、自分の職務経験から「人の困りごとを助けた具体的な場面」を100個書き出すことです。職場での小さな相談・後輩への助言・家族からの感謝・友人の悩み相談、すべて含めます。
- 誰の困りごとだったか(同僚・後輩・家族・友人)
- 具体的に何で困っていたか
- 自分がどう関わって解決したか
100個書き出すまでは絞り込みに進まないでください。30個や50個で「だいたい見えた」と思った瞬間、後ろから出てきたはずの大事な経験を取りこぼします。100個書くと自然にパターンが浮き上がり、「数字が苦手な人を助ける場面が多い」「文章作成で頼られることが多い」など、自分が他者に提供してきた価値の輪郭が見えてきます。
ステップ2:他者の事例を200件、浅く広く眺める
2番目のステップは、世の中にある起業事例を200件ほど浅く広く眺めることです。深く読み込まなくていいので、業種と対象顧客と提供方法だけ3点メモして次に行きます。ニッチは自分の中だけからは生まれません。事例×自分の経験の組み合わせから生まれます。
起業18フォーラムが運営する成功事例の業種一覧では、トリマー・整体師・カウンセリングレストラン・かわうそ文具など、思いがけない切り口の事例が並んでいます。どのような業種で成果を出しているかは 起業アイデア一覧 で確認できます。
ステップ3:自分の経験×事例の組み合わせで3つに絞る
3番目のステップで、ようやく絞り込みです。100個の自分の経験パターンと、200件の事例から、組み合わせで「自分にもできそう」「対象が明確」「単価が立つ」の3条件を満たす案を3つ選びます。
起業18フォーラム会員のBさん(仮名・40代後半・経理職15年・夫婦+子1人)は、最初は「経理の知識を活かして起業したい」と漠然と考えていました。スタート時点は会社員月収40万円・起業準備の収入はゼロ・自己流で本を読み漁って8ヶ月止まったままでした。3ヶ月目に勉強会に参加して棚卸しと事例集めの順番を学び、「経理×小規模事業者の経費整理」というニッチに辿り着きました。6ヶ月目に最初のクライアント、13ヶ月目に月5万円の継続収入。在職のまま、独立に向けた助走を続けています。
- 自分の20年の経験から無理なく提供できる
- 困っている対象顧客の輪郭が1行で書ける
- 単価1万円から始められる
ニッチが見つからない人の9割は、ステップ1と2をスキップして、いきなりステップ3から入っています。順番を守れば、半年以内に必ず3つの候補が手元に残ります。

今夜から、ステップ1の100個書き出しを始めてください。1日5個ずつ書けば、20日で100個に到達します。考え込まずに、思い出した順に書くだけで構いません。
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