起業に年齢制限はない|帝国データバンクが示す48.4歳の事実

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

「もう歳だから」という理由で、起業を先送りにしていませんか。

帝国データバンクが発表した「2024年新設法人動向調査」によると、起業時の平均年齢は48.4歳と2000年以降の調査で最高値を更新しました。40代が32.0%と最多、50代が25.2%、60歳以上が18.6%と続きます。「起業は若者のもの」というイメージは、もはやデータとかけ離れています。

この記事では、年齢という「壁」の正体を確かめながら、今の経験をどう活かすかを一緒に整理していきましょう。

ポイント 年齢の壁はどこにあるか

「年齢の壁」はほとんどが感覚から生まれている

会社員

Tさん(仮名)は、その調査が発表された頃、ちょうど47歳でした。IT企業でシステムエンジニアとして21年間勤め、月収42万円。妻と小学生の息子が1人います。フォーラムに参加した最初の月、「もう遅い気がするんですよね」という言葉を何度も話していました。

帝国データバンクの「2024年新設法人動向調査」によると、起業時の平均年齢は48.4歳と、2000年以降のすべての調査の中で最高値を記録しました。「遅い」と感じるのは感覚であって、データではありません。

2024年 年代別起業比率(帝国データバンク調べ)

  • 40代:32.0%(最多)
  • 50代:25.2%
  • 60歳以上:18.6%
  • 30代:16.1%
  • 20代以下:2.1%

「感覚」と「事実」は、しばしば正反対の方向を向いています。「遅い」という感覚は、若い起業家のニュースや「若いうちに挑戦すべき」という古いセオリーから来ることが多いものです。しかし実際のデータが示すのは、起業の中心はすでに40代・50代へと移っているという現実なのです。

ポイント 不安の正体を具体化する

漠然とした不安を言葉に落とすと見えてくるもの

帳合い

Tさんが最初に持っていたのは、「遅い気がする」というとにかく漠然とした不安でした。その不安を、具体的な言葉にしてもらいました。

「47歳で起業すると、60歳まであと13年しかない」「13年で軌道に乗せられるか自信がない」「今の月収42万円を下回ったら家族に申し訳ない」

言葉にした途端、「なんとなく怖い」ではなく「具体的に対処できる課題」に変わりました。「なんとなく不安」のままにしておくことがいちばん危険で、言葉にしなければ対処のしようがありません。

不安の原因は、ほとんどの場合「漠然としていること」にあります。不安を具体化すれば、それはただの課題に変わるのです。

今夜、「年齢への不安」を「○歳で起業するとあと○年ある」という形で書き出してみてください。

ポイント 40代・50代が持つ武器の違い

年代によって異なる起業の「強み」の活かし方

便利屋

同じ「40代・50代での起業」でも、持っている武器は年代によって異なります。

40代の武器は「現場感覚と体力の両立」にあります。まだ現場に近く、業界の今を肌で知っているため、同世代の顧客との共感が生まれやすくなります。50代の武器は「人脈の厚みと信用の蓄積」にあります。長年の仕事で積み上げた人脈は、起業直後の集客において他に代えがたい財産になります。

どちらが有利かということではありません。自分の年代にどんな武器があるかを把握することが重要なのです。

「今の自分の強み」を書き出すとき、仕事の内容だけでなく「誰とつながっているか」「何を長年続けてきたか」も必ず書き加えてください。

ポイント 経験が商品として見えていない問題

スキルはあるのに商品が見えない人の共通点

アイデア

私はこれまで20年以上・6万人以上の起業相談に向き合ってきましたが、その中でひとつの共通点が見えてきました。

年齢に関わらず起業が前に進まない人の多くは、「自分のスキルや経験を商品として見ていない」という問題を抱えています。「自分には何もない」と言う方がいる一方で、「スキルはある、でも何を売ればいいかわからない」という方も多いものです。どちらも、持っているものを商品の目線で見ていないという点では同じなのです。

Tさんの場合、21年のシステムエンジニア経験がありました。最初は「IT系の仕事でもするか」と漠然と考えていました。しかしフォーラムで対話を重ねる中で、「中小企業が業務改善のためにどのシステムを選べばいいか迷っている」という課題に気づきました。そこから「中小企業向けシステム選定サポート」という商品が生まれたのです。

私がフォーラムで向き合ってきた会員さんの8割以上は、最初「自分の経験は特別ではない」と感じながら独立を実現しています。

ポイント 最初の一歩の踏み出し方

年齢を言い訳にしない人が最初に取り組むこと

point

Tさんはその後、48歳でフォーラムに入会し、49歳で最初の顧客を獲得しました。会社勤めを続けながら、自分の売上として月+9万円の収入を作りました。

「47歳のとき、遅いと思っていました。今は、むしろ21年の経験があって良かったと思っています」とTさんは話しています。

起業に年齢の制限はありません。ただ、始めるのが早いほど選択肢が広がるのは事実です。48.4歳という平均値は「今まさに動いている人たちの平均」であって、「いつかやろう」と思い続けた人は含まれていないのです。

今日、自分の経験を1枚の紙に書き出してみてください。「これまで何を続けてきたか」「誰の役に立ったことがあるか」。その答えの中に、商品の種が必ずあります。

起業18フォーラムは、26年間・6万人以上の起業相談に向き合ってきました。年齢に関係なく、今の経験を整理するところから一緒に考えています。会員さんの独立事例も、ぜひ参考にしてみてください。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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