記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:
● 質問
40代後半、転職直後の小売バイヤーです。中学生の子どもが二人います。起業に向けて勉強したくて、有料講座を3本ほど比較しています。比較サイトを見れば見るほど、どれも一長一短で選べません。
比較を打ち切る基準はあるのでしょうか?

● 回答
厚生労働省の令和6年度能力開発基本調査では、正社員が自己啓発を行う上での問題として「どのようなコースが自分の目指すキャリアに適切なのかわからない」が22.1%、「コース受講や資格取得の効果が定かでない」が11.6%と示されています。比較に時間をかけるほど、最初の1歩から遠ざかる構造です。
起業18フォーラムにも「起業セミナーを3本も4本も比較しているうちに半年が過ぎてしまった」という相談が毎月のように届きます。比較ばかりして動けない人の半年後は、何も比較せずに先輩起業者1人に会いに行った人の半年後と、はっきり差がつきます。選び方を間違えているのではなく、選ぼうとしていること自体が止まる原因になっているのです。
比較ばかりの半年で本当に失われるもの
有料講座は安いものでも10万円前後、3本比較すれば30万円の検討対象になります。意思決定が重くなるのは自然です。ただ、半年比較してから1本受講した方の追跡を見ると、受講後に売上ゼロのまま終わるケースが少なくありません。本当に失われているのは30万円ではなく、その半年のあいだに会えたはずの「業界の先輩1人」と、その先輩から聞けたはずの「最初のお客さんの名前」です。
起業18フォーラム会員の瀬川さん(仮名・48歳・小売バイヤー・転職して半年・中学生の子ども2人・配偶者は会社員)も、入会前は有料講座3本を半年比較し続けていました。エクセルに講師の経歴、料金、コミュニティの規模、卒業生の進路まで書き出し、点数化までしていたそうです。
講座を1本も受講せず、先輩1人に会った人の半年後
転機は、起業18フォーラムで「比較を一旦止めて、先輩バイヤーで独立した方1人に会ってください」と提案されたことでした。瀬川さんはLinkedIn経由で、小売業から物販コンサルとして独立した先輩に「30分でいいので話を聞かせてほしい」と連絡しました。先輩は「うちのクライアントで、まさに小売バイヤー経験のある人を探している企業がある」と即座に紹介してくれました。
講座3本の比較に費やした半年と、先輩1人に会いに行った1週間で、瀬川さんの手元に届いたのは「最初の1人客の連絡先」でした。その後、瀬川さんは紹介された企業に半日コンサル(5万円)を提供し、現在は本業と並行しながら継続契約2社・月12万円の状態です。講座は最終的に1本も受講していません。
比較を打ち切る基準は「先に動く1人」の有無
拙著『会社を辞めずにあと「5万円!」稼ぐ』に「5つの退職前チェック」という考え方が出てきます。その第1は「自分より先に動いている知人が1人でも周囲にいるか」です。講座を比較する前に、すでに動いている先輩を1人見つけて話を聞くことが、最初の1歩としていちばん効率が良い、という考え方です。
比較を打ち切る基準は、ロジックではなく動きです。「明日の朝までに、先に動いている先輩1人に連絡を入れる」を自分のルールにしてください。連絡が入った瞬間に、比較表は意味を失います。
比較表のエクセルを閉じて、先輩1人に送る30文字のメッセージ案を、今日の夜にメモアプリで書き始めてください。講座を選ぶ判断は、その先輩から1通返事をもらった後で十分間に合います。

比較を止めて先輩1人に会えば、最初の1人客が見えます。帰りの電車で、エクセルの比較表ではなく、先に動いている知人を1人だけ思い浮かべて連絡してみてください。その1通が、比較表の何倍も先に進めてくれます。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
★【起業セミナー】会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!
★【動画セミナー】あなたのタイミングで学べる動画版もあります!
