職場の同僚に起業準備のことを知られてしまいました。どう対応すればいいですか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

会社員として働きながら、ここ3ヶ月ほど起業準備を進めていました。先日、同僚が私のSNSアカウントを見つけたようで、「副業でもやってるの?」と聞かれました。正直に「将来的に起業したいと思って勉強中」とだけ答えたのですが、翌日には上司の耳にも入っているようで、なんとなく気まずい雰囲気になっています。

就業規則を確認したところ、「副業禁止」と書かれているのですが、まだ何も売っていないし、収入もゼロです。

このまま起業準備を続けていいのか、それとも辞めないといけないのか、どう対応すればいいか教えてください。

質問

● 回答

まず、深呼吸してください。現時点で「起業準備をしている」という事実は、多くの場合、就業規則違反にはなりません。何も売っておらず収入がゼロなら、「副業禁止」の対象になっていない可能性が高いです。ただし、状況の整理と、今後の対応は必要です。

「副業禁止」が禁じているのは何か

まず就業規則の「副業禁止」条項が実際に何を禁じているかを確認してください。多くの会社の就業規則における「副業禁止」は、「報酬を得る継続的な業務」に対してかかっています。勉強・リサーチ・情報収集・SNS発信(報酬なし)は、これに該当しないことが多いです。

報酬がゼロで、事業としての実態がない段階での「起業準備」は、就業規則の副業禁止規定の対象外であるケースがほとんどです。 ただし、判断は就業規則の文言と会社の解釈によって異なるため、グレーゾーンが存在します。

就業規則「副業禁止」が対象とするもの・しないもの(一般論)

  • 対象になりやすい:報酬を受け取る継続的な業務、開業届提出後の事業活動
  • 対象になりにくい:勉強・リサーチ・セミナー受講、無報酬のSNS発信・ブログ
  • グレーゾーン:無料で価値提供し、将来的に有料化を想定している活動
上司に知られた場合の対応方針

上司の耳に入ってしまった今、取れる対応は主に2つです。

一つは、上司に自分から話をしに行く選択肢です。「将来的に独立を考えているが、現在は勉強の段階で、仕事に影響を与えることは一切ない。報酬も発生していない」ということを、冷静に伝える。これは誠実な対応であり、関係が改善することもあります。

もう一つは、SNS発信など「見える化」していた活動をいったん見直し、準備を水面下で続ける選択肢です。表立った活動を落ち着かせ、社内の雰囲気が戻るのを待ちながら、見えないところで準備を続けるという判断もあります。

どちらの選択が正解かは、会社の文化・上司の性格・自分の立場によって異なります。ただ、どちらの場合も「焦って動く必要はない」という点は共通しています。

今の仕事を辞める必要はあるか

収入がゼロの起業準備段階で、今の仕事を辞める必要はありません。気まずい雰囲気の中でも、会社を辞めることは最後の選択肢です。

今すぐやること

  • 就業規則の「副業禁止」条項の文言を正確に確認する
  • SNSの設定を見直し、会社関係者に見えないようにする
  • 上司への対応方針を決め、必要なら早めに自分から話す
  • 起業準備そのものは、報酬が発生しない範囲で続ける

焦りから判断を誤らないよう、一つひとつ丁寧に整理してください。起業準備を続けることと、今の仕事を誠実に続けることは、矛盾しません。一緒に考えていきましょう。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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