起業準備で競合調査を後回しにした会社員が失敗する理由|市場を正しく読む3つのステップ

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

「競合がいない場所を見つければ勝てる」——起業準備を始めた会社員がよく口にする言葉です。気持ちはわかります。誰でも、激しい競争を避けたいと思うものです。

でも26年の支援現場で見てきたのは、競合を避けようとするほど方向性を見失い、結局動けなくなるというパターンです。

競合を「避けるもの」ではなく「読むもの」として使えた人だけが、差別化の入口に立てます。

ポイント 「競合がいない場所」を探し続けた会社員の落とし穴

競合ゼロの場所は市場規模もゼロに近いことが多い

会社員

「競合がいないニッチを探す」という考え方自体は間違いではありません。でも多くの場合、競合が少ない場所には、需要も少ないのです。

競合がいるということは、そこにお客さんがいるという証拠です。競合を避けすぎると、誰もいない場所でひとり声を上げ続けることになります。検索ボリュームゼロのキーワードでブログを書き続けても、誰にも読まれないのと同じ理屈です。

競合を「倒すべき敵」として見るのではなく、「市場の存在を証明してくれているもの」として読み直すと、見える景色が変わります。

ポイント 競合を知ることで初めて「自分の強み」が見えてくる

自分の強みは競合を知ることで初めて見えてくる

週3日起業

競合調査の本当の目的は、「敵の弱みを探す」ことではありません。「競合が提供していないもので、かつ自分が提供できるものを見つける」ことが目的です。

これは著書でも繰り返し伝えてきた考え方ですが、差別化とは「大きな違い」を作ることではなく、「小さな違いの掛け合わせ」で生まれるものです。競合が「20代向け」なら「30代向け」に、競合が「オンライン専門」なら「対面も選べる」に。それだけで、同じ市場でも別の客層にリーチできます。

競合を知らずに差別化しようとする会社員の多くは、結局「なんとなく違う」レベルで止まります。競合を具体的に知ってこそ、「どう違うか」が言語化できます。

ポイント 会社員が今日からできる競合調査の3ステップ

ツール不要・検索と手書きメモだけで始められる

会社員

競合調査は難しいことではありません。特別なツールも必要なく、検索とノートがあれば始められます。

  • ステップ1:自分がやろうとしているサービス名でGoogle検索し、上位10件を確認する
  • ステップ2:各サイトの「誰に」「何を」「いくらで」提供しているかをメモする
  • ステップ3:「自分だったらここを変える・足せる・絞れる」を1つ書き出す

この3ステップをやるだけで、「競合が誰で、自分がどこで違いを出せるか」の輪郭が見えてきます。完璧な差別化を最初から目指さなくていいのです。まず「競合と自分の違いを1行で言えるか」を確認することが、起業準備における最初の市場調査です。

ポイント 実例:競合を知って方向を変えた会員さんのケース

競合を知ることで初めて差別化の方向が見えた事例

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起業18フォーラムの会員さんの中に、当初「健康コーチング」で起業しようとしていた方がいます。検索してみると競合が多く、最初は「もう無理かも」と感じたそうです。でも競合を1つひとつ確認すると、「40代男性の生活習慣改善に特化しているサービスがほぼない」という空白が見えてきました。そこに絞ることで、全く同じスキルで差別化できる方向性が生まれました。

競合を見たからこそ、方向が見えた。これが競合調査の本質です。競合がたくさんいることを「参入障壁」と見るのではなく、「需要の証拠」と読むと、起業準備は確実に前に進みます。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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