記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
ハンドメイドアクセサリーを副業で売りたいのですが、特定商取引法で本名・住所・電話番号を公開する必要があると知り、半年間販売を開始できていません。家族にも知られたくないですし、個人情報を晒すのが怖いです。
どうすれば安心して売り始められるでしょうか?

● 回答
私自身、過去に支援した会員さんで、特商法の表示が怖くて半年間ハンドメイド販売を始められない方がいました。気持ちはよく分かります。本名・住所・電話番号を不特定多数に晒すのは、家庭を持つ会社員にとって生半可な決断ではありません。
でも、結果から先にお伝えします。特商法は怖くて避けるべき制度ではなく、買う人の不安を先に消すための道具です。表示を整えることが「身バレ・住所バレを増やす」のではなく、むしろ「買う人の安心を増やし、結果として売れる」ことに直結します。順序を間違えなければ、家族に知られず、安全に売り始められます。
よくある失敗パターン
- 本名・自宅住所をminneやBASEに直接掲載してしまう
- 「個人だから表示不要」と思い込んで未記載のまま販売を続ける
- 表示が怖くて半年〜1年販売開始を延ばす
- 請求された場合に遅滞なく開示する仕組みを作らない
消費者庁の特定商取引法ガイドでは、要件を満たせば個人でも通信販売の販売業者に該当し得ると示されています。「個人だから関係ない」という思い込みは危険です。同時に、住所表示は「請求された場合に遅滞なく開示する」という運用が認められる範囲もあり、すべての販売ページに自宅を晒す必要があるわけではありません。怖いから書かない、ではなく、書く範囲と開示方法を設計するという発想に切り替えます。
さらに2026年現在、主要なプラットフォームは、出品者の特商法表示について 運営会社の住所・連絡先を代理で表示する機能 を提供し、出品者本人の住所を伏せたまま、プラットフォーム所定の運用で表示要件を満たせる仕組みが標準化されてきています。各社で要件・料金・適用範囲が異なるため、自分が使う販売先の公式ヘルプを最初に確認するのが、バーチャルオフィスを契約するより前の1ステップ目です。
起業18フォーラム会員Mさんの修正
起業18フォーラム会員のMさん(仮名・30代後半・女性・看護師から医療事務職転職5年・既婚子1人)は、ハンドメイドアクセサリーを副業で売りたいと考え、minneのアカウントを開設したものの、特商法の表示欄で半年止まっていました。自己流で「住所欄を空欄のまま公開しよう」と試みましたが、サービス側の規約で公開できず、結果として作品15点を作り終えても1点も販売しないまま半年が過ぎていました。
起業18参加後、勉強会で「表示は怖いものではなく、買い手の安心を先に消すための道具」というFWを学び、まずminneの住所代理表示機能を申請して出品者住所を伏せた状態に切り替え、自社サイト用にはバーチャルオフィスの月額1,500円契約・固定電話の050番号取得・請求対応時の遅滞なき開示文面の3点を1週間で整備しました。表示要件をクリアした上で、minneと自社サイトで「医療現場で働く人向けに着けやすいアクセサリー」というテーマで再出発。11ヶ月目に月3万円、16ヶ月目に月8万円の継続収入に到達し、本業も続けたまま家計の余白が増えています。
- まずプラットフォームの住所代理表示機能の有無を公式ヘルプで確認(minne・BASE・Creemaなど主要各社が提供/要件・料金は各社で異なる)
- 機能がない/自社サイト販売の場合はバーチャルオフィス契約で表示用住所を確保(月額1,000〜3,000円)
- 固定電話050番号で個人携帯を晒さない
- 「請求された場合に遅滞なく開示」の運用と文面を準備
- 販売業者名は戸籍上の氏名または商業登記簿の商号が原則(屋号だけの表示は不可)
拙著『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』にもこの「準備が怖いから動けない」の構造を取り上げているのですが、怖さの正体は情報不足にあります。特商法そのものが怖いのではなく、「何を、どこまで、どう書けばいいのか」が分からないから怖いだけです。情報を整理した瞬間、半年止まっていた人が1週間で開店できる例を何度も見てきました。

今週末、自分が使う販売先(minne・BASE・Creema等)の公式ヘルプで住所代理表示機能の有無を確認してください。利用可能なら申請手順を1ステップ目に、対象外や自社サイト販売の場合はバーチャルオフィスの月額プランを3社だけ比較し、月1,500円前後で表示要件を満たせるプランを1つ選びます。半年悩んでいた表示欄が、その日のうちに埋まります。
来週、最初のモニター販売を、家族・知人3名に向けて告知してみてください。表示を整えた上で売り始めると、買う人の安心と作る人の安心がほぼ同じタイミングで揃います。これがハンドメイド販売の本当のスタートラインです。
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