記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:
● 質問
株式会社と一般社団法人の違いを教えて下さい。一般社団法人にすれば、会費収入に税金がかからないと聞きましたが本当ですか?
協会ビジネスを設立したいのですが、どちらが良いですか?

● 回答
この2つには法律上のルールや税金面で大きな違いがあります。
Q1. 株式会社と一般社団法人、一番の違いは何?
- 株式会社:
利益が出たら、出資者(株主)に配当として分配できます。これが「営利法人」の定義です - 一般社団法人:
利益が出ても、社員(会員)に配当として配ることは法律で禁止されています。これを「非営利」と呼びます
「非営利」とは「無償でボランティアをする」という意味ではなく、「利益を山分けしてはいけない」という意味です。
Q2. 一般社団法人はお給料をもらえないって本当?
「非営利」と聞くと「ボランティアで働かなければならない」と思われがちですが、事業を維持するための経費として、適切な額の給料や役員報酬を支払うことは認められています。また、次なる事業のために利益を再投資することも可能です。
Q3. 一般社団法人はすべて「非営利型」で、税金が安いんですよね?
一般社団法人には税制上、以下の2つのタイプがあります。
| 区分 | 課税対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 普通型 | すべての所得 | 株式会社と同じ税率で課税されます |
| 非営利型 | 収益事業のみ | 会費や寄付金などは非課税になります |
「非営利型」として認められるには、「親族が役員の3分の1を超えないこと」や「定款に剰余金の分配禁止を明記すること」など、厳しい要件を満たす必要があります。
単に一般社団法人を作っただけでは「普通型(株式会社と同じ税金)」になるので注意しましょう。
Q4. 「資本金1円」で株式会社が作れるって本当?
2006年の新会社法により、資本金1円から株式会社を設立できるようになりました。ただし、以下のデメリットも考慮する必要があります:
- 金融機関の融資:
資本金が極端に少ないと、融資の審査が通りにくくなる場合があります - 取引先からの信用:
取引条件として一定の資本金額を求められることがあります
Q5.「協会ビジネス」をやるなら一般社団法人がいいと聞きましたが?
「日本〇〇協会」といった名称は一般社団法人が使いやすく、以下のようなモデルに適しています:
- 独自の講座を開講し、認定講師を育成する
- 資格を発行し、会員から会費を集める
一般社団法人は「公益性(社会の役に立つ)」というイメージを持たれやすいため、会員制コミュニティの運営には大きなメリットがあります。
あなたはどっちを選ぶべき?
株式会社が向いているケース
- 売上を大きく伸ばし、株主に利益を還元したい
- 外部から投資を受け、事業を急拡大させたい
- いわゆる「一般的な会社」としてのイメージで勝負したい
一般社団法人が向いているケース
- 資格認定や会員制ビジネスを主軸にしたい
- 利益の分配よりも、その活動自体の継続や公益性を重視したい
- 設立費用を少しでも抑えたい(一般社団法人のほうが登記費用が約9万円安いです)
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