定年後に総務経理代行をしたいです。顧客開拓はどうすれば良い?

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

今年定年を迎えます。経理総務畑で40年やってきました。

定年後は、小さな会社の総務、経理を代行する仕事をしたいと思っています。その場合、顧客開拓はどのように行えばよいでしょうか?

既に同じ仕事で開業している人に尋ねたところ、その人の場合には、定年前に所属していた会社から顧客を分けてもらい、その後は紹介でなんとかなっているという話でした。

その人曰くですが、チラシやネット広告もやってみたが、全く効果がなかったとのことです。実際、そうなのでしょうか?
 


 

● 回答

まず、退職時にすでに顧客がいるのは大きいです。

その人は運よく会社から顧客を分けてもらえたということですが、それは珍しいケースで、通常はそのようなことはしてもらえません。となれば、時間やお金がかかっても、会社員でいるうちに顧客を自力で獲得しておくことが大切です。
 

● 質問自分にとって簡単なところから、まずは、経理代行で起業する予定です。集客はDMを考えていますが、小さな会社、個人事業主を顧客にしたく思っており、このような人の名簿(リスト)はどこで手に入るのでしょうか?昔なら電話帳がありましたが、今はホームページを見ていくのでしょうか?  ● 回答経理代行の見込み客を集めたいということですよね。青色申告会、商工会議所にたくさんいそうな人たちです。価格競争になりがちなビジネスですが、まずはそのような身近なコミュニティに参加するなりして、実績を作ること頃から始め...
個人事業主の名簿(リスト)はどこで手に入るのでしょうか? - 起業18フォーラム

 

広告には様々あります。リアル営業も含めれば、飛び込み営業、テレアポ。そして、チラシ、FAXDM。ネットでは、検索エンジン広告が主流ですね。

やや古い広告手法ではありますが、メルマガ広告も属性が絞れていて、質問者様のようなビジネスの場合は悪くないかもしれません。中小企業の社長さんや個人事業主の方が多く読むようなメルマガに広告を配信すれば、資料請求ページを訪れてもらうことは可能だと思います。

広告費用は数千円から数万円と発行部数によって変わりますので、色々と調査されてみると良いと思います。相場では一部1円です。広告のターゲットとしては、従業員の数が10人以下、あるいは一人社長のようなところが狙い目だと思います。経営コンサルティング会社や、集客マーケティングの会社などの発行するメルマガが、この広告には相性が良いだろうと想像されます。
 


 

また、検索エンジン広告では、Google広告が良いでしょう。「経理代行、あるいは「総務代行」などと検索する人に対して、広告を出してみるのもひとつの手です。

お仕事自体は地域性のないお仕事だと思いますが、顧客の立場からすれば打ち合わせのしやすさ、つまり相手の所在地が近い方が安心するという側面もありますので、まずはご自宅(事務所)周辺の地域限定で、少しずつ広げていくようにしてみてはいかがでしょうか?

新聞広告やチラシ折込ポスティングなどは、効果がないとはいませんが、インターネット広告に比べれば敷居が高くなりがちです。今回は後回しにしましょう。
 


 

実は、広告以外に、その前に試していただきたい手法があります。それはクラウドソーシングへの登録です。

ランサーズやクラウドワークスに登録しておけば、見積依頼がやってくる可能性もあります。そのようなビジネスマッチングサービスも、積極的に利用してください。広告よりも効率が良いかもしれません。

何れにせよ、事務代行業界は非常に競争の激しい業界であり、単価も下がりがちです。

広告で見込み客を集めたとして、その先どのように利益を上げていくのか? どのような切り口で顧客を集め続けるのか? 新しいサービスを開発し、お客様の負担を減らしつつ自社の利益を高めていく、そのためにはたくさんの知恵を出さなければなりません。
 


 

単純に「経理総務を代行します」と言っても、お客様は、あなたが何をしてくれるのかがよく分からないでしょう。具体的にどのような仕事をしてくれて、それが顧客にとってどのようなメリットがあるのか、生産性の向上につながるのかを、明確に打ち出してください。

単純な代行業務でなく、付加価値を付けたサービスを提供することが必要になってくるでしょう。過去の経験から「こんなサービスがあったら助かる」というものがあったら、洗い出しをしておきましょう。

たとえば、総務代行業務の場合、お役所仕事が多いと思います。そのような仕事は、ベテラン社員が担当していたり、社労士が代行していたりするので、踏み込むのは難しいでしょう。
 


 

実際に人手が足りなく、社員もやりたがらないのは「雑用」かもしれません。その辺りを小回りよく、融通を利かせつつ、細かく拾ってくれる代行業者は、とても重宝されると思います。

経理との連動で、物品購入の価格交渉から固定資産台帳への登録、減価償却まで落とし込むなど詰めの作業まで代行してくれると、社員を他の重要な業務に回すこともでき、ありがたがられるのではないかと思います。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全10冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。




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