起業を目指すのなら「公務員・大企業」より「中小・零細企業」で学ぼう!

「日本の若者はリスクを避ける傾向がある」と聞きました。本当でしょうか?
 

ビジネスモデル
 

うーん・・・ 周りを見れば、確かにそうかもしれないです。

大手企業志向が2001年卒以降過去最高の55.1%。関東、関西の国公立大学の学生は約7割が大手志向

前年は売り手市場ながらも高止まり感を見せていた大手企業志向(「絶対に大手がよい」+「自分にやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)であったが、2021年卒では55.1%(前年比2.4pt増)と、2001年卒以降で最も高い結果となった。中堅・中小志向は41.1%と2.3pt減少している。特に大手企業が多い関東・関西の国公立大学は約7割が大手企業を志望している。

マイナビ「2021年卒大学生就職意識調査」 より引用

 
でも、おじさんだって、めちゃくちゃ慎重で、頭でっかちで、行動力ないですよ! おじさんは、もうリスクを取るのはイヤという気持ちになるのはわかります。後がないですからね。

でも、どうして若者までリスクを取らずに、公務員、大企業ばかりを見ているのでしょう? それって、安定と将来が見通せる(予測できる)ということなのでしょうね。
 

ポイント 大企業と中小企業の大きな違い

起業を目指すのなら小さな会社で学ぼう

大企業
 

大企業と中小企業の最も違うところは何だかご存知でしょうか? それは「細分化された部署と役職」です。ひとつの部署に課長と補佐を置き、それ以上は経営に直接かかわる役職者。経営と実務をハッキリ区別しているわけです。

中小企業と違うのは、指示系統がトップダウンなのは社長から課長まで、一般社員は給与や多少の待遇は違えどあくまでも同じ立場であり、経営には携わることができません。起業を目指すのであれば、何でも任されてきた中小企業出身者の方が、慣れるのは早いかもしれません。
 

ポイント 細分化された中で必要な仕事配分が行われる大企業

起業を目指すのなら小さな会社で学ぼう

大企業
 

大企業に就職する場合、今は政府の方針でホワイトカラー・エグゼンプションが一般的になっていますので、残業については課長クラス以上の方が常態化しやすい環境にあるようです。今は労働環境は大幅に見直されていますので、残業時間は減少しているようです。
 

<調査結果> 時間外労働時間 (一般労働者)

・時間外労働時間は、全体・業種別(製造業/非製造業)ともに減少傾向
・特に、2018年から2019年にかけて大幅に減少。その要因の一つとして、働き方改革関連法の施行

一般社団法人 日本経済団体連合会「2020年 労働時間等実態調査」 より引用

 

中小企業では、社員も上司の残業と共にするケースが多く見られるようですが、基本的に大企業ほど厳しく残業規制を導入しているため、労働時間は長くなるようです。その辺りも、若い人が中小企業よりも大企業を好む要因になっているのかもしれません。

面白いのは、100人未満と人数少なくなると、逆に自由度が増しているのか、労働時間は短くなっています。
 

<調査結果> 総実労働時間(一般労働者)

出典:一般社団法人 日本経済団体連合会「2020年 労働時間等実態調査」
 

見通せる(予測できる)未来がどうなのか

零細企業では部署の異動、人材の入れ替わりがほとんどないため、序列は同じまま課の全員が課長になったり、年功序列の人事になりがちです。
 

「3年後も、きっとこのままなんだろうな」
 

といったネガティブな見通しは零細企業でも簡単にわかりますが、大企業のようなポジティブな見通しは中々難しいですね。それ故、起業を目指す人も出てきやすいのかもしれません。
 

ポイント 公務員の仕事の実態とは?

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公務員
 

2016年、私はこんな記事を書いていました。
 

10代後半からの若者の就職希望として、2012年までは公務員希望が最多でした。リーマンショック以降、景気の落ち込みで就職率が低下し、就職希望上位3位の中にはしばらく「公務員」という単語が見かけられました。2016年現在での最新調査では、民間で調べたところ1位はプロスポーツ選手、2位はファッションデザイナー、3位は保育士とやや違った様相を呈しています。

 
現在はどうなのでしょうか?

志望者の減少が続いていた公務員だが、コロナ禍で一転、人気が高まっている。就活生を対象にマイナビが実施したアンケート調査によると、ここ数年は公務員を志望する就活生は減少傾向にあったが、2022年卒(現在の大学3年生)では増加に転じた。

公務員人気にはコロナ禍が影響しており、就活生の約3割が「コロナ前と比べて公務員への志望度が高まった」と回答した。

公務員の中でも地方公務員の志望者が増えており、市区町村の公務員の人気が一気に高まっている。

Business Insider Japan「地方公務員の人気が“一気に”復活。就活生の3割「コロナ禍で公務員の志望度が高まった」」 より引用

 

公務員、行政職員は、原則的に能力と言うより「ミスなく指示通りに与えられた業務を遂行する」ことを求められ、仕事が正確で速いとか、個人能力はそれほど評価に値しません。通常は退職やその他の都合で欠員が出た場合、課長代理などの評価、自己評価を採点するレポート提出で課長が判断し、昇任試験の受験資格が与えられます。

それ以外は、勤続年数で1年ごとに査定が行われ、級数を1~3段階の割合で引き上げ、時間給から割り出した給与が決まるといった流れです。

簡単な話、給与を能力で評価するかどうかは2の次で、勤続年数と懲罰処分の有無が無ければ、新卒採用から上司の裁量によって半自動的に昇格していくものなのです。従い労働者側の裁量は極めて影響力が少なく、最大のメリットは退職金が一般企業よりも高額な設定なので、それが一番だという事と、残業は国家公務員や課長代理・主任クラス以上以外はまず有り得ないということです。
 

会話3
 

公務員なのですが副業できますか? 起業準備はどうすれば?
● 質問公務員なのですが副業できますか? 起業準備はどうすればよいのですか?  ● 回答公務員の副業は、一部例外を除いて「原則禁止」になっています。副業規定の根拠は、国家公務員法と、地方公務員法の2つになります。こっそりやっていても、もしばれてしまえば、会社員が食らってしまうペナルティー以上のものがあり、アウトです。一部の例外とは、株やFX、不動産投資などです。やっぱり、公務員は守秘義務はもちろん、税金をもらっているのですから、公務に集中せよということなのでしょう。では「対策はあるのか?」ということ...

 

ポイント 将来起業したいのなら、安定より経験を求めよう!

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海外仲間
 

「安定を求めて公務員希望」それも決して悪くありませんが、横並びの能力評価で、何だかみんな、のんびりモード。それで退屈に感じるようでしたら、思い切って中小零細企業で修行してみるのも悪くありません。

将来、起業を考えるのであれば、仕事を作り出す環境に身を置いてみましょう。与えられるだけの仕事よりは、きっと、ワクワクすることが多いと思います。