記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
今、テロや詐欺対策などの一環で、銀行で屋号で口座を開設し難くなっていると聞きました。私も断られました。
商品代金の振込先を、自分の名前だけの個人名義の口座にして問題ないのでしょうか?
なるべくでしたら、会社にばれたくないので、名前を出したくありません。
雑所得で処理する場合と、開業届を出して事業所得で処理する場合と、異なるのでしょうか?
● 回答
確かに、屋号での口座開設は若干審査が厳しくなっています。ですが、原則的に、個人事業の場合、屋号+個人名での銀行口座開設は可能です。
正確に言えば、屋号付きの個人名義口座というものです(営業性個人などとも呼ばれます)。架空名義口座など、銀行側にも事情があるものと思われます。
ですが、屋号付き個人名義、つまり「屋号 ダイヒョウ 個人名」という組み合わせの口座ですので、個人名を隠すという発想は不可能です。
ただし「副読み登録」というものがあり、屋号だけでも振り込み作業はできるように簡略化することはできます。
- ゆうちょ銀行は、屋号のみの「振替口座」を開設可能です。
- 色々な制限がありますので、ゆうちょ銀行に問い合わせをしてみてください。
- 総合口座を屋号のみで開設したい場合、人格のない団体(社団や任意団体)のみで、会則の提出が必要などの制限、条件があるようですので、ゆうちょ銀行に確認をお願いします。
新規に屋号付き銀行口座を開設するとき「開廃業等届出書」の控えを要求される場合があります。いわゆる開業届です。その他にも架空でないことを証明するために、住所が確認できる公共料金の領収書等、ホームページ等のコピーを要求される場合もあります。条件は銀行によって違いますので、確認しておきましょう。
個人名義の口座をビジネスに使えるのか?
個人名義の口座を使っても、個人事業ですから全く問題ありません。雑所得も事業所得も関係ありません。
ただし、事業としてやるのですから、新しく口座を作るなどして、生活口座とは切り離しておきましょう(事業用口座)。
生活口座と一緒にすると、それこそ管理も経理処理も煩雑になり、大変です。限られた時間で仕事をするのが会社員のままやる際の宿命ですから、このような面倒な作業はなるべく排除しておきましょう。また、税務調査などがある際も、生活口座と一緒になっていると大変です。
銀行で断られないようにするには、要は、怪しくないことを証明できればいいわけです。開業届の控え、ホームページなどの実体のあるところを証明できる資料を揃えて、銀行で相談するといいでしょう。基本、屋号付き口座も商品の一つなのですから、要件を満たしていれば問題ないはずです。
また、比較的すぐに開設できるのは、ネット系の銀行です。
会社員のまま事業をする際は、ネットバンクはとても便利です。特に、入金があったときにメールが来る機能は必須と言えますね。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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