記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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今回は「起業・脱サラの成功率」について書きます。「現実は厳しい?」それとも「意外と簡単?」の「起業の現実」です。
サラリーマンを辞めて会社を興して、現実を知って、驚いて、心が折れてしまうシニアが非常に多いです。夢の週休4日、悠々自適ライフになる予定が、長時間労働、休みなし、月給10万円、こんなはずでは、、、という現実。ですが、これは当然のことなんです。その覚悟がなければ、脱サラ起業なんかできないです!
会社員のうちに、その苦しいステージを超えてしまいましょう!
中小企業白書によれば、フリーランス(個人事業)の生存率は、起業から1年経過した時点で62.3%、2年目は1年間生き残った事業主の内の75.9%なっています。(参考:「フリーランス独立後の生存率と廃業の理由・・・私の周りの実態」)
脱サラして気づくことは「今まで勤めていた会社の看板の強さ」です。たとえ勤めていた会社が小さなところでも「名前と信用でお客様が来る」ありがたさ。脱サラしてからはそれがありません。
自分一人で、50歳を超えた体力で戦うとなれば、負けは見えています。思い知る現実の壁・・・。それは、自分が弱すぎて、敵が強すぎるということです。これは脱サラして3ヶ月くらいで感じるようになります。これを感じた時、初めてスタートラインに立ったと思ってください。
私はいつも「小さく起業すること」を推奨していますが、時に、ご相談に来られる人の中には、エステを開業したいとか、動物園を持ちたいとか、大きなお金を必要とする計画を立てている方もいらっしゃいます。
当然、退職金程度のお金では足りないでしょう。そこで銀行に相談へ行くわけですが、銀行さんは相手にもしてくれないですし、友達もお金を貸してはくれません。
自分が弱いということは、他人が自分のために働いてくれないということです。一緒に動いてくれるのは家族くらいなものです。まずは、他人が自分のために働いてくれるようになるまで、ひと踏ん張りしないといけないのです。
だから、会社を辞める前にそこまで行くのです!
大きく起業すると現れる3つの壁
大きく起業しようとすると、3つの壁が現れます。これは、一人で小さく起業する場合には無い壁です。だから私は「一人型ビジネスが好き」です。大きく起業する時の壁とは「事務所」「融資」「社保」の3つです。この3つは人を雇おうとすると、どーんと目の前に現れます。
サラリーマン時代は給料をもらう立場でしたが、大きく起業すると「他人に給料を払う立場」になります。やれ「安月給」だ「社長はわかってない」だ、苦しい中でお給料を払っても文句ばっかり言われます。だから、だから「まずは一人でやれるビジネスで起業せよ」と言っています。
「自分一人で働く」それが一番安全な方法です。あなたが常識人であるほど、それが大切だと思います。社員を大切にし、権利、立場を重んじるからこそ、零細ベンチャーではそれがやりたくてもできないことに心が痛むでしょう。
厳しい現実を避けて生き残るには?
「一人で働いたら休みがとれない」と思うでしょうが、創業時は社員を雇っていても同じです。創業時から社長が土日しっかり休んでいる会社など、見たことがありません。会社員時代、温い環境にいた人が脱サラしたら、いきなり厳しい環境になって驚くことでしょう。
だからこそ、頑張ることが苦にならない「好きなこと」で「好きな人」と仕事をして欲しいのです。そして小さく始めること。人を雇わず自分で働いた方が潰れにくい。当たり前の事実です。自宅を事務所にすれば、余計な家賃も掛かりません。
「事務所」「融資」「社保」で会社が回らなくなることは、よくある話です。創業したばかりのベンチャーが、社員の理想の環境を整えていたら、出費がどんどん増えてしまいます。かといって劣悪な環境で働いてもらうわけにもいきません。最初は一人で。少しずつ、家族、そして紹介してもらった人を従業員にしていくのが良いでしょう。
とは言え、自分一人で働いたら絶対に潰れないという確証もありません。事業が軌道に乗るかどうか問題になってきます。だからこそ、会社員のまま始めて欲しいのです。脱サラの成功率を心配する前に、会社員のうちに成功させてしまって、それから脱サラすれば良いのです。
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起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全12冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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