記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業の本やセミナーをいくつもこなしているのに、なぜか一歩も前に進まない。起業18フォーラムには、そんな相談がよく届きます。
真面目な人ほど、この状態にはまりがちです。けれど、これはやる気や能力の問題ではありません。準備の進め方が、ほんの少しずれているだけです。
今日は、知識を成果に変えるための順番を整理していきます。
勉強しても進まないのは「起業難民」の入口

起業の本やセミナーをこなしているのに、一歩も前に進まない。これは知識不足ではなく、準備の型がずれているだけのことが多いです。
拙著『会社で働きながら6カ月で起業する』では、進めなくなる人を3つの型に分けています。自分がどれに近いか、思い当たるところがあるかもしれません。
- セミナー難民:
知識ばかり集めて手を動かさない - 交流会難民:
名刺は増えるが仕事につながらない - 金ブロック:
一円も使わず情報だけで完結させようとする
どれも、慎重な人ほどはまりやすい型です。足りないのは知識ではなく、外に小さく出してみる経験のほうです。
「インプット中毒」から抜け出す最初の一歩

完璧に準備してから始めようとすると、いつまでも始まりません。同じ本に「20点でいいから出してみる」という考え方があります。100点の正解を探し続けるより、未完成のまま見せるほうが早いのです。
20点の試作を誰かに見せると、足りない80点が初めて具体的に見えてきます。これは机の上では決して見えません。今週、調べたことを一つだけ、知り合い一人に話してみてください。
動き出した人がやっている小さな実験

起業18フォーラムで前に進む人に共通するのは、調べる前に「聞く」習慣です。順番が逆になっているだけで、進み方は大きく変わります。
- 気になるテーマを一行のメモにする
- 身近な三人に「こんなの欲しい人いる?」と聞く
- 一番反応が良かった声を、次の試作の起点にする
私の最近の実感でも、SNSに少し発信し、サービスを掲載しただけで反応を待っている方がとても多いのです。掲載して待つより、自分から声をかけるほうが、ずれの少ない準備になります。
半年動けなかった人が、1か月で最初の反応を得るまで

情報を集めるほど、かえって動けなくなることがあります。電機メーカーで技術職を続けるMさん(30代後半)は、起業セミナーや教材に半年で十数万円を使いながら、何一つ形にできずにいました。同じ相談は、40代や50代の方からもよく届きます。
Mさんは起業18フォーラムで「20点で出す」を知り、社内で頼られていた「分かりにくい手順書を作り直す技術」を、まず同僚三人に試します。一か月後には知人の小さな会社から「うちの作業マニュアルも見てほしい」と声がかかり、半年後には月12万円の依頼につながりました。今も勤めを続けながら、依頼の幅を広げている最中です。
知識は「出してはじめて」価値になる

日本政策金融公庫の新規開業実態調査では、開業費用は平均と中央値に開きがあり、少額で動き出す開業者も一定数います。「お金がないから無理」という思い込みは、必ずしも実態に合っていません。同じ調査では、仕事の経験・知識・資格を生かす動機も上位に挙がっています。
お金や知識が足りないのではなく、外に出してみる経験が足りないだけ、という人がほとんどです。今日から、本を読む時間の半分を「人に話す時間」に振り替えてみてください。

知識は、あなたの中にある間は誰の役にも立ちません。外に出した瞬間に、はじめて誰かの助けに変わります。
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