記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
平日は本業で疲れ切って、土日も家族や雑用で予定が埋まってしまいます。起業準備をしたい気持ちはあるのに、まとまった時間が取れず、もう3年同じところで止まっています。
こんな状態でも起業準備を進める方法はあるのでしょうか?

● 回答
入口から順番に見ていきましょう。「時間がない」と感じる原因には、実は3つの段階があります。時間量が足りないのではなく、使える集中力の置き場所が決まっていない、というのが本当の入り口です。
「時間がない」を「集中力がない」に置き換えてみる
Job総研の「2025年 副業・兼業の実態調査」では、副業・兼業の経験ありが39.2%、副業経験者の月収実態は平均5.4万円、一方で理想月収は10.8万円という数字が示されています。実態と理想に倍近いギャップがあり、不安の1位は「収入に見合わない労力になる」が43.4%、次いで「プライベートが犠牲になる」34.5%、「本業が疎かにならないか」31.7%という順番です。
つまり、起業準備の難しさの大半は「能力が足りない」のではなく「労力配分でつまずく」ことに集中している、というのがデータの示すところです。多くの会社員が試している「空いた時間で頑張る」「土日にまとめて取り組む」というやり方は、ほとんどの場合うまく回りません。理由はシンプルで、空いた時間というのは、最も疲れた状態の時間とほぼ同じだからです。
- 「空いた時間で」と決めるため、最も頭が動かない時間だけが残る
- 「2時間まとまった時間が取れない」と思い込み、30分の枠を捨てる
- 考える作業と手を動かす作業を同じ時間帯に混ぜて、着手コストが上がる
吉村さんが朝30分で月12万円に到達した順序
起業18フォーラム会員の吉村さん(仮名・40代後半・男性・大手物流会社の管理職8年・既婚・子ども2人)は、まさにこの状態で3年止まっていた方でした。会社員月収52万円、平日は管理職として残業も多く、土日は子どもの送迎で半日埋まる。何度も「来月から起業準備を始める」と決めては、土日に1度動いて燃え尽き、また3ヶ月止まる、という繰り返しでした。
転機は、起業18フォーラムの勉強会で「使える時間」ではなく「使える集中力」を先に設計する考え方に出会ったことです。吉村さんは平日の朝、家族が起きる前の30分だけを「集中作業の枠」として固定しました。この30分でやることを「考える作業」だけに絞り、夜と土日は「手を動かす作業」(メール送信・データ入力・教材整理)に分けたのです。
拙著『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』に「起業の7つの壁」という整理があります。7番目の壁が「時間がない」で、ここを越えるのに必要なのは時間量を増やす根性ではなく、時間と作業の組み合わせを設計し直す視点なのです。
- 朝30分(家族が起きる前)を「考える作業」の固定枠に
- 夜と土日は「手を動かす作業」だけを置く
- 2時間取れないと意味がない、という思い込みを捨てる
- KPIを作業時間ではなく「接触数・提案数・販売数」で見る
吉村さんは、12ヶ月目で月5万円、18ヶ月目で月12万円の継続収入に到達しています。作業時間の総量はほとんど変わっていないのに、収入が動いたのは「集中力の置き場所」を変えたからです。本業にも家族にも、無理な負荷をかけずに進められた点が、長期で続いている理由でもあります。
今夜寝る前に、明日の朝の30分を「考える作業」だけに使う、と紙に書いて枕元に置いてください。朝に起きてから何をするかを決めると、その30分は再び失われます。前夜の1行が、翌朝の30分の質を決めるのです。
「時間がない」という感覚は、おそらくこの先も完全には消えません。代わりに、自分の1日の中で最も頭が動く30分を見つけ、その枠だけは家族にも会社にも譲らないという線を引いてください。1日の総時間より、その30分の置き場所のほうが、半年後の景色を変えていきます。

時間の総量を増やせない人ほど、集中の置き場所を変えたほうが早い。速度は落としても、方向は変えない設計から、月5万円の壁は静かに越えていきます。
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