人気の副業ランキングを見ても自分に合うかわかりません|まず確認したい4つの制約

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

40代の会社員です。最近、会社の外で収入を作ってみたい気持ちが強くなり、候補ランキング系の記事を片っ端から読んでいます。けれど、人気の仕事案を見れば見るほど、結局自分に向いているのがどれかわからなくなりました。

動画編集、ハンドメイド、業務委託、いろいろ並んでいますが、どう選べば失敗しないでしょうか?

● 回答

起業前質問集

収入づくりの候補選びでいちばん大切なのは、人気順ではなく自分の制約順で並べ直すことです。ランキング記事は読者全体の人気の集計であって、あなたの生活条件に合わせて並んでいるわけではありません。続かない挑戦の多くは、能力の問題ではなく、最初の制約整理を飛ばしたところから始まっています。

厚生労働省は副業・兼業のガイドラインとモデル就業規則を公開し、本業との時間通算や健康確保の論点を整理しています。また、パーソル総合研究所の2025年10月公表の定量調査では、正社員の会社外収入活動の実施率は11.0%にとどまっており、容認は広がる一方で実際に続けられる人は少ない現状が示されています。続けられないのは、選び方の手順に共通の漏れがあるからです。

拙著『会社で働きながら6カ月で起業する』にも書いたのですが、勤めながら準備する人はSTAGEごとに使える資源を確認しながら動きます。最初のSTAGEで確認したい制約は、次の4つです。

  • 就業規則の制約:
    自分の会社の規定で許される範囲はどこまでか
  • 時間の制約:
    本業と家族時間を引いた残りで、実際に使える時間は週何時間か
  • 本業経験の制約:
    これまでの仕事で培った知識・人脈の中で、商品にしやすい領域はどれか
  • 最初の1人の制約:
    すでに知っている人の中で、最初に困りごとを聞ける相手は誰か

4つの制約を確認したあとで、ランキング上位の仕事案を当てはめていきます。「動画編集が人気だから」ではなく「自分の制約の中で動画編集は週何時間取り組めるか」で問い直すと、人気順は意味を失います。選ばれるべき候補は1つか2つに絞られるはずです。

会員さんの杢さん(仮名・43歳・既婚・小学生の子2人・メーカー総務)は、半年間ランキング記事を読み続けて止まっていました。起業18フォーラムの勉強会で制約順の整理を学んだあと、就業規則・週8時間の自由時間・15年の総務経験・元同僚という制約から、人事制度の相談に乗る仕事を選んだそうです。

選び直しから準備11ヶ月目で初めて月5万円、20ヶ月目で月11万円の継続収入になり、現在も本業を続けたまま動いています。人気順で動画編集を選ぼうとしていた半年間と、制約順で人事相談に絞った1年では、進む速度がまったく違ったというのが杢さんの実感でした。

ランキング記事を読むこと自体は悪くありません。読んだあとで「自分の制約の中で続けられるか」を必ず通すと、ランキングは情報源として有効に使えます。順番を逆にすると、半年たっても候補が決まらない状態から抜けられません。

選ぶ順番は、人気順ではなく制約順。今夜、紙1枚に4つの制約を書き出して、そこに当てはまるものだけを残してみてください。動ける候補は、たいてい2つか3つに絞られます。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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